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[社会] 韓国語能力試験、文法より民族文化・常識に重点置くべし

[特別寄稿] 鄭信哲中国社会科学院教授

先日、韓国の国会で雇用許可制改正案を公式通過させることにより、中国朝鮮族の韓国進出がさらに自由になる前提を作った。 これは本当に幸いな事だ。 このような制度の施行は、中国朝鮮族の韓国進出がより易しく出来るようにしてくれるだろう。 しかしこの制度施行のために事前準備がしっかりと出来ているかどうかが問題だ。 すなわち言い換えれば、訪問就業制の対象を どのように選定し、彼らに対する教育もどのようにするのかについて、まだ明確ではないという。 そこで、筆者の考えを書いて見ようと思う。

1.選定対象について

現在、韓国に 10万人余りの朝鮮族がいて、また延べ人数で数十万が韓国へ行っているという現況を見ると、一定の能力を持って韓国へ 行こうとしている人々は既に韓国行きに成功していると思う。 中国に残っている朝鮮族、 特に農村にいる青壮年たちは、韓国に何らの 縁故もなく、お金を使って行く状況にもない人々だと考えられる。 それゆえ、まずは家庭状況が厳しい農村の青壮年たちを念頭に置か なければならないだろう。 なかでも、経済力などの不足により、結婚できなかった農村の未婚男性に対する配慮がより必要だろう。 これは朝鮮族の農村青年たちの相手がなかなか見つからないという状況を緩和する上で、大いに役に立つはずであり、ひいては朝鮮族の 人口増加にも大きな力になると思う。 次は高級中学校(韓国の高等学校) または職業学校を卒業した青年たちを優先的に選定しなければならない。 これは中国朝鮮族の農村の子供たちの上級学校進学と職業教育の習得に動機を与え、今多くの朝鮮族の子供たちが初級中学校すらまともに 卒業しない現象にストップをかける上で大いに役に立つと思う。

2.韓国語能力試験に関して

韓国語能力試験に関しては、賛否両論が出ているが、筆者の見解では韓国語試験が必要だと見ている。 これは中国朝鮮族の子供たちの 民族言語と文字を学ぶ熱意を起こすことで、民族文化の保存と発展に大きく寄与できる。 しかし韓国語試験は文法より対話や民族文化・ 常識に重点を置くことが重要だ。 そして韓国語能力試験は、単なる選定の諸般条件の一つに過ぎないということを指摘しておく必要がある。

3.選定方法に対して

現在、施行方案として韓国語試験を通じる無作為抽選方法を取り上げているが、筆者が見るところ、何か一つに集中することよりも総合的な 選択が必要だ。 現時において、具体的な方法としては第一に、 朝鮮族のマスコミを通じて選定条件、方法などについて手広く広報すること で、一部の人たちの闇取引を遮断する。 第二に、 農村を優先的な対象とし、まず朝鮮族郷村委員会に選定対象の状況の紹介と推薦を委託する。 三番目に、上記の前提により、一定の説得力を持つ地域の朝鮮族団体または知識人の集まりと、地域の韓国領事館該当関係者が協力して、 選定される人々の状況についての審査と確認を通じ、最終的に決めるのだ。 そして事実の偽造や 不当行為などの不正が生じた場合、当事者 のすべての特典を取り消すなど、非常に厳格に処理することで再発を防止することとする。

4.選定対象に対する教育問題

現在、中国朝鮮族の農民たちは韓国行きにより生活水準を随分と高めた。 しかし苦労して稼いだお金を浪費してしまう傾向が甚だしい。 甚だしくは東北地域には "朝鮮族が韓国へ行って稼いだお金を現地の漢族にすべて与えてしまう"という話すら囁かれている。そして韓国で 働いて後、中国に帰って来ても、どんな事にも興味を示さず、ごろごろと遊び暮らし、再び韓国行きを望むという場合が多い。 それゆえ選定 対象に対する教育が必要だ。 韓国へ行って真面目に働き、なるべくなら一つの特技だけでも習得出来るように指導し、中国へ来てからは稼い だお金を再生産に有用に使うことができるように指導することが重要だ。 そのためには、該当教育機構もしくは団体の設立も重要な事だ。

実は中国朝鮮族は韓国という故国があるので、中国のその他の民族より幸運であるといえる。 しかし中国朝鮮族がこれを正しく利用しなけれ ば、逆効果になることもあり得る。 何故ならばお金がある不良な消費は、むしろお金がないよりも性質が悪いからだ。 我が朝鮮族社会には 韓国へ行って稼いだお金を帰って来て散財してしまい、一文無しになってしまう場合が多い。 これは本人に有害なだけでなく、朝鮮族の立場 としても不利なことだ。

一つ例を挙げれば、現在、韓国で稼いだお金で都市に家を作る場合が多いが、これは純然たる消費に過ぎない。 一方では無鉄砲に家を作り、 現地の住宅価格を釣り上げて漢族の恨みを買っているという話も聞いている。 思えば情けない気もする。 韓国で苦労して稼いだお金を漢族 にすべて与え、また恨みまで買わなければならないのだから。私たちは韓国の大切さを忘れず、韓国で稼いだお金を家庭の生産性、生活の 向上と民族社会の発展に有効に使うことができるように努力しなければならない。 そして私たちは反省もしなければならない時だ。

(中国同胞タウン新聞 2007年1月22日)
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