xxxxxxx
朝鮮族通信 中国の朝鮮族に関するニュースポータルサイト Search by Google:
ホーム 朝鮮族概要 地域紹介 政治 経済 歴史 観光 ショッピング コミュニティー お問合せ


BACK][NEXT

[特集] 民族幹部の現況透視(2)

老齢化と断層現象、二重の危機に直面

その昔、抗日戦争の時期、中国共産党湯原中心県委、延寿中心県委、勃利中心県委の第一人 者である書記は、皆朝鮮族だった。 勃利中心県委の第一人者である書記は、李ソンリム(本名は 金ドンシク)であり、当時の県委組職部長、宣伝部長、婦連会主任もやはり皆朝鮮族だった。 このよ うに我が民族は中国共産党の指導の下、抗日戦争、解放戦争の時期に人口に比べて参軍した人数 が一番多く、烈士が最も多い民族として知られ、建国の後には黒龍江省の水田農業開拓と普及に貢献 の大きい民族、 教育を重視して文化資質が高い民族として、その立場が高くなった。そして解放初期に は部隊から除隊した多くの朝鮮族の熱血青年たちが軍服を脱ぎ、当地で民族幹部として活躍するようにな り、同時に続々と大学を卒業する朝鮮族の人材の多くが本省、本県に帰って来て、行政、事業、国営企業な どの諸般分野で中堅の役目を果たした。なかでも少なからぬ人々が一般幹部から科級、処級、庁級幹部に 昇級するようになった。 建国初期から 80年代の末まで、私たちの省で水田研究に携わる技術幹部たちだけ を見ても、郷から省級に至るまで技術権威はほとんど皆が朝鮮族だったし、その他にも教育、水利、衛生、 文化体育など専業性の強い分野ごとに朝鮮族の技術人材が多かった。 文化大革命の後期、故郷から推薦 を受けて大学に行った ‘工農兵'の大学生たちも、卒業の後には基本的には当地に帰り、民族幹部の力量を 補い、その後を受けて大学入試が再開された 70年代の末から 80年代の末までも中等専門学校と大学を卒業 した朝鮮族青年が少なくなく、故郷の県(市)に配置されるようになり、民族幹部の源泉はその頃までも満足な状態であった。

ところが、 90年代に入ってからは民族幹部陣営に急激な変化が起き始めた。 国から優秀な人材を幹部に登用 するために能力試験を受けて選抜する制度が実施されたが、特に国家公務員選抜の場合は大学入試よりもも っと難しく、地方では 1対3〜5、省市の重要部門においては 1対10を越える競争率で選抜した。 これは高等教 育を受けた大学卒業生たちではなければ入りにくいものだった。 ところが、時を同じくしてこの頃から韓国との修 交が始まり、卒業配置は全国的な範囲で本人と雇用単位がお互いに選択することができる自由な流通市場に 変わると、朝鮮族の学生たちは故郷にそっぽを向け、発達した沿海都市、大都市を選ぶようになったのだ。 こう して10年余りが経過し、省全体的に朝鮮族の幹部を受け継ぎ補う主要源泉がほとんど切断された状況になってしまった。

勃利県人事局によれば、ここ十数年間、毎年 7〜8月に勃利県から行った 50人余りの朝鮮族大学卒業生たちが 訪ねて来て登録申し込みをするが、当地への配置を希望する青年はただの一人もおらず、全員が戸籍を臨時に 保管しておくためだと言う。 こんな現象は省所在地であるハルピン市が少しはマシなぐらいで、省全体どこでも同 じ事だ。密山市には毎年、大学に行く朝鮮族の学生が 60人余り、朝鮮族がたくさん住んでいる牡丹江地区には 毎年 400人余りいるが、たまに当地の朝鮮族中学校の教員として配置される青年たちが一、二名ずつあるぐらい で、その他は帰って来る青年がほとんどいない状況だ。

このように長い間、省全体の朝鮮族幹部達に若い新生勢力を補うことができず、文化大革命以前に活動にに参加 した朝鮮族の幹部たちは既に退職したか、退職年齢に差し掛かっており(民族幹部が減少する原因の一つ)、 現 在、基層で活動する朝鮮族幹部たちも、年齢 40才以上が 80%をはるかに上回り、なかでも 50才以上は少なく とも半数という状況であり、深刻な ‘老齢化'をもたらしている。 現在、海林市には部課級以上の朝鮮族幹部が 4 6人になるが、 40代、50代が絶対多数だ。勃利県には朝鮮族郷、朝鮮族中学校を含め、県全体で朝鮮族科級幹 部が 11人いるが、平均年齢が 52歳だ。 かと思えば、この県には ‘4大金剛'と呼ばれる朝鮮族正課級幹部 4人 がいるが(牧畜局局長、法院部院長、人事局局長、民委主任)、不思議なことに4人とも小学校時代の同期生で 3 人は 55歳、 1人は 54歳だ。 そしてこれから 2年以内に四人とも第一線から退かなければならないため、その時 に法院、人事局、牧畜局の4つには課長に昇級する朝鮮族の若手幹部が全くおらず、少数民族事業を主管する県 民委の席も、 20余りの少数民族のうちで必ず朝鮮族が主任にならなければならないという理由はない事、その席 さえ期待しにくい状況だと言う。 それなら 2年後には、勃利県の県庁には、朝鮮族の正課長はただの一人もいな くなってしまう。 ‘記者先生たちは、今は県庁舎で朝鮮族の局長たちに会うが、多分 2〜3年後には家でも会えるよ うになるでしょう。' 何人かの民族幹部たちがそう言っている。

このように省全体で民族幹部達は、十年以上も若い世代が途切れてしまった深刻な断層現象が現われており、上 では年老いた幹部たちがどんどん退職しており、下では受け継ぐ若い世代が見えないという危機に直面している。 そのうえに今は中小学校の教員たちを含む事業部署の幹部たちは、国家公務員になるのが極めて難しい状況で 、それに最近は人々の職業選択と価値観念にも大きな変化が起き、 ‘サラリーマン' ‘国家幹部'は以前に比べて吸 引力を著しく失って行っているのが実情だ。そして最近、 自分が活動して来た国家機関、部署をさっさと捨て、海 外や沿海都市に立ち去る朝鮮族幹部たちも諸所で現われており(一部の幹部たちは部署で重用されていて、前 途があるにもかかわらず)、年齢から見ると、こうした ‘河海'幹部たちも 50代を頂点に年が幼いほど何の未練も なく立ち去る比率が多くなる状況だ。      

(黒龍江新聞 パク・ヘヨン、パク・イル、チャン・チョリョン記者 2005年7月20日)
Copyright(C) 朝鮮族ネット