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[社会] 韓国不況の中、労務者たち帰国の兆し

労務者大量帰国に備え、延辺州政府指導チームを設立


▲仕事を終えた韓国労務者たちが、新しい家に帰って来て夕食を準備している。

利益が吹っ飛んだ韓国

12万名の延辺人が韓国で労務に携わっており、それによって延辺は毎年 10億ドル以上の外貨を稼いでいる。世界金融危機の影響で韓国は不況に瀕しており、そのために在韓朝鮮族労務者たちの生活も苦しい。

10月 27日、 韓国ウォンの価値が急速に下落し、為替レートが 9.7% 暴落、韓国ウォンは 1ドル当り 1373ウォンになった。これは最近 10年間の最低値で、年初以来 50%近く下落した数字だ。

韓国の為替レートが大幅に下落したのは、外部の影響からだけではない。 統計数字によれば、 2008年、韓国は国家短期債務だけでも 1756億ドルに達し、短期貸出と長期貸出が 4000億ドルに達した。 しかし韓国の外貨準備高は 2397億ドルにとどまっている。

中国へ送金出来ず

最近帰国した崔さんは、《韓国で為替レートが暴落して、韓国の物価が高騰し、朝鮮族が生きて 行くのが非常に苦しくなった》と語った。

10月初、人民元は 1元につき韓国ウォン 200ウォンの換算ラインを突破した。 そして 11月初になると、 220ウォンを越えた。 年初、人民元 1元につき韓国ウォン 130ウォンだった時に比べれば、韓国ウォンは価値が 60%ほど下落したことになる。

元々韓国で働いていた朝鮮族は、毎月の月給をもらえば直ちに人伝てに中国内へ送ったり、あるいは中国に送って 人民元に交換して貯金していたが、今は事情が変わっている。

初めからお金を送らなかったり、送るとしても少しずつ送る。 今すぐ人民元に交換すれば、損失が非常に大きいからだ。 誰もが為替レートが少しでも上がることを待っているが、いつ上がるか誰も分からない。 待った結果、もし為替レートが さらに下がれば、損失はさらに大きくなる。

延辺州商業局で調べたところによれば、 2008年 1月〜9月、銀行系統で延辺州に送って来た労務収入は 6.2億ドルで、 前年同期比 16.7% 下がった。 商業局の担当者は、今年一年間の労務収入はおそらく9億ドルにもならないだろうとして、 ここ何年かで初めて 10億ドル以下に下がると予測した。

帰国者増加の兆し

韓国労務者たちの平均月給は 100万ウォン程度になる。 年初に人民元に交換すれば 8000元ほどになった。 しかし 今は 5000元ほどにしかならない。

韓国ウォンの価値が減って、在韓朝鮮族の一部の人々は、早く帰国して中国内で働き口を求めようか、あるいは商売を しようかと考え始めている。韓国で働き口も求めにくく、韓国人が働き口を奪うと認識しているのに加え、暮しがさらに 苦しくなるというのだ。

最新の数字によれば、 9月の韓国の物価指数は 5.1%上昇した。 特に食品価格が上がり、ラーメン一袋を買えるお金が あれば中国で一箱分買うことが出来る。 物価が上がり、生活費が増えたことは、朝鮮族が帰国しようと考える原因の 一つだ。 お金を儲けに行ったので、思い通りにならなければ帰国するしかないわけだ。

調べのによれば、労務仲介業と一部の技能養成チームは、延吉市で長い間堅実な業種だった。 しかし最近帰国する 労務者たちを見ながら、出国しようと急いでいた人々は躊躇している。

延辺州政府の向かいにある斡旋業者の責任者は、最近、出国相談をしに来る人がめっきり減ったという。 もし韓国でずっと不況が続けば、労務送り出しによって派生した業種が衰退するだろうと彼は考える。そうなれば、 大きい会社は良いとしても、規模の小さな会社は生き残りにくい。

留守児童は適応しにくい

延辺には、親が韓国へ行って一人きりで暮す留守児童が非常に多い。 《留守児童は普段、親から愛してもらうこと が出来ない。 親たちは子供達に与えてやる事が出来なかった愛を、お金で償う。 延辺では行く先々で小学生たち が携帯電話を持って歩くところを簡単に見ることが出来るし、中学生が誕生パーティーをするために 800元、1000元 ずつ使うという現象がたくさんある》と延辺大学のある社会学者が留守児童の浪費を不満げに評した。

留守児童たちは、当然受けなければならない教育を受けることが出来ず、かなり多くの数が働き口を求めることが 出来ず、成年になっても親が送って来たお金で生活を維持する。 韓国ウォンの価値下落で親が送って来るお金は 以前に比べるとあまり役に立たない。 お金を浪費した子供達は、お金を節約する現実敵な生活には適応しにくい。

延辺州 《愛チーム》の設立

金融危機は延辺に悪い影響だけをもたらしたわけではない。例えば、韓国への観光費用が安くなったし、韓国への 留学費用が減ったし、韓国商品を輸入する輸入商たちは以前に比べて少ないお金で輸入することが出来るようになった。

延辺朝鮮族自治州政府では、既にいろいろな問題が起こるであろうことを認識している。

たとえば、韓国労務者たちが一挙に大量帰国する場合に現われると予想される社会問題に備え、いくつかの 指導チームを設立して、彼らを支援する準備をしている。

州政府では専門指導チームを設立して、帰国労務者たちを支援し、就業をさせたり、自主創業出来るように指導 したり、または一定の技能養成をさせたり、する準備をしていると州政府関係者が先日明らかにした。

さらに 《愛チーム》を設立して、留守児童、出国労務者の家族を専門敵に責任を負い、彼らに関心を払うことで、 労務者たちの心配を軽減することを狙う。 《危機がこれからさらにどれだけ深刻になるかは分からないが、 信じる気持ちさえあれば、危機は早く脱することが出来るはず》と州政府関係者は述べた。

(吉林新聞 リ・ヨンジョン記者 2008年11月17日)
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