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[社会] 労務士が教える労務者の法的権利−韓国

韓国ハンソル労務法人公認労務士・李ソンジンとのインタビュー



中韓労務者友好協会のボランティアとして、長年の間、海外労務者たちの相談と法的代理を担当して来た ハンソル労務法人・李ソンジン労務士(女)は、訪問就業者たちの就業に関し、法的権利を理解し享受すること が出来るように親身な助言をしてくれた。

実質的な雇用関係が発生した場合、産業災害保険は無条件に恩恵を受けることが出来る

ある日、彼女は某中国人労務者の代理人に会ったことがある。その労務者は作業中、手首の重要な部分に重症を 負った。社長が一定の保険金を支払うと、彼はすぐに家に帰ってしまった。 《そのまま韓国に残っていれば、 治療を終えるまで治療して、治療費とは別に休業給与を受け取ることも出来ました。 それでもそのお金があれば、 帰国したから新居に住めるお金ぐらいにはなるというのに、簡単に帰国してしまうんですね。彼がもらった保険金は、 法的条項によって受けられる金額の半分にも満たない金額だったのです。》 李ソンジン労務士はいつまでも切ない表情だった。

書面による雇用関係を結ばない日雇い労務者でも、実質的に雇用関係が成立さえすれば、産業現場で事故が起った 際に会社が産業災害保険に加入していなかったとしても、業務上の災害と認められれば無条件に産業災害保険を 受け取ることが出来る。 一部の社長たちは、特に労務者が不法滞留者の場合、産業災害保険を受け取りたいと いうのなら、警察に届るぞなどと脅したりするが、不法滞留者であっても産業災害治療の期間中は合法的滞留が 可能であるため、心配する必要がないと強調する。

移動建築労務者でも、最低限、自分が働く作業場の会社名ぐらいは知っておこう

多くの労務者たち、特に日雇い労務者たちは、親方と直接雇用関係を結んで、あちこちの建築現場を回りながら 働いているわけだが、自分が働いている作業現場がどの会社に所属しているのかを確認しなければならないと強調する。 もちろん知らせてくれる人もおらず、また働いて給料さえもらえばいいと考える人々も少なくないが、事故が発生したり 不利益を被った場合には、元請を相手取って陳情することが出来る。

親方の手違いで月給を受け取ることが出来なかったり、不利益を受けた場合でも、直接元請を相手取って陳情すれば、 元請が先に賃金を支払う義務があるという。 これは法で決められた条項であり、元請で該当金額を支払い、 彼らがさらに親方と問題の解決をする仕組みになっていることを教えてくれた。 李ソンジン労務士は、少なからぬ 労務者たちが、不利益を受けた後も、誰を相手に文句を言えばよいのかもはっきり分らず、また陳情しようとしても 自分が働く作業場の会社の名称も電話番号も管理者の住所も分からないまま、泣き寝入りしている人々があまりにも 多いと声を高める。

職業紹介所を通じて仕事を捜す人々は、しばしば職業紹介所を所属会社と誤解することもある。紹介所は働き口を 斡旋してくれるだけであり、絶対に所属会社ではないという点を銘記し、所属会社の名称と連絡番号、住所などを 把握してから安全に作業に入って行くようにと訴える。 ある作業場は一つの場所でいくつかの会社の関係者が集中 して働く所もあるので、同じ作業場でも同じ会社ではないことを肝に銘じなければならないと付け加えた。

必ず雇用契約を結び、保険金履行に積極的になれば、お互いに利益を得る

現在の状態で、雇用者と被雇用者間の書面雇用契約がきちんと締結されていない状況や、両者が契約に臨めば、 結局は本人たちが得をするということを詳しく説明してくれた。 李ソンジン労務士は、指折り数えながら 労務者が加入しなければならない保険名とその料率を明らかにしてくれた。

月給与 100万ウォンの場合

国民年金 : 4万 5000ウォン(4.5%)、健保: 2万 5400ウォン(2.54%、老人長期療養保険料 1020ウォン)、 雇用保険 : 4500ウォン(0.045%)

国民年金(9%)と健保(5.08%)は、事業主が 50%を負担し、残りは本人が負担しなければならず、 産業災害保険は 100% 会社負担だ(雇用保険は 0.045%だけ勤労者負担)。 健保は、韓国に滞在中の場合、 医療の恩恵を受けなければならないため強制加入であり、雇用保険は任意加入、 国民年金は国家間相互主義 によって加入の可否が決まる。 したがって勤労者も保険料の統制部分を念頭に置いて月給与を決めなければならないだろう。

(吉林新聞 2008年11月11日)
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