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[文化] '笑いの天使' 延辺口演団のコメディアンたちに会う

"同胞の皆さん!嬉しいです。 私たちが思う存分に笑わせて上げます。"

延辺コメディの脈を引き継いでいる延辺口演団・金文赫団長と ‘テテブブ’という代名詞の李東勲先生、そして張美玉さん と江南のチュオタン食堂で去る 13日に会った。 その日は特に寒い土曜日の夕方だった。 彼らは韓国へ来るやいなや、韓国お笑い学会 で開催した学術セミナーに参加し、また去る 11日には中国同胞教会(金海性牧師)で慰労公演を行ったりしたのだ。 17日の日程で帰国する といい、本紙のインタビュー要請に延辺のコメディアンたちは喜んで受け入れてくれた。<編集者注>


▲ 韓国へ来た辺口演団のコメディアンたちが江南にあるナムウォンゴル・チュオタン食堂で従業員として働く
朝鮮族・金ミョンヒ(延辺)さん を慰労して記念写真を撮った。 写真左側から金文赫、張美玉、李東勲

記者: 韓国コメディと延辺コメディの違いは何と思いますか?

李東勲: 30年以上コメディ生活をしているが、韓国では ‘ギャグ’と言いますね。 いくら見ても、どんな内容なのか本当に理解しにくいが、 それを見て笑う韓国人たちは笑います。 違いはそこにあるようです。 韓国人は、内容よりは笑いを誰がどのように与えるのかに ‘ハハ〜’ と笑ってしまうのではないか。 ところが私達の笑いはそうではないのです。

李東勲先生が言った延辺コメディが、人々から笑いを引き出すのは、 ‘内容も与えながら涙も与え、結局は笑いで終える’ すなわち一方で 感動ドラマを作り、観客と共感帯を形成してから作り出す笑いだったのだ。

記者: 朝鮮族同胞たちのこれまでの歳月は生の哀歓が多く、 笑いを引っ張り出すというのは並大抵の事ではないと思いますが。

金文赫: そうです。 韓国のコメディなら存分に滑稽な行動を演出して人々から笑いを引っ張り出すことができると思いますが。 私たちは そんなことをすれば大変な事になります。 言葉にも気を付けなければならず、行動にも気を付けなければならない、そんな立場にいる部分があります。

記者: それなら、どのようにして人々を笑わせることができますか?

李東勲: だから私たちが本当のコメディアンですよ。

"ハハハ" 皆が笑った。 延辺コメディと韓国のコメディは同じ文化圏だが、経済によって多くの違いを見せているのだった。 今、延辺コメディは 漫談やコントなどで傍聴客を捕らえるが、 韓国のコメディはいつからか大統領を真似て、「見せてやる」式の行為主体のコメディに変わって行っ たのだ。 したがって韓国のコメディは、コメディアンが醜いほど、 醜い真似をするほど、人気を呼ぶ。 ところが延辺コメディはそうではなかっ たのだ。 若い頃、軍政歌舞団で働くのが夢だったという張美玉先生の話を聞いて見よう。

張美玉: 私は 20歳になる前まで農村で演技者の夢を抱いて暮らしており、当時、延辺の有名な芸能人である韓ククファ氏の助言で 1973年 3月から 正式に芸能人の道を歩み始めました。 とても幼い頃から軍人たちの慰労公演にも出て、歌ったり踊ったりして認められて来たんです。

張美玉さんに対する褒め言葉は金文赫、李東勲の二人の先生が代わりにしてくれた。 言葉、歌、楽器、踊りどれ一つとっても全てが上手いと異口 同声に言った。 女性としてこの職業を選び、苦労したことはなかったのかという質問に、張美玉さんは、苦労した点はもちろん多いが、いつも自分 に大きな力になってくれた夫にとても感謝していると述べた。

朝鮮族社会の笑いは金文赫団長が言う “いくら大変でも笑いは人間の本性"ということを感じさせてくれる。 李東勲先生は 30年間のコメディ生活 に後悔はないと言う。もちろん彼の息子をコメディアンに育てようと考え、経済性を優先視する若い世代の風習により、コメディアン生活を止めた と言うが、コメディアンとしての自負心が大きいということを三人を通じて知ることが出来た。 しかし急変する社会の中で、延辺口演団はどのよ うにして人々に笑いを与え、心を捕らえるべきか、よく考えて見なければならない時になったというのだ。

市場経済の衝撃の中で大きな危機を迎えた朝鮮族口演芸術の昨日と今日

延吉市朝鮮族口演団・金文赫団長 "中国朝鮮族口演芸術について"


中国朝鮮族口演芸術の表現手法と風格は、中華民族の優良な伝統文化と特定地域・特定民族の現実生活の接合を基礎とし、民間の伝統文化 と生活風習を描くことで、軽くて早いリズム感と通俗的でユーモアあふれる言語で観衆を捕らえている。

朝鮮族の口演芸術は表現手法と風格、形式と内容の面で固有の独特性と地域特性、民俗ユーモアと生活習性を備えており、中国特色のある 中国少数民族口演芸術の一分岐点を形成した。

1979年 3月、延辺朝鮮族自治州人民政府の承認を経て延辺口演団が成立し、'朝鮮族口演芸術を発掘、収集、整理して継承させるために政府 で設立した専門化した演行芸術団体'という主旨を持ち、中国朝鮮族口演芸術事業の規範化、専門化の道を歩き始めた。 その後 1984年 7月に 延吉市人民政府の同意を経て、延辺口演団は延吉市朝鮮族口演団と改称し、今まで多くの栄誉を受けた。

しかし朝鮮族の口演芸術も他の少数民族の口演発展史と同じく、市場経済の衝撃の中で大きな危機に瀕している。 日増しに深刻になる経済難 と口演市場の狭小化のため、口演芸術の正常な繁栄発展は深刻な困境を経験している。 こうした現実を直視しながら口演市場開拓のための 突破口を探すことが急務だ。

しかし諸般の条件がどんなに劣悪でも、 ひたすら自民族の民間伝統文化に根を深く下ろせばこそ、その価値が光輝くことが出来るだろう。

(中国同胞タウン新聞 パク・ウ記者 2007年1月22日)
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