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[社会] '涙の袋包み' 険しいロシアでの商売の道

編集者の言葉:

ロシアでの商売の道は私たち朝鮮族たちにとって、ごく卑近な事だ。 旧ソ連の解体末期、中露関係が 解氷を迎え、朝鮮族のロシアドリームがおこり始めた。 朝鮮族の村ごとに誰がロシアで商売をし、いくら 稼いだ、貿易をして金持ちになった等々、町内の話題になっていた。

しかしロシア政府が頒布した法令により、今年 4月 1日からロシア市場で外国人の小売業を全面的に禁止し、 ロシア全域の 115の露天市場を全て閉鎖し、シベリアの寒風の中を転々とした朝鮮族にも直撃弾を当てることになった。

こんな実情に照らし、ニュース部は新年企画として現在ロシアドリームとが四方八方に散っている在ロシア 朝鮮族商人たちの動向と対備策を今日から何期かに分けて紹介する。




▲ロシア・アムール州の首府ブラゴヴェシチェンスク市中国市場で外国人小売業禁止
に関するロシアの政府令を受け、衣類をバーゲンセールにて処分している。

中韓修交に先立ち、ロシアは安価な費用とさらなる発展可能性で、朝鮮族が初の出国ブームを起こした国家だ。 東北3省に散在する数千、数万人の朝鮮族が親・妻子と別れて厳しい寒さに震える極東地域にて、衣服、履物などの 軽工業品の商売、 ガマガエル捕獲、海産物貿易をして外国への出稼ぎにより、初めての金脈を掘り当てた。 中韓修交以後、ロシアへの出稼ぎの魅力がやや少なくなりはしたものの、まだ数万人の朝鮮族が極東地域を 主として商売をしている。 特にロシアで商売をする朝鮮族はほとんどが卸売り、小売業者であり、今度の ロシア政府の ‘追い出し法令’で大きな被害が出るものと予測される。

今年中に外国小売商 0%に

ロシアは去年 11月 15日、政府令 682号と 683号 '小売市場業務組織法'により、 1月 15日から 4月 1日までに 80%以上を占める露天市場と売り場の外国人店舗比率を 40%以下に減らしも年末までに 0%にする計画だ。

今年 4月 1日以後からは新規の進入も認めないこととした。 医薬品と酒類分野での外国人雇用は今年から完全に 禁止される。 ロシア現地のメディアによれば、現在、警察の大規模 ‘掃討’を経てモスクワ、ウラジオストク、 ハバロフスク、ペテルブルグなど、一部の中国露天市場が既にもぬけの殻になっている。

そのため、ロシアで商売をして来た 10万名余の中国の荷担ぎ商人が追い出され、血の涙の帰国の途についている。 これに合流して引潮のように立ち去る朝鮮族の現況も、スターリンの時代に強制移住で極寒のシベリアへ追放された 高麗人の歴史を想起させる。

‘北極グマ’の咆哮に呻く朝鮮族たち

1995年からロシアで商売を始めた延辺朝鮮族自治州龍井出身の金ソンジェさんは現在、自分の売台 2個がある ハバロフスクの中国街の町並みは既に寒い空き地に変わってしまったと伝えた。 金ソンジェさんは 10年間の衣服、 玩具、装身具の商売を通じて去年 2月、価格が 5万ドルを超える売台 2個を購入した。 今度のロシア政府令で、 金ソンジェさんは数ヶ月前に中国から持ちこんだ、価値数十万元になる商品をバーゲンセールで処分し、 2つの 売台を 1万ドルにて処分しようとしても購入者が現れないといい、自分がロシアに捧げた 10年の心血が全て水の泡 になった嘆きつつ、今後 2ヶ月が小売業を続ける場合、最高 3万ドルまでの罰金が賦課されるとして、ロシア内 の朝鮮族荷担ぎ商人たちが '戸外に飛び出した鼠' の状態に転落したと嘆いた。

今度、ロシアで出帆した法令は、ロシアで長年間商売をして来た朝鮮族には '青天の霹靂' で、あっという間に 多くの人々が山のように持ちこんだ商品が処分品になってしまった。 そして大部分の人々が元手だけでも回収 しようとの思いから、商品のダンピングをしながら経営を続けている。

ウラジオストク‘都市商売センター’で経営する 2000人余りの中国商人たちは半分以上が破産の危機になっている。 現地の中国人たちも ''不法経営者もいるが、大部分の合法商人たちは長年間ロシア政府に納税し、現地の経済にも 一定の寄与をしたが、追い出すとなると直ちに手を下すロシア人たちの横暴が、ロバを使ってから食う行為とまったく 同じだ''と憤慨した。

東寧県三岔口朝鮮族鎮三岔口村の李ギョンヒさんによれば、自分が商売をしていたハバロフスク・ウィブルスカ市場 だけでも衣服、履物、家電製品、日用品などの商売に携わる中国人が少なくとも 3千名に達するのに、 警察がうるさくまとわりつくので、結局耐えられずに陽暦の正月から次々に撤収し、今残っている人は何十人にしか ならないという。 彼らも、売台一つにつき 3万ドル以上払って購入したのを売却出来ない人、ロシア人に掛けで 売った品物の代金をもらうことができなかった人、病気に入院して身動きさえできないなどの人々だと言う。

外国人たちが大挙撤収するため、ロシア市場では中国製品の値段が暴落、 服一着 2000ルーブルしていたものが、 3〜400ルーブル、ひいては工場価格よりも安いといい、倒産に追いこまれた荷担ぎ商人たちの血の涙を読み取ることが出来る。

"ロシアで 10年余りも言葉を学び、根も下して、生計がようやく成り立つようになったが、こんな目に逢って、 悔し涙を流しながら帰郷につきました。もはや他の道を選ばなければならないようです。"すっかり落ち込んだ 李ギョンヒさんの言葉だった。

大きなかばんを担いで肩を落として東寧税関を通って来る遼寧省撫順出身の崔さんに会うと、彼はモスクワで 日用品を売っていたが、今日は旅券検査、明日は営業証検査、身体合格証検査、税金検査といいながら、煩く まとわりつく上、またある夜中にはならず者に踏み込まれるのではないかと心配で、鼠のようにぶるぶる震え ながら生きている状況だといい、撤収のために 5万6万元損しながらも、残った品物と売台を他の人に売却処分し、 家に帰って来る途中だと述べた。

黒龍江省東寧県だけでもロシアへ進出した朝鮮族がおおよそ 1200人余りにのぼり、ロシアでの商売に出た数万人の 朝鮮族荷担ぎ商人たちの帰郷は一人一人の足音に悲しみが刻まれている。 小売業を除くその他の業種に携わる 朝鮮族はいまだに政策的に追放されていないが、自分たちもいつ追い出されるか判らないといい、果物と野菜の 卸売りをする高ソンジン氏が電話で嘆きながら語った。

中国商人の極東商圏蚕食に危機感

ロシアがこのような超強気になった理由は、中国商人の極東市場蚕食に対する危機感のためだ。 プーチン ロシア大統領は昨年末、中国人の極東地域商圏蚕食に対する力強い対策を注文した事がある。 国会の外国商人 小売業禁止法案制定はこれに対する即刻の反応というわけだ。

ロシアが危機感を持つほど、中国人は極東経済をほとんど占領している状況だ。 ロシア沿海州ウスリースクに ある極東ロシア最大の在来市場にある 2000店余りは皆中国人が運営しているか、中国人の委任したロシア人が 運営しているほどだ。野菜や肉類などの場合も、安い中国産がロシア現地人が栽培して育てた食材料を市場から ほとんど駆逐した状態だ。

電子製品市場や建築市場も中国業者が荒している。 新華通信は中国内のロシア専門家たちの言葉を引用して "外国人がロシア市場を主導し、ロシア商人たちの不満が大きくなったので、ロシア政府が自国民の利権保護の ために今回の政策を導入したものと見られる"と分析した。

現在、ロシア沿海州に合法滞留している中国人は 25万名ほどだが、不法滞留者まで含めば沿海州の人口 650万名 の 10%に迫るものと推算されている。

韓国商人に被害はあるか?

ロシア極東の経済が 2000年代に入って伸び、韓国のこの地域に対する関心はますます高くなっている。 現在、韓国とロシアの交易規模は 4億ドルほどで、三星、 LG、KT、 韓国ヤクルト、 ロッテなどが現地販売の 法人を通じて進出している状態だ。

ここへ行く韓国人観光客も 2001年の 2928人から 2005年は 6907人に増加する傾向だ。 彼らのうちかなり多くの 数は '荷担ぎ商売'と推定されている。 現地に居住する韓国人は 700人ほどだ。 僑民の数と取引規模で見た場合、 ロシア政府令の韓国に対する衝撃波は中国人に比べれば些細な水準だが、極東地域での '韓流'がシベリア '寒流' を迎え、沈滞する可能性もある。

(黒龍江新聞 リ・サムミン、キム・ホ、ハム・ウンヒ記者 2007年2月3日)
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