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[文化] 冬至の日にせんざいを召し上がりましたか?

冬至、小豆が奏でる暖かい生活の香り

12月22日、今日は一年中で昼間が最も短く夜が最も長いという冬至の日だ。

冬至の日といえば思い浮かぶ食べ物がある。それが冬至のぜんざいだ。 冬至のぜんざいを食べるのは、 新年を迎え、厄を祓って一年を締め切るという意味だというが、冷たくなった天気に凍りついた身体を溶かすように 暖かく食べられる季節の食べ物という点でも、求める人々が多い。

冬至の日、延吉・西市場食品売台は市場のドアが開くや、ぐに冬至ぜんざいを求める人々で行列が出来た。 22日午前10時、まだお昼時まではたっぷりと時間が残っていたが、冬至ぜんざいを買いに市場を訪れる人々が相次いだ。

冬至ぜんざいは一杯につき5元、冬至日には朝の遅い時間に市場を訪ねてきて冬至ぜんざいを買い、その場に座る 人々もいれば、直接器を持って来て、2杯づつ受け取る人々も見られた。

延吉市鉄南に住んでいるというある老人は、《冬至には毎年必ず西市場へ冬至ぜんざいを買いに来る》として、 《老人たちは冬至に必ずぜんざいを食べ、それで初めてホッとする》と語った。 それだけ冬至とぜんざいは老人たちには 忘れ難い伝統と習慣として深く根付いているようだった。

この日、西市場にぜんざいを買いに出てきた多くの老人たちに、冬至ぜんざいについて聞いてみたが、大部分の老人たちが 《冬至ぜんざいを食べれば、災いもなくなるというのだから、ぜんざいをを食べるしかないだろう》と答えた。 30代の ある女性は、一度におよそ10斤にもなるぜんざいを買い、《お昼に実家と婚家の両親に各々半々に分けて配り、お年寄りたちを もてなす予定》だと語った。 冬至ぜんざいは若者たちが両親に対する親孝行の贈り物としても認識されていた。

しかし若者たちの考えはこれとは少し違う。 記者の電話取材を受けた20〜30代の若い人々は、《冬至ぜんざいが若者たちの 食欲にはあまり合わず、食べるのもも騒々しいおかゆの種類なので、正直に言えば、冬至の日に食べることはあっても せいぜい一食、それ以上は食べられない》という反応が多かった。 また、ある若者たちは《冬至ぜんざいを食べて厄を 祓うというのはただの俗説》としながら、《冬至にはぜんざいの意味についても、信じたくない》と語った。


▲冬至、西市場で冬至ぜんざいを買って味わう市民たち

《冬至に召し上がるぜんざいは美味しいですか? 》 延吉・西市場で冬至ぜんざいを買ってその場で味わっているある お客さんに記者が尋ねた。《いくら美味しくても、家で作ったものには及ばないでしょう?》というお客さんの返事もあった。

生活のテンポが速くなって、時代が変わるにつれ、冬至に味わう冬至ぜんざいも、今は多くは自分の家で直接作って 食べるのではなく、市場の店の商品野菜が主要な食べ物として代替されている。 《ぜんざいに粒が少なく、おかゆが水っぽい》 などと、商売人とお客さんの間のもめごとは続いていた。

冬至のぜんざいも今はテンポの速い時代の変化により、やむを得ず伝統のすべての意味が忘却されて行きつつあり、 また淡白になって来ている。 しかしますますせわしくなっている日常と干からびて行きつつある人情が残念に思われる 現時点で見れば、冬至に会える冬至ぜんざいの意味は、ほんの一瞬ではあっても、大切だと思う。 間もなく寒い冬、 暖かく食べながらしばらく過去を振り返ってみられるようにする食べ物という意味で、冬至ぜんざいが奏でる暖かい生活の 香りが胸まで暖かくしてくれるようだ。

(吉林新聞 2011年12月22日)
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