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[経済] 対東北投資、どのようにすればよいか

瀋陽市政府金融顧問・韓国産業銀行瀋陽代表処・金明植代表



韓国の 2大国家銀行のひとつである産業銀行の瀋陽代表処初代代表である金明植(50)さんは、 瀋陽に派遣されてからわずか 1年後の 2003年に 《中国瀋陽投資ガイド》という著書を発行、 翌年には 《中国東北3省の投資環境と韓国企業の投資事例》という膨大な量の著書を発行した。

東北3省に進出した中小、中堅企業の投資指南と同時に、韓国国内の経済研究機関の重要な参考書 として位置づけられたこの二つの著書を執筆するため、金明植代表は東北3省の 800社余りの韓国企業 を訪問し、数十人の政府官員たちをインタビューし、東北3省の人文環境を反映した著書を耽読した。

東北3省へ進出した幾多の韓国企業が虚しく失敗した事例を目撃し、本を書きたい強い衝動を受けたと いう金明植代表は、 2年以上の業務活動で忙しい最中に寸暇を惜しんで執筆した。 韓国で経済学科大学院 を終え、早くから台湾と中国社会科学院で中国語研修を受け、長年の間、産業銀行調査研究機関に勤めて 多くの調査報告を出して来た。 《北朝鮮の産業》、 《中国の不実債権》、《中国のベンチャー産業》 (以上共著)、 《ドイツ統一過程におけるドイツ再建銀行の役目》 などの著書を執筆した下地があったため、 短い期限内に本二冊を執筆することができた。

二つの著書には瀋陽市と 3省及び主要都市の一般的な事項とマクロ経済概況、産業別動向、工業、金融業、 国有企業改革動向、外国人投資環境、マクロ経済展望、韓国企業体進出事例などが鮮やかな図表とともに記録されている。

記者が東北3省の投資環境をどのように見ているかと質問すると、金明植代表は、東北3省の投資環境は当然、 上海、広東など沿海地域に比べて劣悪であるだけでなく、京津、 山東半島に比べても差があるとし、まるで競走 で上海、広東地域が 100m前でスタートを切り、京津、山東半島が 50m前でスタートを切るような感じだとリアルに比喩した。

《共和国の寵児》と称えられて来た東北3省地域は、まるで家庭で上の子が弟たちの世話をしようとして苦しい 労働をして来たようなものと言いながら、今後は弟たちが育って自立したから、兄を助ける番と語った。 改革開放 以来、広東、上海はもちろん、京津、 山東地域も中央政府の特殊配慮政策のおかげで経済成長が著しいのに対し、 今ようやく東北地域も走り出そうかと思った途端に、これまでの経済過熱で肥大し過ぎた経済を 《ダイエット》 しなければならなくなり、東北地域の経済も少なからぬ影響を受けざるを得ないという。

瀋陽市政府の金融顧問として彼は省の責任者や市の責任者たちに会うたびに、遼寧省の活路は中央政府により多くの 特恵政策を要求することだと力説するという。 去年、国務院東北振興弁公室の責任者と面談した席でも彼は太って 来た 《弟》地域はダイエットしても良いが、痩せ細った 《兄》地域である東北地域は、もう少し太らせなければならないと力説した。

遼寧省、ひいては東北地域に進出した韓国企業の企業運営の 4段階にある原資材購入段階での取引における相対的な 不利、工場稼動段階でのインフラの相対的強み、 製品販売段階では輸出において物流コストが沿海地域に比べて多く かかり、内需において市場が沿海地域に比べて相対的に小さいという問題、 資金回収段階で掛売りがあまりにも多く 決済が難しく、回収期日が長いという問題などを列挙して、彼は東北地域に進出しようとする韓国企業に次のような 忠告を提起したいと語る。

第一に、 進出前に現場感覚を持ち、深く市場調査をしなければならない。 日本の業者たちは中国に進出する時、 いずれも自らの市場調査も重視するが取引銀行を通じても市場調査をする。 取引銀行で 《OK》してから進出するため、 失敗率がそれだけ低くなる。 韓国の銀行も業者が依頼すれば市場調査と分析をしてくれる。 ところが銀行を尋ねて 相談したり市場調査を依頼する韓国業者たちは多くない。 瀋陽には進出した 3つの韓国系銀行の外、領事館があり、 韓人会がある。 進出の時、これらの機関と団体を尋ねて相談しても、得られるものがあるはずです。

第二に、 現地政府との接触で確かな約束を取り付ける必要があります。 韓国の投資者たちは現地の管理人たちが話 をよく変えるということをしばしば言うが、最初に進出する時の約束は口約束に止めずに書類にて残さなければなら ない。 口約束は信頼する事が出来ないものだ。

第三に、 交渉能力を育てなければならない。 直線的で気が短い韓国人の致命的な弱点は、交渉能力が強くないこと だ。 始めから自分をすべて曝け出すため、いつも相手のペースに嵌りやすい。 相手の心を読むことができなければ ならない。

第四に、 中国各地の文化的な差を知らなければならない。 地域によって風土も違い性格も違うわけで、まずその 地域に対する理解を深めなければならない。

五番目に、 偉そうな態度をとらず、謙遜すること。 実のところ、アメリカやヨーロッパ、日本など先進国の人々 と取り引きするのは相対的に易しい。 すべてが完備した社会であり、その社会で訓練されたビジネスマンたちだ からだ。 ところが韓国人は先進国の人たちと相対する時は緊張した姿勢を崩さないが、中国人と相対する時は自分 も知らぬ間に緩んで行く傾向がある。 腹の中で 《間抜けて》見える中国人たちを見下す本音の作用だ。 実の ところ、中国人と相対するのがもっと難しい。 世界の経営人たちの必読書である 《孫子兵法》を生み出した国の 国民ではないか? 洗練された姿勢ではなければならないが、姿勢を低くする術も知らなければならない。 姿勢を 低めると損害を被るのではない。 しばしば、商談においては 《弱者》であるふりをすることが得をすることもあるのだ。

金明植代表は最後に、中国進出においては謙虚であれ、勉強せよ、奉仕する姿勢を持て、と勧告したいと付け加えた。

瀋陽勤務 5年来、金明植代表は業務開拓でも特筆に値する成果をあげた。 その他の市銀と違い、韓国産業銀行の 営業主旨は発展展望があってその国とその地域の経済に寄与することができる中堅企業を発掘し支援することで あるが、そんな営業主旨により金明植代表は本社の許可を得て撫順に進出した韓国独資企業 STXエンパコン会社 と大連に進出した韓国独資オリエンタル電工にそれぞれ 1500万ドルと 1300万ドルを貸し付け、大きく成長する ように支援し、中国の会社である北方交通と和世汰業にそれぞれ 1000万ドルと、 500万ドルを貸し付け、 この二つの会社の経営実績も現在非常に良好だ。 金明植代表は今後も自分たちは国境に関係なく展望のある 企業を選定して支援したいと語った。

(遼寧朝鮮文報 ユン・ソンイル、リ・ドククォン記者 2006年10月17日)
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