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［経済］　朝鮮半島の'くしゃみ'に中国義烏市場は'風邪'

▲世界最大の小商品集散地である浙江義烏小商品市場

11月23日、南北の砲撃戦が発生し、韓米軍事合同演習が進行される中、半島情勢がピリッと緊張した局面を迎え、世界最大の小商品市場である中国・義烏市場も'余震'を受けている。

クリスマスが迫り、対韓国・対北朝鮮貿易の急上昇が期待されるはずが、情勢の緊張により、対外貿易に従事する商人、義烏所在の韓国企業を問わず、全て貿易量を減らしている。

貿易商の困惑：信用が良好な北朝鮮バイヤーも代金未払い

最近、義烏の興中小区でアクセサリーを経営する黄氏は、激しいストレスを受けている。義烏で商売を始めて 4年になる彼は、バイヤーの代金を未払いにしばしば悩まされることはあったが、自分が取引している北朝鮮バイヤーは信用が非常に良く、過去、指定された期日に遅れることなく代金を支払って来ていたが、今回は何度も督促したのにまだ金額を決済してくれないとしながら、苦しい胸の内を吐露した。

黄氏は、このお客が突然契約をきちんと履行しなくなったのは、最近の半島情勢と直接的な関連があるものと分析している。

黄氏が取引する北朝鮮バイヤーは李氏で、遼寧省の丹東を経て毎度大量の注文と共に他の北朝鮮バイヤーも紹介してくれたという。 11月1日、北朝鮮バイヤーの李氏は、黄氏の工場を参観した後、価値が10万元に及ぶ物品を注文した。

▲義烏に位置する中国小商品メガネ市場は韓国バイヤーが急増する中、ハングル看板も出来た。

''今回要求された物量は多くないとはいえ、3年間取引して来て利潤も高く、物を発送してから数日内に代金を決済するので、工場に督促して3日以内に全部物を送れと指示した''という黄氏は、11月15日に物品を丹東に発送した後、何日も経たぬうちに半島情勢が緊張し、10万元の代金決済をまだ受けることが出来ていないと語った。

北朝鮮バイヤーも、自分が取引した北朝鮮の顧客が物品を受け取って帰国した後、まだ決済してくれないとしながら、自分もそれを待っているところだという連絡だけして来た。貨物を発送してから二週間過ぎても何の知らせも得られなかった黄氏は、今、インターネットで半島情勢を扱ったニュースにも注目しつつ、代金を一日も早く決済してもらえることを待ち望んでいる。

対韓国輸出、オフシーズンに入る

''最近は私を通じて韓国へ出て行く輸出量が、ますます減少傾向を見せています。''　対韓国の物流商売を8年間続けて来た喬氏は、韓国貿易業に詳しい貿易業者だ。

''習慣的に見ると、対韓国貿易のシーズンは10月中旬から12月中旬までで、今年の下半期、韓国からの注文量が増える傾向を見せていました。しかし朝鮮半島の情勢が複雑になり、注文量の減少とともに輸出量も減っています。私は義烏でも韓国バイヤーからの注文を特に多く受けている方で、私のところで注文量が落ちていれば、義烏市場全体で受ける注文量も大きく落ちたものと見られます。''このように語る喬氏は、''国内情勢が不安定になれば、貿易商の自信を失わせることになり、国民の消費欲求も減退するものです。その上、最近は韓国ウォンが下落し、本来の利潤空間が大きく減り、多くの韓国バイヤーも模様眺めの態度を見せています。''と分析した。

喬氏と同業者たちは、今、注文量と物流が好調な時期が早めに終わりそうだとし、貿易利潤がもともと低いうえに先にオフシーズンを迎えれば、今年の商売は壊滅的になるとして非常に心配している。

在義烏の韓国企業：韓国ウォン対ドルの為替上昇だけを期待

朝鮮半島の複雑な情勢が在義烏の韓国企業に対して及ぼす影響について、義烏韓国商会・黄鎬国事務局長に会って聞いた結果、黄事務局長は''義烏で韓国企業はいずれもドルで商売をしているので、為替レートが落ちれば企業に対する影響は甚大です。以前は1ドルにつき1134ウォンを交換出来たが、今は急に1170ウォンに落ちました。何十ウォンかウォンが少ないだけと感じるかも知れないが、企業にとってはこれこそが利潤なのです''と語った。

韓国新豪国際物流会社の権昌憲氏は、''クリスマスと新年があるので、韓国としては事実上、冬が販売シーズンだが、突然の為替暴落を迎え、どう対処すれば良いのか分からないでしょうね。生産も減らしながら、為替上昇を見守るしかありません。そうでなければ利潤の余地がありません''と語り、今、義烏にいる韓国の企業人は為替レートばかり調べている状況で、もし韓国ウォンが1200水準にまで下がって行けば、自分が運営する企業も利潤を受けることが出来なくなるので、イライラしている心情だと伝えた。

（黒龍江新聞　２０１０年１２月２日）