観光客の誘致

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津には観光地がないのか?

「津には観光地がない」と平然と言ってのける人もかなり多いようです。 確かに、初めて津を訪れ津駅に到着した人から「どこでもいいから2、3時間暇潰ししたいので、 どこか面白いところへ案内してほしい」と言われ、途方にくれて鈴鹿サーキットへ案内したという タクシーの運転手の話を聞いたりすると、そんなもんかとも思います。 普通に考えても、三重県内の他の主要都市に比べると観光地の知名度において見劣りするのは否めません。

では津市を観光事業で活性化させるのは無理なのか?アイデア次第でそれは可能になると考えます。

新しい観光地(インフラ)を作るという手も考えられますが、伊勢志摩に近年林立した 新しい観光スポットが業績の低迷に苦しんでいる実情を考えれば、あまり現実的とも思えません。 現在ある観光資源をいかに有効に使うかで勝負が決まると思われます。
では、どう有効に使うのか?

1.現在ある観光資源に高い価値を見出してくれる客層を開拓する。
2.現在ある観光資源の価値を高く見せる手法、大義名分を考える。

この二つでしょう。 私は、津には観光地がないのではなく、観光地として売り出すための、上記二つの努力をしていないだけだと考えます。

海外からの観光客誘致

前者につき、私は「唐人さんの家」サイトの英語版・韓国語版の運営を通じ、海外、
特に韓国からの観光客に大きな可能性が見出せるのではないかとの感触を得ています。

まず何よりも外国人は日本の実情を知らないだけに、我々地元の人間が慣れっこになって しまった観光資源に対しても新鮮な喜びを感じるようです。能書きの付け方、また近隣の 観光地との連携如何で、大きな満足を与えることが出来ると思われます。

また、日韓W杯を契機に拡大基調を続ける日韓交流ブームも、朝鮮通信使ゆかりの唐人 踊りをうまく使えば、韓国からの大量の観光客誘致に結びつけることが出来るはずです。 現に「唐人さんの家」韓国語サイトの韓国における評判は上々であり、出だしの頃は日本語サイトをはるかに 上回るアクセス数を記録していました。

韓国の人々にとって、日本は最も身近な海外旅行先 であり、特に九州地方を中心としてその訪問者数は増加の一途を辿っています。日本に留まらず、 グアム、ハワイ、東南アジアなどへの韓国人旅行者の数はここ10年のうちに飛躍的に伸びており、 そのうちのほんの一部を津へ誘致するだけでも相当な経済効果が期待出来るといってよいでしょう。

韓国市場に熱い視線を送る日本の地方自治体も多く、例えば次のような韓国語PRサイトが 立ち上げられています。

福岡県:http://www.infofukuoka.com/
佐賀県:http://www.sagainfo.net/
長崎県:http://www.nagasaki4u.com/
山口県:http://www.yamaguchi4u.com/
岡山県:http://www.pref.okayama.jp/kikaku/kokusai/momo/k/index.html
和歌山県:http://www.wiwi.co.jp/vwakayama/kankou/korean/index.html
愛知県:http://www.aichi-kanko.jp/korean/
岐阜県:http://www.kankou-gifu.or.jp/ko/
石川県:http://www.hot-ishikawa.jp/f-lang/korean/index.html
静岡県:http://www.shizuoka-guide.com/
山梨県:http://ns.yamanashi-kankou.or.jp/korean/
神奈川県:http://www.kanagawa-kankou.or.jp/index-k.html
新潟県:http://www.niigata.or.kr/index.htm

こうしたサイトは三重県観光連盟でも出しています (http://www.kankomie.or.jp/korea/)が、 テキスト部分が画像添付にて表示されている状態のため検索にも引っかからず、また立ち上げ時以来、 更新もほとんどなされていない状態で、ホームページを見る限りでは サポート体制が全く出来ていないのが実情でした。 見かねた私が、テキスト版への切り替えを申し出たところ、ボランティアにてお手伝いする機会を得ました。 しかしその後の更新が全く出来ないため、広報サイトとしての機能は極めて限定的なものになってしまっているようです。
韓国はインターネット普及率が全人口の50%を越え、 世論形成においてもネット上の活動が大きな比重を占めるようになっており、今や日本をはるかに凌ぐ IT先進国です。その韓国向けPRの実情としては、 三重県は他県に大きく遅れをとっており、事態は深刻であるともいえます。

しかしそれだけに、逆にいえば三重県は韓国の人々にとってみれば「知られざる穴場」でもあるわけで、 純日本的な情緒を堪能し、美しい自然とグルメを楽しめるコースとして特別な注目を集められる可能性は 充分にあるともいえるでしょう。アジア諸国には、歴史的経緯から国家神道に嫌悪感を示す人々が 多いのは事実ですが、伊勢神宮を訪れた彼らの多くが、五十鈴川の美しい風景に我を忘れて見惚れている のもまた事実なのです。


唐人さんの家