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[教育] 長白山で5万年前の標準石斧を発見



先日、考古学者たちは、長白山口で旧石器時代の石で作った手斧を発見した。 権威ある専門家の鑑定を経て、この斧は今から約5万年前の遺物であり、 製作工芸が精密で手斧の型が美しく、頗る標準的な斧であり、西洋の典型的な《アシュール手斧》にも劣らないといえると4日、新華ネットが報道した。

新華ネットによれば、手斧は微かに黄色が出て淡緑色の火山岩両面を加工して作ったもので、いくらか使った跡がある。 両面・両側ともなめらかで、対称的であり、形が完全で線も 美しかった。 斧全体に浅くて平たい傷跡があり、厚さが薄く、鋭利な部分と両側の縁が幾重にも続く。 斧の下の部分を何度も鈍化処理して握りやすくしてある。 測量によれば、斧の長さは246.1mm、幅が95.2mm、厚さが46.1mm、重さが1318.4gになる。

手斧の発見者で長白山文化研究会会長である張福有は、《斧は10月20日、長白山南側斜面で松花江上流の歴史文化資源を調査していた途中、野外で偶然に発見したものだ。 そこは吉林省撫松県漫江鎮前進村と楓林村間の道の傍ら急斜面の黄土絶壁の頂上であり、長白山主峰との直線距離が42kmになる。 専門家たちはまた、手斧を出土した地点付近で 旧石器の石核、黒曜石刀片等10件余りの標本を採集した》と紹介した。

中国の著名な旧石器考古学専門家であり吉林大学辺彊考古センター博士生指導教授である陳全家は《このように標準的な手斧は中国で初めて発見された。 これは西洋の考古学界で 事物の準則といわれる<ムビアス線>仮説を否定するもので、重大な学術価値がある》と語った。

手斧は欧州、アフリカ旧石器時期の早期《アシュール石器》の代表的器物だ。 20世紀初め、西洋の考古学者たちは、フランス北部のアシュールという所で今から50万年前の 旧石器時期の遺跡を発見したが、典型的な遺物が手斧であった。 一般的な手斧は加工を経た後の両面器であり、正面、両側を観察してみると、斧全体がおおむね左右対称になっており、 鋭利な部分のある中型道具をいう。

手斧は両面をいずれも加工しなければならず、形が完全なもので製作技術がより高く工芸も精密でなければならない。 一部の専門家たちはこれを先史時代の人類の聡明さと手並みを 見せる象徴と認定している。 1940年代、アメリカのムビアス教授は、手斧が発見されたかどうかを判断基準として、世界を《手斧文化区》と《破片石器文化区》に分けた。 この境界線こそが、有名な《ムビアス線》だ。 中国を含む東アジア、東南アジアの多くの国が《手斧文化区》の外に属している。

陳全家教授は、《長白山地域で出土した典型的な手斧は、<ムビアス線>の仮説を完全に否定するもの。 この標準的な手斧は東アジア地域の旧石器工芸の面目を認識し、古代人類の行為と 技術の交流伝播を認識し、東西の旧石器文化比較研究をする上で重要な意味がある。 そして旧石器時期、中国東北地域と隣接地域の文化交流、現代人類起源に関連する環境変化と 技術行為間の関係などの探求にも極めて重要な学術価値がある》と語った。

(吉林新聞 2014年11月5日)
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