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[社会] 増加一途の車両、非常に不足する駐車場

未来指向的な駐車文化が必要



最近ほど、延吉市が狭苦しく感じられたことはなかったと思う。500台余りの公共バスと 2500台のタクシーが走っている延吉。昨年末まで4万台余りの自家用車を保有することになり、 それによりおよそ10人に一台の自家用車を保有することとなった延吉。以前から都市の道路が狭苦しく 感じられていたが、今は駐車場問題がより一層深刻になっている。駐車が難しいという問題は結局、 運転者や周辺を行く通行人、あるいは経営者にとって様々な不便をもたらしたことはもちろん、 さらに一部の運転者の交通規則違反、罰金とも直結している。

駐車場不足が間接的に交通規則の違反を招く

何年も前から自家用車を走らせて出勤するZ氏。今年に入り、課させた罰金がおよそ2000元を大きく越える という。 もちろんその罰金は、自身の交通規則違反が最大の原因ではあるが、増える車両に比べてあまりにも 不足している駐車場、そして駐車難のために受けることになった罰金も見過ごすことは出来ない。

“指定の駐車場がない所もあり、駐車するのに適当な場所がないことには、どうにもならない”として“車は駐車 しなければならないが、駐車が不適切であっても仕方なく駐車場ではないところに車を止め、そのために罰金まで 払わなければならないのは、いかにも残念だ”という。

“駐車する所がないから、罰金”を払うことになるという、このような当惑する問題は、恐らく自家用車を運転する 多くの人々の共通した悩みであろう。また、駐車場が用意されてはいても、駐車場を先行獲得したタクシーのために 車を止めることが出来ない時には、その悔しさは体験した人でなければ理解出来ないだろう。

事実、延吉市を見れば、市内で完全な一定規模の共用駐車場を探すのは難しい。 共用駐車場の手本と言えるのは、 最近建設された、優に100台余りの車両を駐車出来る3300平米規模の帽児山国家森林公園駐車場だ。だが、都市では このようにきちんと建設された共用駐車場を見つけるのは難しい。 駐車場は、企業や大型商店街などには殆ど作られて おり、中には地下駐車場まで用意されているところもあるが、駐車費用あるいは不便さのため、地下駐車場はさほど 利用されず、周辺の歩道が代わりに頻繁に利用されている。 住宅街も、やはり最近になって住宅区域に駐車場(地下 駐車場含む)が用意されるようになった状況だが、以前に作られた古い住宅区域には、全く駐車場が用意されていない。

筆者が暮らす某銀行の社宅区域では、新居に引越ししたばかりの時、1、2台ほど見られた自家用車が、最近になって およそ20台余りに増えた。 周辺に車庫まで建設されはしたものの、車庫とはいっても合計6スペース、それもその 車庫をお金を払って買わなければならないため、誰もが駐車が楽でお金がかからない住宅区域を駐車場として使う。 結局、本来は花壇として計画されていた中間地帯が、駐車場に変わってしまい、中には最初から砂を入れて雨水がどろどろに なる“駐車場(?)”に改造しようとする者さえいた。その花壇予定地は、住宅区域の共用敷地だが、管理部門もないため、 車のナンバー記号の順に場所を決めるという、完全な駐車場になってしまった。 そのため、自家用車がない人は、 その共用敷地の使用権(?)を完全に喪失してしまったことになる。

自動車の先行獲得により、歩道まで駐車場に

駐車場不足はまた、歩道までも駐車場に変えている。

延吉市内の一部の建物周辺を調べると、商店街あるいは食堂などの門前がそのまま歩道になっている場合がある。 すると、自家用車を走らせてその商店街や食堂を訪れる顧客たちは、歩道に直接車を止めたり少し離れた他の空き場所 を探したり、あるいは他業者の空地に車を止めるほかはない。 自分の店あるいは食堂へ来ない顧客が、自分の建物の前 に車を止めることを何とも思わない主人が、どれだけいるだろうか?

“駐車場を長期間独占したままお客さんを待っているタクシーが多いです。 ただでさえ足らない駐車場でこんなことを されたら、駐車がますます難しくなります。”

“商店街、食堂をはじめとする営業の店ならば、駐車場を備えていることが基本だが、そうなっていない場合が相当に 多いです。 時には駐車する所が不適切な場合もあり、残念で不便なことが一つ二つではありません。”

また延吉市の街を散策すると、歩道を先行獲得している車を少なからず見ることが出来、歩道が最初から固定された 駐車場に変わっているケースをいくらでも見ることが出来る。 さらに障害者専用歩道を先行獲得して列をなしている車 を見て、これらの行為に対して憤りを感じはするものの、少しは理解することも出来た。 なぜならば、駐車する場所は 明らかに不適切ではあるが、これは仕方が無い事情だと考えられるためだ。

延吉市の某社の前の歩道には様々な乗用車が駐車されていたが、あたかも歩道が共用駐車場として固定されたかのようで あった。そのため、ここを通り過ぎる時には、いつも車の間をクネクネと避けながら“間を縫うように”通らなければ ならなかった。

延吉のショッピング街と横呼ばれている西市場は、その付近で車と市民が折り重なって動く姿をいくらでも見ることが出来る。 成宝、新国際貿易庁舎、黄金大道、西市場などのショッピング商店街が多いが、確かな駐車場といえるのは西市場北の 駐車場一つだけで、駐車施設が非常に不足し、タクシーまでが歩道を先行獲得していたりもする。

こうした現象は中関村の前でも再演されている。 特に中関村では駐車場が歩道に設定されているため、車両は堂々と 歩道に入って来ており、一部のタクシーは歩道でお客を待つかと思えば公共バスの停留所まで先行獲得して、時々混乱 した様子を見せている。

駐車場は交通インフラ建設の重要な構成部分

駐車場といえば、文字通り車を止めておくことが出来る場所をいう。 中国語では「停車場」と呼ばれるが、 実のところ駐車と停車は区分される。

駐車は自動車を駐車させるために用意された特定された場所で、ここで駐車というのは、自動車から人が下りた後、 一定時間(5分以上)その場所に車を止めておくことを意味し、乗車、下車と荷物を積み下しするための短時間(5分以下)の停車とは 区別される。

駐車場はまた、道路の路面を使う路上駐車場と道路の路面および交通広場外の場所に設置された路外駐車場、建築物、ゴルフ場 及びその他の駐車需要を誘発する場所などの付帯施設として設置された付設駐車場に区別することが出来る。 路外駐車場は、 地表面を使う平面駐車場と土地の立体利用をした立体駐車場に分けられ、立体駐車場は自動車を運転して駐車空間まで達する 自走式、機械を使って駐車空間にまで導入させて保管する機械式、自動車用エレベーターと方向転換装置などの機械を組み合わせた 併用式がある。

最近、自動車、特に乗用車の保有台数が急増して便利になった反面、都市交通の渋滞、交通事故の増加、公害問題の発生など 各種の問題が引き起こされており、屋外駐車も深刻な問題として台頭し、,駐車場の設置、整備などが至急の課題になっている のが実情だ。

駐車場は都市の交通インフラであり、その都市の道路、橋、上下水道、ガス、電力、広場などと同じように必ず設けなければ ならない先進都市システムの一つである。かつて、公共車の概念だけがあり、自家用車とは縁が遠かった時代には、都市の 駐車場建設は現実離れした虚しい夢に過ぎなかったが、自家用車時代になった今日、駐車場の問題はもはや自動車保有者だけ でなく経営業者、市民、特にその都市を治める政府が直面した現実的な問題として台頭している。

延吉市公安局交通警察大隊の関係者によれば、今年5月末現在の延吉市の自動車保有数は8万 953台に達するという。 およそ6人に1台の割合だ。 これは最近編入された朝陽川鎮の人口を合わせて50万人の小規模都市としては、大きな比率と言える。 またおよそ10人当り一台の自家用車を持っている延吉は、自家用車数も一人当たりで数えれば、国内でも上位を占める。 このような延吉の実情を考えれば、もともと通りが狭くて路面には駐車場を数多く作りにくい延吉としては、既に駐車場 の問題は至急解決しなければならない深刻な問題と考えられる。

駐車難問題に対応し、3月、延吉市の交通部門は、主幹道路に新しい駐車区域400ヶ所ほどを新しく増設、現在、延吉市にある 臨時駐車場が1170ヶ所ほどに達しているが、その効果は明確でないのが実情で、より効果的な対策を講じることが望ましい。

別の見方をすれば、駐車場の建設は現代文明都市の顔であり、調和ある社会の構築のための重要な課題とも言える。

(延辺日報 チョン・ユンギル、ホ・ヨンファ記者 2009年6月24日)
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