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[特集] 民族幹部の現況透視(1)

ひとりが退職すれば一席が減る

我が党の少数民族幹部は自ずから重要性と特殊性がある。 今日、少数民族地区で充実した社会を全 面的に建設するという党中央の方針、政策と任務は、当地の実際と結び付けて少数民族群衆たちの自 覚的な行動で推進しなければならないが、このような政府と少数民族群衆の両者を結び付ける人々は、ま さに本民族の歴史と現況を熟知し、本民族の言語文字、生活方式と習慣に慣れ、本民族と血縁的な連携 と天然の感情を持つ少数民族幹部たちであるわけだ。 彼らは党と政府の方針政策をどのようにすれば少 数民族の実際と結び付けることが出来るのかを誰よりもよく分かっている人々だ。 少数民族幹部たちのこう した特殊な役目は、その他の民族幹部たちでは代替し得ないものである。 それゆえ少数民族幹部は、本民 族群衆たちを導くリーダーであり組織者であるだけではなく、我が党と政府の貴重な財産であるのだ。

では、市場経済体制の普及と共に歳月が流れ、随分変化した今日、黒龍江省にある私たち朝鮮族幹部達は どんな様相を見せているのか? 何年か前から民族幹部が減っており、引継ぎの後続幹部予備軍が出来てい ないという、民族幹部断層現象が出現しているという話題が、朝鮮族密集地域で飛び交うようになっているが、 一体どれだけ減り、なぜ減り、またなぜ断層現象が現われるのか? その他にも民族幹部の資質問題、養成と 補充問題、不均衡現象問題など一連の関心事を抱いて、記者は省全体の朝鮮族密集地域を回って幅広い調査を進めた。

省全体の朝鮮族幹部達を見れば、全体的に昔に比べて総人数が随分と減少した。 それも最近は年ごとに 下降線を引いて減り続けている状態。

関係資料によると 1980年、省全体の朝鮮族幹部総人数はおおよそ 1万 5000人余りに達した。省直属機関と ハルピン市を除いて、基層だけを見ても市(地区)級に処級幹部 55人、科級幹部 459人、 一般幹部 3180人、 県級には朝鮮族正(副)書記、 正(副)県長 23人、科級幹部 293人、 一般幹部 4101人、郷鎮には正(副)書記、 正(副)郷鎮長が 201人、一般幹部 442人であった。 ところが 25年が経過した現在、 市(地区)級で民族郷鎮に 至るまで普遍的に朝鮮族幹部数は少なくとも 半分以上減り(不完全な統計)、 人口比例よりもっと少なくなった状況だ。

まず党政機関で重要な指導職務を受け持つ朝鮮族幹部数が減少した。 朝鮮族が比較的密集している県(市) を見れば、昔に朝鮮族県委書記(副書記)、県長(副県長)が 1名以上いたが現在はいないという県が湯原、蘿北 、樺川、同江、饒河、集賢、穆陵、林口、延寿、阿城、賓県など約10の県(市)に達する。 朝鮮族人口がおよそ 2万名の湯原県には、 80年代の初めから 90年代中盤期の間、朝鮮族県委副書記 1人、副県長 1人、政協主 席、武装部部長など 4人の処級幹部がいたが、今は県人代副主任 1人がいるだけだ。 朝鮮族人口が 1万名の 延寿県には建国の後から 90年代中期まで李ドンリム、辛リョンイル、金スギル、と朝鮮族の副県長をずっと続け て来たが、現在は編制を占めない兼職の政協副主席として 1人の処級幹部がいるだけで、朝鮮族副県長に引き 続き人代副主任がいた樺川県、人代副主任 1人がいた勃利などの県には現在、朝鮮族処級幹部が全くいないのが実情だ。

次は基層の朝鮮族科級幹部、一般幹部数が大幅に減っている。 省全体的に民族幹部数が相対的に多くて活躍 している海林市の場合を見ても、 1989年には朝鮮族科級幹部が 114名であったのが、現在は 46人で減少比率 が 59.6%を占めており、朝鮮族人口が 2万 6千名の密山市には、昔は衛生局、水利局、商業局などの単位に朝 鮮族の局長がいたが、今は市民族事務委員会主任を除き、県の行政単位に朝鮮族は 1人もいない状況。湯原県 にも 80年代までは県委宣伝部長、組職部副部長、通電部副部長、党校校長、公安局副局長、教育局副局長と、 党政の重要部門に朝鮮族の指導幹部が多かったが、これらの幹部たちが加齢により一人二人と退職すると、そ の席は当地の朝鮮族たちにとっては昔あった追憶の席としてだけ知られている。 朝鮮族が比較的密集してい る県(市)は、どこでも概して似たような状況だ。 それでどこに行っても現在の朝鮮族幹部は純民族的な部署を除 き、 ‘一人が退職すれば一席が消え、一人が立ち去れば一人の幹部が減る'と言う言葉をしばしば聞くようにな る実情だ。 一方、昔に比べて一般幹部が減る比率はさらに深刻な状況で、県所在地にある機関、事業単位は もちろん、朝鮮族郷(鎮)の一般朝鮮族幹部数も驚くばかりに減っていた。 昔は朝鮮族幹部数が半数以上を占め た密山市和平朝鮮族鎮には、現在、幹部編制が 49人だが、朝鮮族は鎮長 1人、副鎮長 1人、一般幹部 1人の 合計 3人にしかならず(人口比例で 15人はいなければならないという)、海林市海南朝鮮族郷は 34人の幹部のう ち朝鮮族が 6人(幹部比例の 17.6%)、新安朝鮮族鎮は 28人の幹部のうち朝鮮族が 8人(28.6%)、尚志市河東 朝鮮族郷には 54人の幹部のうち朝鮮族が 7人(12.9%)にしかならない。 6つの純朝鮮族村で郷を構成している 樺川県星火朝鮮族郷には、昔、郷幹部全員が朝鮮族だったが、現在は他民族幹部の比率がますます増えてい る状態。かと思えば、勃利県長興郷には多い時は朝鮮族幹部が 18名もいたが、現在は 1人もいない。 このよう に昔は凡そ朝鮮族村が 1個以上ある郷鎮にはほとんど皆、朝鮮族幹部が配置されるていたが、今は朝鮮族幹 部が全くいない郷鎮も頻繁に現われている状況だ。

これ以外に、少数民族事業の責任を負った市級、県級の民族事務委員会の状況をよく見れば、地域による不均 衡を成していた。牡丹江市は市民委主任から朝鮮族であるだけでなく、傘下 の5つの県市の民委主任も全て朝 鮮族で、海林市の場合は 3人の政府主任が全て朝鮮族、編制も 7人と、省全体の県級民委の中では一番多い 。密山市も似たような状況で、 3人の政府主任が皆朝鮮族だ。 しかしハルピン市の場合を見れば、これとは大い に異なる。 省全体で朝鮮族が一番多く密集して住む五常市(3万 8千名余)、朝鮮族密集県のひとつである延寿県 (1万名余)には、民委に朝鮮族の指導幹部がおらず、阿城(1万名余)、依蘭(迎蘭朝鮮族鎮含む) などの県(市)に は、民委に朝鮮族の一般幹部すらいないのが実情だ。

しかしこのように省全体的に朝鮮族の幹部数が大きく減ったからと言って、あまりに悲観したり無鉄砲に責任を 当地の政府に押しつけようというのでは断じてない。 もちろん一部の少数基層政府では少数民族幹部を登用、 重用する問題において重視し続けることができないとか、方法上で慎重さを欠く場合もたまに見られるが、省全 体の少数民族幹部政策は、始終変わりがない。 少数民族の群衆たちが参政、議事に参加することができる人 代、政協代表だけ見ても、省から市、県、郷に至るまで、人口に比例するだけの代表人数が出ている。 そして海 林、寧安市のように朝鮮族の幹部たちを特別に重視する基層政府もあり、新しい時期に諸般分野で新しく湧き上 がって来る朝鮮族幹部たちも少なくない。 問題は現実を正視して、状況の真の姿を明らかにすればこそ、全民族 社会の重視と緊迫感を呼ぶことができるわけで、したがって自らの不足な点と努力目標を捜すことができ、健全な 朝鮮族幹部達の再起を期待することにあるのだ。      

(黒龍江新聞 パク・ヘヨン、パク・イル、チャン・チョリョン記者 2005年7月18日)
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