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[社会] 《瀋陽現象》…こうして出現した



○ 盧八均

東北3省 4つの朝鮮文メディアで共同主催し、瀋陽市朝鮮族企業家協会で後援した 《瀋企協》杯 《朝鮮族と外資誘致》 報道コンクール授賞式が 2007年 10月 20日、瀋陽で行われた。

朝鮮族散在地区では瀋陽の朝鮮族企業人が文化人と手を取り合って文化を共同で推進する状況を 《瀋陽現象》という。 この言葉は 《吉林新聞》が 2006年瀋陽朝鮮族民俗節のイベントを報道する中で提起したものだが、その後、北京、山東など 多くの地域で話題として取上げられた。《現象》 といえば、観察するに値する事実や事件を言うものだが、確かに私たちは この面でたゆまぬ探求と実践を経て、その成果を見たし、また他人の注目を受けたことも明らかだ。

民族企業と朝鮮族社会が織り成す交響曲

2004年、瀋陽市朝鮮族聯誼会は傘下に企業家協会を設けた。 意のある若い企業人たちが集まって企業成長のために経験を交換し、 新しい跳躍を模索した。 同時に彼らは力を合わせて朝鮮族社会に対する寄与を通じ、自分の価値実現のためにいつも努力をして来た。 このような同胞社会に対する社会的寄与は、聯誼会の事業目標と一致する、高い次元での計画的かつ持続的なものだった。 それゆえその社会的高価や反響も非常に良かった。

社会的寄与の焦点は、教育と文化に合わせられた。 奨学金を出し、大学入試に首席合格した学生、優秀な学生などを奨励し、 貧困な家庭の学生を助けた。 毎年、教師節の活動を後援して優秀な教師を奨励したり、市全体的な大型活動を組織した。 また学校行事に積極的に参加して、必要な協賛もした。 企業家協会会長・吉京甲は、老人協会に年間活動資金 4万 8000元を毎年保障してくれた。

伝統民俗、文化活動にも組織的な後援の手を差し伸べ始めた。 二年に一度ずつ開かれる瀋陽市朝鮮族民俗節のイベントは、 外界の支援がない状態で完全に市朝鮮族企業家協会の後援により成り立っている。シルム、ぶらんこ、板跳び、ユッノリなどの 民俗競技と数十種の広場文芸公演が一万名余りの同胞の応援の中に溶け込む光景は、感動そのものだった。 それ以外にものど 自慢、新春文芸公演、交響音楽会など盛りだくさんの文化活動に対する協賛は、瀋陽の同胞社会の文化生活を豊かにした。

私たちの言葉と私たち文を活かす作業

聯誼会では我が民族の言葉と文を活かす活動を重視している。散在地区に住む私たちが、私たちの言葉と文を活用する事業に 力を注ぐことは、急務であるという認識であった。 企業人たちは聯誼会と意を共にし、積極的に支援に出た。

2005年、瀋陽市企業家協会の協賛で 《遼寧省朝鮮族文学作品集》を出版、遼寧省の朝鮮族文学史上、画期的な意味を持つ事 だった。 学生詩調集 《夢の木の花》 などの冊子も出版された。そして 《文学賞》を設立し、優秀作品を創作した遼寧省の作家、 詩人たちを奨励している。 また 《作文コンクール》を協賛して学生たちを奨励した。

2004年から聯誼会と企業家協会は瀋陽詩挑戦族文学会と緊密な連携を結び、彼らの文筆会活動を後援しており、彼らの同人誌 である 《遼東文学》の出刊を後援している。 瀋陽市朝鮮族聯誼会の機関紙である 《瀋陽朝鮮族》 総合月刊誌は、 2005年の創刊以来、始終、市企業家協会の協賛にて出刊されている。 《瀋陽朝鮮族》は瀋陽朝鮮族社会の流れを診脈し、 同胞社会の団結をはかる教養誌、情報誌、生活誌として位置づけられつつある。

市朝鮮族企業家協会では 《朝鮮文報》も後援し、遼寧省内唯一の私たちの新聞に対する激励と希望のメッセージを伝えたりした。 それ以外にも彼らの後援の手は、老年活動、貧しい家庭、海外の災害地区、無料健康診断などにも差し伸べられている。

企業人たちのこのような後援は、一年に数十万元に達する。 小企業中心の私たちの企業事情に鑑みてみると、これは決して 小さな金額ではないはずだ。

《瀋陽現象》の背後

しかし一方的な後援だけで 《瀋陽現象》が現われたわけではない。 私たちの地域文化と教育発展のために、必死に苦しみ、 ひどい渇きに苦しんだ知識人たちは、淑やかな姿勢にて干天の慈雨の如く企業人たちの後援を受け入れた。 彼らは後援金を 有効に使い、企業人たちを広く宣伝し、企業人たちに栄誉を与えてくれた。

学校には企業人たちの名前にて命名された奨学金、芸術団が設けられ、10人余りの企業人たちが学校名誉校長の栄誉を 受けるようになった。 企業人と教育人たちは頻繁に会い、お互いの喜びと苦悩を理解するようになり、徐々に友情を培った。

民族伝統文化を継承発展し、同胞社会文化生活を豊かにして瀋陽同胞社会の団結をはかるために力を合わせるということに 志を抱き、企業人と文化教育人たちはお互いに交流し、また受け、与え、手に手を取り合って 《瀋陽現象》というドラマを共同 の主役として推進している。 《瀋陽現象》は成功した企業人たちの社会的責任感と民族教育文化に対する強烈な関心から 始まる進歩的な傾向が明らかな社会現象だと言える。

この現象を分析すれば、下記のようにその出現の原因を把握することができる。

《瀋陽現象》の出現は偶然ではなく、聯誼会のたゆまぬ努力の結果だ。 瀋陽市朝鮮族聯誼会は、 2003年に新しい 指導部を構成した後、幅広く瀋陽朝鮮族社会の各界各層の人士と団体を団結包容し、今、瀋陽市朝鮮族社会の求心点になっている。

《瀋陽現象》は組織的な行為の産物だ。 企業家協会の朝鮮族社会活動に対する後援は、個別的で受動的な段階から、 主動的で計画的で持続的な行為になった。 企業家協会は朝鮮族社会に必要な後援や協賛を会費支出予算に入れ、 計画的な支出をしている。

《瀋陽現象》は企業人と文化人たちの自助努力の調和により、同胞社会環境の中で結ばれた結実だ。

(注: 著者は瀋陽市朝鮮族聯誼会会長)

(吉林新聞 2008年2月19日)
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