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[社会] 西塔街の“地下銀行”



中国と韓国間の経済、文化交流が発展、活性化されるに従い、瀋陽市の西塔街が世界最大のコリアタウン であるアメリカのロサンゼルスに続き、中国第一のコリアタウンとして浮上すると同時に、西塔は東北3省の 朝鮮族と韓国人たちの経済、文化活動の中心地になっている。

中韓両国企業間の頻繁な経済交流による韓国人の大挙進出、及び大量に韓国に進出した朝鮮族労働者た ちが、韓国ウォンと人民元間の直接的な交換を切実に求めているのに比べ、中韓両国の銀行の間には韓国ウ ォン対人民元の直接的な交易業務がなかった。 これは中国第 1のコリアタウンである西塔街に韓国ウォンと人 民元及びドルを密売する地下銀行が生じる基礎と、発展する温床を提供することになった。

関係者たちの紹介によれば、西塔街は 90年代初中期から貿易会社、韓国企業、韓国労働者を相手に私的に韓 国ウォン対人民元の交換を通じて、中間価格差を利潤として受け取る商人たちが出現し始め、 90年代後半から は西塔街の少なからぬ雑貨屋で日用百貨店、特産物店、斡旋屋、小売店など合法的な商号を看板として実際に は大量に韓国ウォン、人民元及びドルを密売する地下銀行が出現した。 その後から、またほとんど毎年、地下銀行 の事業主を相手にした強奪、殺人などの犯罪事件が何度も発生している。

瀋陽市の不夜城と呼ばれる西塔街を見て回ると、百を越えると思われるいろいろな雑貨屋を見ることが出来る。西 塔朝鮮族百貨商店の裏には、 30余りの雑貨屋が陣取っており、西塔の傍にある西塔物産市場にも 50余りの雑貨 屋がある。それ以外にも西塔街のどの路地にも列をなしている雑貨屋を見ることが出来る。そのうち少なからぬ店 は “羊の頭をかけておいて狗肉商売”をする店だ。 数少ない種類の商品を並べて、暇そうに世間話ばかりする商 売人たちを見ていると、あの人々は霞を食って生きているのかと思われるほどだが、少なからぬ店の一日の営業額 は数万元、数十万元に達する。 これは公安部門の重視を集めることとなり、偵察・調査を強化、遼寧省外貨管理局 、瀋陽市人民銀行、和平区公安分局では連合調査団を設立して捜査を進めるようになった。

2005年 6月、公安部門では西塔の入り口に位置した貞愛商社の怪しい挙動を見つけることになった。 10平米に もならない小さな面積に、顧客も特に来ていない店の一日の営業額が数万元、十万元余りとなり、繁繁に銀行に 出入りしていた。 公安部門では貞愛商社と瀋陽新傑電器有限公司が一億に達する韓国ウォンと人民元の闇取 引をしているという情報を入手、6月 21日、 60万元に達する韓国ウォン対人民元の交換をした貞愛商社の職員・ 崔桂順(25歳)と瀋陽新傑電器有限公司の運転手・李相範 (34歳)を現行犯で逮捕した。審問を通じて、数年間、 瀋陽新傑有限公司董事長・成百万(53歳)と貞愛商社社長・朴貞愛(44歳)は人民元と韓国ウォンの闇取引をした という犯罪事実を明らかにするようになり、続いて公安部門では成百万と朴貞愛を逮捕して 50余りのカードと銀行 口座を没収、凍結させた。 調査を通じて、何年間にわたり瀋陽新傑有限公司董事長・成百万は 2200万元余りに 達する韓国ウォン対人民元の密売をし、貞愛商社社長・朴貞愛は 8億元に達する韓国ウォン対人民元の密売をし たことを明らかにした。

成百万は外貨の密売中、いつも自分の運転手である李相範を貞愛商社に派遣して交易をしたが、調査中、公安部門 では李相範が運転している成百万の自家用車から瀋陽新傑電器有限公司の通貨闇取引記録の帳簿を見つけた。 李相範は毎回、外貨取引をした後に自分のノートに一つ一つ記録をしていたのだ。 公安部門では李相範の記録で 西塔街にある東升商社と瀋陽新傑有限公司が一千万元に達する韓国ウォン対人民元の取引をしたという手がかり を見つけた。

公安部門ではすぐに東升商社に対する調査を実施、東升商社を創作して、犯罪の証拠を確保、 15万元の現金と 現代自動車一台を没収して 60余りの銀行カードと 70余りの銀行口座を没収、凍結させた上で、東升商社社長・ 李徳愛(49歳)、経理・李東升(42歳)を逮捕した。

東升商社に対する調査によれば、彼らの一日の取引額は数十万元で 2〜3百万元に達し、年間取引額は 2〜3億 に達して、何年間かの外貨密売額は 10億元余りに達した。 通常の外貨取引の中で彼らは取引額の 0.2〜0.5%の 価格差を利潤として取っていた。

今回、遼寧省外貨管理局、瀋陽市人民銀行、瀋陽市公安局和平分局経済偵察大隊で連合して進めた西塔街の 地下銀行に対する創作の中で、連合行動チームでは10日余りの努力を経て韓国ウォン対人民元の闇取引額 20 億元を摘発し、 90万元の不法資金を没収し、 300万元を凍結させて不法経営罪で外貨闇取引の犯罪容疑者 6 人 を逮捕した。

瀋陽市公安局和平分局局長・寧家彬は、西塔地域の多くの街路で合法的な商売を見かけとして外貨闇取引を進行 しており、表面から見ると中韓両国の民間交流を促進し、個人送金に便利をもたらし、国営銀行より能率が良いなど のメリットを持っているようだが、社会の安定と経済に大きな害を与えていると言いながら、公安部門では持続的に 西塔地域の地下銀行に対して創作し、取り締まると述べた。

遼寧省外貨管理局外貨検察処副処長・郭ホングンの紹介によれば、違法な外貨取引を業とする地下銀行は社会に 下のような三つの危険性をもたらすという。. 第一: 国家の経済管理と外貨市場を撹乱する。 地下銀行は外貨が我 が国で直接流通するようにすることで、人民元の法定主体である貨幣の地位を脅かし、国際収入支出の正確な統計 に影響を与え、金融市場を直撃して国家金融政策と有効性に影響を与える。 のみならず地下銀行は、国境を出入り する資本の流通に秘密の通路を提供し、金融混乱の潜在的な危険性を内包している。 二番目: 国家の経済利益に 損害を与える。 地下銀行は国外への大量の資本流失に秘密の通路を提供するものであり、国家間の税金取り立てに 大きな損害を与えており、当然に国家で得なければならない大量の外貨収入を蝕み、国家銀行の利益を蝕む。 三番 目:刑事犯罪を誘発する。 地下銀行は麻薬売買、税金詐取等の違法所得を合法化することで、犯罪分子たちの資 金洗浄需要を満足させる上、腐敗、賄賂、国家財産蚕食などの犯罪行為を助長する。

大多数の朝鮮族は韓国へ出稼ぎに出て稼いだお金を地下銀行を通じて送金をし、両替をしているが、自分たちの 行為が違法行為であることも知らない。もし送金、両替の途中、警察にバレれば地下銀行も自分も両替したお金も 全て没収され、ひいては法律の制裁を受けることになるということについて無感覚でいる。 結果は悲劇をもたらすだ けだ。 貞愛商社の職員である崔桂順と瀋陽新傑電器有限公司の運転手・李相範がまさに代表的な事例だ。 彼らは法を知らずに、上司がさせるままに動いただけだが、数年間の監獄生活は免れることができないだろう。 関係者たちは、海外の朝鮮族労働者たちが国家の金融政策に対する認識と法制意識を向上する必要性が切実だ の意見で一致した。

先日、国家では中韓両国の経済交流発展を推進して需要を満足させ、韓国ウォン外為市場を規範化するために 中国銀行と中国工商銀行で遼寧、吉林、北京、上海、山東、湖南など 6つの省・市、自治区で韓国ウォンの外為 業務を扱うことを決めた。 このような施策は、地下銀行の存在の理由を喪失させ、地下銀行に大きな打撃を与え るだろうと郭ホングン副処長は分析した。 今、 6人の犯罪容疑者たちは法院に起訴されているが、法律界の人々 の話によれば、彼らは最低 5年以上の監獄生活を免れないという。

(遼寧朝鮮文報 ユン・チョン記者 2006年2月17日)
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