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渤海の最大勢力範囲

長白県にある渤海時代に建立された霊光塔

渤海は、高句麗滅亡後にその遺民である大祚栄により698年に建国された国です。周囲との交易で栄え、 日本からも遣渤海使が14回にわたり派遣され、深い関係を築いていたようです。 その領土は遼東半島から現在のロシア沿海州の半分以上にまで及び、 中国からは「海東盛国」(『新唐書』)と呼ばれました。

高句麗・渤海の詳細については、高句麗研究会のサイトをご参照下さい。

渤海の成り立ちについては、中国側からは「唐の一地方政権」という主張がなされており、 韓国側の「朝鮮民族を主体とする独立国家」という主張と真っ向から対立しています。 中国政府は現在、渤海遺跡群を世界遺産としてユネスコに申請する準備を進めており、 韓国側から憂慮の声も出ています。

ところで、この強大な渤海が926年に突然滅亡した原因について、学界では、当時強大になった契丹(遼)が 渤海を攻撃したからだという説が主流となっています。 しかし、1992年、町田洋・東京都立大学名誉教授により、「渤海の滅亡には、10世紀に起きた 長白山の大噴火が大きく影響している可能性がある」との説が出され、注目を集めました。

長白山とほぼ同じ緯度にある日本の青森県から北海道にかけ、当時の地層に見られる火山灰層から、 長白山の火山灰に多く含まれるアルカリ長石が多く検出されています。季節風に乗って海を越えて来た火山灰が 日本の北部にも降り積もったことを示すものです。 ただ中国側の研究の結果、長白山の噴火は 926年に渤海が滅亡した後の 938年とされたため、その後ずっと無視されていました。

 火山灰の飛散・堆積状況

ところが2004年7月、長白山の噴火過程を研究していた日中韓の共同研究陣は、長白山の頂上から 東北方向へ 15km離れた地点で、火山から噴出されたように見える厚さ 1mに及ぶ巨大な石を発見しました。 この石の下には、火山灰と砂利が 25cmの厚さに積もり、その中には小さな木切れがありました。木切れに ついて炭素年代調査をした結果、火山が噴出した時期が 10世紀初頭であることが明らかになったのです。

この発見により、長白山が火山噴火としては珍しく、 10世紀に二回も爆発し、今度発見された噴火跡は 渤海が滅亡する直前に出来たものということが立証されたわけです。 この研究に参加した東北大学の火山学研究チームは "今度の発見で今まで反対説が多かった長白山の噴火 による渤海滅亡説が非常に説得力を得ることになった"と明らかにしました。

因みに、938年に噴火した長白山の爆発力は、ローマのポンペイを火山灰の中に埋めてしまったベスビオ火山の数十倍と 推定されています。