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[社会] 丹東の虎山長城を訪ねて



丹東鴨緑江大橋から江辺路を15kmほど遡れば、虎がうつ伏せになっているような山−虎山を簡単に見つけることが出来る。

遠くから眺めれば虎山の山肌に沿ってどことなく奥ゆかしい長城の城壁が伸びており尾根にはのろし台が 高く聳え立っている。 この長城こそが万里の長城の東端という虎山長城だ。

虎山は敷地総面積が4万平方km、主峰の海抜が146mだ。 視野がパッと開くように鴨緑江周辺に高くそびえている虎山の 頂上は、山勢が険しく防御に有利な要衝の地として遜色がない。

歴史専門家たちの研究によれば、虎山長城は500年ほど前の1469年、明の時代に築造されたという。 90年代初、専門家たちは 史料研究と現地踏査を経て、中国万里の長城の東端が虎山長城だと認めた。 これにより、もともと記録されていた万里の 長城の長さが1000kmほども延び、歴史教科書で万里の長城の東端が山海関であるという伝統的な説を書き直さなければ ならなくなった。 万里の長城の東端が中国最大の辺境都市・丹東の虎山長城であるという説は、国内外の専門家たちの注目を 集めている。



当地の人々の話によれば、虎山長城は石と土で積み上げられた形が非常に素朴な石垣だけだったという。 今の虎山長城は、 耐火レンガで、長さが1200mにもなる雄壮な城壁とのろし台で積み上げられているが、過去の石垣の復元ではなく、明の 山海関長城を真似て作った観光地であるだけとのことだ。

山麓に1300平米の広さで新築された虎山長城博物館には、この長城遺跡地の発掘で出土したという兵器、過去の兵士たちの 生活用品、芸術珍品・多くの複製された物品が陳列されている。

博物館から遠くないところに過去の泉が一つある。 長城を築造する時、労務者たちが生活用水として使った泉だという。 虎山長城付近に高句麗時代の古代の泉があるという話を聞いたが、その泉を訪ねる方法はなかった。 山の麓には植物の中 でも生きた化石と呼ばれる二株のイチョウが、強靭な生命力で生い茂るように育っていた。

虎山長城は鴨緑江を挟んで、朝鮮史上、李成桂回軍事件の始発地である威化島と向き合っている。 威化島回軍といえば、 高麗禑王14年(1388年)、高麗が明の遼東を攻略するために出陣した李成桂らが威化島から軍を引き返して高麗王を 追放し、崔瑩を島流しにした後、政権を掌握した事件であり、て朝鮮王朝創建の基盤となった歴史的事件だ。



青く澄んだ空の下、色とりどりに季節に染まった虎山は秋の夕焼けに暮れつつあった。 数千年の歴史の荒波の中で老人の ように皺が寄った虎山の白い岩が、遠い昔の話を辿るかのように山の下をゆうゆうと流れる鴨緑江と川向こうの静かな 威化島をただ言葉もなく見下ろしている。

(吉林新聞 2009年10月5日)
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