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![]() [社会] 新タクシー価格、サラリーマン"大きな負担" 去年 11月、重慶市のタクシー運転手たちがストライキを起こした事件が、国内はもちろん国外のメディアでも 大々的に取り上げられ、話題になったことがある。重慶だけでなく深圳、瀋陽など中国の多くの都市でタクシー問題が話題になった。 2006年に延吉市のタクシー運転手たちもストライキを断行したことがあり、去年もタクシー運行価格の不合理性を めぐり、再び “ストライキ”をした。 確かに、過去の一時期、国際原油価格の急上昇により、タクシー業者が大変な 困難に直面したことだけは事実だ。 タクシー運転手たちの “怨嗟”により、今年、延吉市はタクシー運行価格を 引き上げたが、その引き上げがまた消費者たちからさらに多くの “怨嗟”を催している。 “もうタクシーは金持ちだけの乗り物なのか(?)”という話題から “養老費を廃止(従来、タクシー運転手の養老保険は 交通警察が保険料を徴収していたが、国家の決定により、今年1月1日よりタクシー運転手が養老保険に直接納めることとなった)して、 石油価格も下落した今になって、 なぜ引き上げなのか”と論ずる人々が多い。 最近、人大、政協会議が開かれ、二つの会議でもこの問題が話題として提起 された。 一体、延吉市のタクシー費用は合理的といえるのか? 結論を下す前に、他の地域のタクシー費用を調べてみよう。関連報道によれば、北京市のタクシー費は基本料金(3km以内)が 昼(5.00〜22.59)には 10元で、夜(23.00〜4.59)には 11元、 3kmから 15km以内はkm当り 2元(夜間 2.4元)で計算し、 15km以上はkm当り 3元(夜間 3.4元)で計算すると同時に、km当り 50%の空席費を徴収する。その他、夜には 20%の 夜間費用がかかる。 その他の費用は待機、道路条件制限などでの低速走行(時速 12km)で、これが 累計5分となる時 1kmの費用を徴収する。 上海市の小型タクシーの基本料金(基本距離は 3km)は 11元で、km当り 2.1元、距離が 10kmを超過する時、超過部分は 基本料金に 50% 追加される。 また停車、低速(12km/時速) などが 5分続く時、 1kmの基本距離価格を徴収する。 では延吉と同じ省に属する長春市の場合はどうか? 長春タクシーの基本料金は 5元で、基本距離は延吉と同じく 2.5kmだ。 km当りの価格は 1.3元で延吉よりかなり安く、基本距離を超過した後は 1.8km毎に 50%の 空席費を徴収する。 したがって基本距離を超過した後、km当り 1.9元になるわけだ。 では延吉はどうか? これに先立ち報道された延吉市タクシー価格は、 基本料金は 5元(基本距離 2.5km)でkm当りの料金 が排気量によって異なるように規定されている。例えば、排気量が 2.0リットル以上になるタクシーはkm当りの料金が 1.5元から 2元に引き上げられ、排気量が 1.3リットル以上、2.0リットル以下になる車はkm当りの料金が 1.3元から 1.8元 に引き上げられ、排気量が 1.3リットル以下のタクシーはkm当りの料金が 1.1元から 1.6元へと、全て 0.5元引き上げられた。 料金計算単位も 1kmでなく 500mになっている。 この方法によって計算すれば、排気量が 1.3リットルである羚羊、千里馬タクシーの場合、価格調整後の基本距離 2.5km以内の 料金は変らず 5元だが、 6kmから 6.5kmの間は旧標準より 3元上がり、運行距離が 10.5kmに達した時、料金は元の標準より 6元(北京市は 15km超過時、km当り 3元) 増加する。このように見ると、延吉市のタクシー価格は北京や上海に比べて 基本距離超過部分の費用が非常に高いと言える。 それでは延吉市民の収入が北京や上海より高いのか?先日、上海 “新民夕刊”が上海市統計部門のある調査資料に 基づいて明らかにしたところによれば、 2008年第3四半期の上海市住民一人当りの可処分所得は 2万 257元に達しており、 北京は 1万 9566元だった。 延吉市の 2007年延吉市都市住民一人当り収入は 1万3155元(必ず出稼ぎ労務収入による収入増加の要素を考慮しなければ ならない。 実のところ外国へ出た人は少数だ)で北京や上海、深圳に比べれば低い水準だ。 ことによると、人々の中には、 延吉市は少なからぬ人々が出国を通じてお金をたくさん儲けているから、この程度の費用は適当だというかも知れないが、 このような収入をタクシー費引き上げの口実にしてはなるまい。都市の物価指数は必ずその都市の基本的な所得水準に従う ものでなければならず、絶対に一部の人々の突出した高収入が値段を上げる根拠になってはならない。 つまり、 出国してお金を儲けた人は少数であり、大部分は相変らず月給によって生きている人々だからだ。 しかし延吉市のタクシー価格は全国的に見ても上位に浮上した。 いつか中央テレビの有名なアナウンサー・趙忠祥が、 延吉タクシー価格の 5元現象を “賞賛”したことがあり、延吉タクシーは 5元であるものと、 規定もないまま明文化されたも同然になっているが、今になって “延吉タクシー 5元現象”が消えた代わりに、 延吉タクシーはむしろ市民の話題に上がり、さらには人大、政協の代表、委員たちすらもが批判する対象に変わった。 実際、延吉でタクシーを利用する人々を見ると、出退勤に利用する人は公務員や事業単位の関係者であり、 その外は学校に通う学生たちや若者が多い。 以前には若者達も自転車や公共交通手段を多く利用していたが、 妙なことに今になって自転車に乗る人は “無能”と思われるらしく、初めからタクシーを利用する人々が多い。 では彼らの 収入はどうか? 実は公務員や事業単位関係者たちの労賃水準は 2500〜3000元程度(北京や上海などの地域より随分低い)が 大部分だ。 3kmの距離を出勤する人であれば、以前は 5元で通勤し、一ヶ月の出退勤(休日と昼は除外)で計算すれば 220元 に過ぎなかった。 労賃の 10分の 1程だ。 しかし引き上げの後、タクシー価格は可変金額に変わり、費用も従来より相当に増えた。 例えば、我家の子供の場合、延吉市第二中学校から家(徳明ホテル付近)へ来るのに、以前は 10元(メーター計算ではなく呼び値) だったが、最近は 14〜16元に急騰した。以前なら 5元もあれば行くことが出来た距離が、今では 7〜8元程に変わり、以前は 徳明ホテルから空港(入口)まで料金メーターで 18元だったが、今は 30元も超過する。 延吉のタクシーの一番の問題点は、メーター器の不使用だった。 これを単純に運転手だけ咎めればよいというものではない。 調整前のメーター器を使えば 7〜8元だったタクシー価格を、無理矢理値切って 5元しか払おうとしない客が多かったため、 タクシー運転手としても仕方がなかったし、このためにメーター器は初めから無用の長物になってしまったのだ。そのため、 一部の運転手は最初から搭乗拒絶をしたり、値段を 10元と告げて顧客を脅して奪い取るのが常だった。 今、料金を引き上げた後、料金メーターを使用したとしても、基本距離を超えた途端に急騰し始める価格を、 顧客たちが受け付けるかどうかは未知数であり、もし顧客が費用納付を拒否すれば届けることが出来ることになってはいても、 それに先立ち価格の合理性の是非を検討することが望ましいと思われる。 一般消費とは異なり、タクシーの消費は複雑な 三者関係に成り立っている場合が多い。 一見するとタクシー運転手と乗客 の間の事だけに見えるが、その間にはタクシー業者の事業主という第三者が介入している。したがって顧客が支払ったタクシー 費用は単純なタクシー運転手個人の収入ではなく、事業主と運転手の二人の収入になる場合が多い。 もしタクシー運転手に戻る 収入が少なく、事業主が大部分を受け取るような場合なら、乗客がそれによる “対価”をさらに支払わなければならないわけで、 これはあまりにも “卑劣”な手法であり、乗客としてはあまりにも大きな愚弄を受けることになる。以前、タクシーに乗った時、 運転手も、運転手と事業主の間の葛藤が市民に転嫁されるのは不合理だ、と今度のタクシー価格引き上げについて異議を 申し立てていた。 延吉タクシー 5元時代は、終わるしかない。 しかしどんな手段で終わりどんな措置で終わるのかというのは、焦って解決 すべき問題ではない。 聴聞会を開くことについても、実際に聴聞会に先立って一般市民を対象にした調査が必要だった。 事業主、関係部門、物価局などの部門の討論、合意による結果を、市民が無条件に適切というはずがない。 市民の代表が参加 したといっても、広汎性と代表性が欠けていれば、やはり市民を無視した聴聞会に過ぎないわけであり、それによって招かれた 結果は、結局市民が受け入れられる良い結果ではないことは明らかだ。 それゆえ、市民、タクシー運転手と物価部門が主として 構成される聴聞会が望ましいのではないかと考えられる。 少なからぬ人々が養老費の廃止、国際原油価格の下落(今年に入って1バーレル当り 42ドル程度) による油価の下落など を理由として、現行のタクシー価格の不当性を提起している。 また一部の人々は、タクシー価格の引き上げは、結局、 事業主とタクシー運転手間の矛盾を消費者に転嫁したに過ぎないという。理由が何であれ、延吉市のタクシー価格が 確かに多くの市民に衝撃的であるのは明らかなことであり、確かな見直しが要請される。 (延辺日報 チョン・ユンギル記者 2009年1月13日)
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