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[文化] 故郷、心の中の聖地

旧正月連休休暇も、あと二日を残すのみです。 時間の経つのは早いもので、目的地であった故郷がいつのまにか出発地になり、山間の村からは旅人が一人二人、両親の見送りを受けて離れます。

荷物の中には、母親が秋からずっと集めた唐辛子、大根、茄子、トラジ、ご飯豆に、身体に良いというタンポポの根を一根二根掘って細かく切って乾かし、再び弱い火で焼いたものまできちんと 詰められています。 唐辛子味噌(コチュジャン)と在来式味噌はもちろんです。 両親を訪ねて行く時は、工業品を買って行ったが帰ってくる時は母の誠意をいっぱい入れて戻ります。

“これで帰れば、また来年正月にもなって来るのか...”八十を目前にした母が遠方で暮らす弟の手を握って、堪えることが出来ずに落涙します。 昔、弟が幼稚園に行きたくないといって 母にぶらさがって泣いたことを思い出しますが、今は母が弟の手を握って涙を流されますね。 これが歳月というものか...。

“私の暮らした故郷は、花が咲く町内 桃の花あんず花赤ん坊のチンダルレ 色とりどりにの花宮殿を整えた町内 その中で遊んだ時が懐かしいです...”

お母さん、お父さんがおられて幼い時の思い出をそっくり残した故郷は、いつも心の中の聖地です。 もう今年の一年の間にも故郷はずっと懐かしくなるでしょう、もちろん。

(吉林新聞 2019年2月9日)
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