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[社会] 韓国人の熱い温情と包容力に期待したい

一部の中国人はなぜ韓国人を嫌うのか?

筆者はこれまで、韓国と中国の一部のメディアで話題になる一部の中国人の嫌韓感情、反嫌情緒が時間の 流れによって消えたり稀薄になるのを待ちこがれて来た。 ところが最近、中国の一部の地方新聞とインターネットに 掲載された文を見ると、韓国人を嫌うこれらの情緒が、あまり稀薄にならないばかりでなく、ある意味ではますます 深くなるのではないかという感じまでした。 特に一部のネチズンたちが、嫌韓感情を韓国商品不売運動にまで昇華 させようと主張する論文を見て、問題の深刻さを今更ながら感じるようになった。

去る 11月 22日、中央テレビ放送局のサイトには、少し前に韓国の産業視察を終えて帰国した某研究所の研究員と いうあるネチズンが ‘韓国商品不売は中国人の理性的な選択’と題した論文を載せた。 この文で彼は、韓国の電子、 造船、自動車など 6つの基幹産業を視察した状況を大略的に紹介しながら、韓国製品を買ってはならないという理由を 挙げた。 彼は、韓国製品は核心技術が自己のものではなく、主に日本から導入したものであり、中国の同等品の現在 の水準を大きく超えることが出来ないものなので、中国人はまず安い中国製品を選ぶべきであり、外国製を買うので あれば韓国製ではなくアメリカ、ヨーロッパや日本の製品を買うべきであると書いた。 問題は、彼のこのような主張を 支える訪韓時の不快な印象と強烈な嫌韓感情の吐露にあった。 彼は韓国入国の初日、空港で中国人ゆえに受けた冷遇と 不親切に対して強い不満を表わし、観光区域の商店で受けた差別的な対応、韓国商人たちの根深い親日嫌中感情の露骨 な表現に対して、怒り心頭の様子で非難を浴びせていた。 彼の見解には、個人的な感情の色彩が濃厚で一面的な ところもあるが、中国人を冷遇して卑しむ傾向が強い一部の韓国人たちの誤った対中国感情をそのまま看破し、 摘発したことだけは事実のようだ。

去る 8月北京で開かれたオリンピックの野球・韓日戦で、中国の観衆が韓国チームでなく日本チームを一方的に応援する 場面を見た多くの韓国人が、戸惑いを禁じ得なかったという。 韓国と同じく日帝の侵略で多くの被害を被り、ずっと 日本を憎悪して来た中国人たちの反日感情が、なぜ急に ‘反韓国’感情に変わってしまったのか?

当時、この事件について、韓国の主要なメディアも懸念を示す多くの記事を出し、このような状況が発生するように なった原因を各自で捜した。 一部のメディアは、韓国のS放送会社がオリンピック開幕式のリハーサルの場面を開幕前 に放送して、正式な開幕式の中継権を剥奪された事だとし、あるメディアは一部の韓国人が明らかに中国で生まれた 東方伝統の文化風俗、医術と歴史上人物を韓国の発明、韓国人の血統と主張したという出処不明の報道が原因とし、 あるメディアは一部の韓国ネチズンが中国四川地震の当時、インターネットに誹謗中傷の書き込みをしたことが原因 だとし、またあるメディアは ‘韓流’に対する韓国人の度の外れた優越意識に嫌悪感を感じたり、嫉妬心が生じて、 中国人が激怒したからだと書いた。 いずれも一理ある見解ではあると考えられる。

しかし中国人の嫌韓感情、反韓感情は、最近発生した一つや二つの事件だけや ‘韓流’に対する嫉妬心で惹き 起こされたものだと見てはならないと思う。 中韓修交以後、急流に乗り始めた中韓交流の中で、短期間を通じて 感知された一部の韓国人の根深い偏見による中国と中国人に対する無視と冷遇を、最も重要な、直接的な要因と 見なければならないだろう。

統計によると今、韓国に長期滞在中の中国人がおよそ 60万名、そのうち大部分を占める労務者と留学生(3万 5000人)が、 このような軽視と冷遇を直接体験している。 彼らの失望した境遇と体験が中国内に伝えられ、徐々に積もり始めた中国人 の不満が爆発したのだ。例えば、去る 3月と 4月にわたって中国内の多くのインターネットサイトで転載した、ある 中国人女子大生の韓国留学 4年の経歴(5月 11日付 ‘黒龍江新聞’にも紹介)は、中国ネチズンの中で大きな反響を 起こした。 ‘韓流’の影響を受けて韓国留学を選んだその女子大生は、中国を非常に未開な国と見做す韓国の 下宿屋主人の無知と偏見、中国から来た留学生だからといってきちんと応対しない韓国の大学生たちの冷淡さ、 彼女の韓国人の男友達が中国の戦略を紹介した途端に見せた豹変、他の外国人と差別視する店の主人たちの両面性など を詳しく記述していた。 これに応じて、韓国滞留経歴のある数千名のネチズンが同感だして、怒りを示す反応を載せた。 アメリカ、ヨーロッパや日本に留学したネチズンたちも、先進国での自分たちの経験と比較しながら、韓国人の閉鎖性、 排他性、両面性を非難した。特に印象深いのは、日本への留学経歴のあるネチズンたちが書いたものだった。 彼らは、 過去の侵略の歴史を歪曲する日本人たちを憎悪しながらも、日本での留学期間中、韓国のようにそんなにひどい仕打ちを 露骨に受けたことはないという。 本心かどうかはわからないとしても、日本の友人達はいつも礼儀正しく親切に 相対してくれたが、その面で外国人に友好的に対する習慣では私たち中国人と共通性があると書いていた。 同時に彼らは、以前は常に日本人が悪いと思っていたが、今考えると日本人よりも韓国人がもっと悪いという ことを知るようになったと書いていた。

元々韓国への印象が良かった一部のネチズンたちも、このように書いた。「私たちは長年の間、弱小民族として 日帝の植民統治を受けて来た韓国人たちに同情して来たし、私たちに似た文化と経歴を持っていることについて、 親しい隣人と考えて来た。 その後 ‘4つの龍’に発展し、オリンピックまで行い、 ‘韓流’を伝えて以来、私たち は韓国に憧れて慕ったりした。 しかし修交の後、直接取引しながら、経済的に一歩先に進んだとうぬぼれ、私たち を見下して軽視するところを見た途端、考え方が変わった。 人を尊敬することが出来ない、このような民族とは 友として付き合うことが出来ない。 私たちは懸命に努力して、一日も早く中国を一流の強国として建設しなければならない。 そうなってこそ、彼らも我々に頭を下げ、私たちを尊敬するだろう…」

韓国に対する中国人のこのような認識変化を考えると、オリンピックの野球競技でその多くの中国人観衆が、 何としても韓国チームに勝ってくれと日本チームを熱狂的に応援したのは、決して偶然の事ではないことを示唆している。

一部の中国人が受けた軽視、冷遇は、今、韓国で苦しみながら労働をしている 30万人余りの朝鮮族労務者と、 昔から韓国での労務経歴がある数十万の中国朝鮮族同胞たちの韓国体験とも一脈相通ずるものだ。

一部の韓国人が中国人を軽視、冷遇する現象が頻繁に現われるようになったのには、さまざまな原因があるようだ。 強い者、持てる者を好み、弱い者、持たざる者を軽視する社会的気風が依然と濃厚な上、韓国と異なる社会環境に 固まった中国人の生活労動習慣と考え方が気に入らず、包容することが出来ない場合も多いようだ。 しかしこれより主たる原因は、中国と中国人に対する無知と偏見にあるようだ。

少なからぬ韓国人は、一世紀余りのうちずっと ‘東アジアの辺境’と呼ばれて来た中国の落ちぶれた状況に ついてはよく知っているが、改革開放 30年を経て経済を含め、社会、教育、文化、科学技術、生活方式、 観念意識などいろいろな面で激しい変化をして来た今日の中国に対しては深く理解していない。 よく中国の 産業化に歩調を合わせ、都市進出に必要な技術を学び資金を作るために経済的に一歩先んじた韓国へ行って 頭を下げて仕事をしている中国 ‘農民工’と ‘韓流’の影響を受けて将来は中韓交流に貢献しようと韓国 へやって来た貧困な中国人留学生たちの苦しい様を見て、中国をいまだに未開発な国と評価する人々が 少なくない。 世の中が広く認めるように、今日の中国は既に世界的な経済大国に浮上しており、経済規模で 米国と双壁を成しており、韓国にとって第一の貿易相手国、第一の投資国になっている。 韓国は既に、 中国というこの巨大な市場と経済実体を離れて新しい次元の発展を望むことは出来ないといっても過言ではない。 それだけに、中国をもう少し深く理解して、中国との戦略的協力パートナー関係を大切にしなければならないだろう。

特に指摘したいのは、一部の人々はまだ冷戦時代に形成された敵対的心理と偏見から脱することが出来ず、 異なる社会体制と利害関係による異なる視覚により、一部の政治・歴史問題に現われた見解の相違と紛糾を 過剰に強調しながら、中国と中国人に対して韓国の長期的な利益に直接係る中韓関係の発展に対して冷淡な 態度を見せているという点だ。 このような心理と偏見は、ある程度理解は出来るが、過剰に執着したり固執 してはならないだろう。小さなものにとらわれ過ぎると、大きなものを逃しやすいものだ。 国家の間には、 異なる利害関係と視覚の差による摩擦は常にあるものだ。 しかしこのような摩擦によて、国家と民族の長期的 な利益に損傷を与えてはならない。より大きな利益のために、差異を保留し共通点を育んで行く求同存異の 知恵と度量が必要な時だ。 日本人は自分たちの間違った歴史観を少しも変えないまま、自国の将来発展の ために経済支援をしつつ、被害国である中韓両国の民心を掴もうと努力して来た。 これによって今日、 少なからぬ韓国人が ‘遅れた’中国人より ‘先進’的な日本人を好み、一部の中国人も今では自分たちに 被害を与えた日本人より自分を軽視する韓国人をより嫌うようになって行きつつある。

嫌韓感情が頻繁に表われてはいるが、このような感情を持つ中国人の数は 13億の人口と比較してみれば、 まだ極少数に過ぎない。 最近、ある韓国の財団が発表したアンケート調査だけ見ても、中韓関係が良くない と思う中国人はわずか 16%であり、絶対多数の中国人は中韓関係が良いと考え、より良くなることを願って いるという事実を示唆してくれる。 このような状況で、一部の中国人の中から表面化した嫌韓感情に興奮し、 過剰な対応で対立し、このような感情をずっと蔓延させなければならないという理由はなく、さらに一歩進んで このような摩擦がさらに拡散して、韓国商品不売運動にまで発展させる理由はさらにないはずである。

冷徹な反省が必要だと思う。考え方と姿勢を変え、中国人の嫌韓感情が親韓感情、愛韓感情に変わるように、 国民的な主動的な努力をすることが、成熟した韓国民の賢明な選択だろう。 これもグローバル時代の 先進国進入過程で取り組まなければならない、必須の条件と見るべきだろう。 去る 9月、在中の 80万人 の韓国人民間協力機構である在中韓人会 第4回会議は、韓中両国国民の間のより成熟した和合と発展のため ‘謙遜的で暖かい心で近付く’運動を展開する事にしたというが、非常に時宜を得たもので、主動的な対応 と考えられる。 この運動が韓国国内にも広く波及し、韓国滞留の中国人が時ならぬ温情をより感じるように すれば良いだろう。 特に社会世論の形成に大きな影響を及ぼす韓国のメディアで、中国と中国人関連報道を するたびに、読者を誤導しないよう、より客観的に公正に理性的に発言してもらいたい。 中国をよく 知らない韓国人が、よく一面的な報道だけ信じ、中国と中国人に対する偏見を固執する場合が多いのだ。

中国と世界の舞台でより熱い温情と包容力を持った、より成熟した韓国と韓国人のイメージが作られることを心より期待したい。

(黒龍江新聞 ジュ・ヒョンナム記者 2008年12月12日)
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