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[文化] 中国の主要同胞新聞社、生存戦略を構築

開放、産業化に歩調をあわせて紙面革新


▲ 延吉市内にある延辺日報社社屋の全景。 建物上側に延辺日報という大きい字が見える。
建物の左側の部分は既存の建物に付けたもので、最近新築した。

12月4日早朝、中国同胞言論取材チームが中国訪問の旅程についた。 しかし暴雪により瀋陽上空まで 行って航空機が回航し、延吉空港に到着した時間は翌日の午後 6時だった。 延吉空港と延吉市はかちかち に凍りついていた。 しかし延辺朝鮮族自治州の中心都市であり中国同胞 85万が居住するという思いに、 延吉市は初めて訪問する韓国人にとっても違和感はなかった。

空港で取材陣を迎えた朴ミンジャ会長(前・延辺女性総編集)は、朝鮮族社会が経験して来た歴史を聞かせた。 なかでも朝鮮族社会の象徴的な人物になった鄭判龍教授と小説家・金学鉄先生に関する話は印象的だった。

“朝鮮族社会を理解するには、このお二人の人生を理解しなければなりません。 鄭判龍教授が原則主義と 実用主義を兼ねて中国社会で少数民族が生き残る方法を教えてくれ、金学鉄先生は残酷な文化革命期の時も ‘折ろうとしても曲がり得ない’強い精神で朝鮮族の自尊心を守った方です。”

朴会長は “金学鉄先生のような方がいらっしゃったから、これだけ朝鮮族が韓国社会に対して堂々と言える資格 を持つようになった”と述べた。金学鉄先生は中国共産党から “朝鮮族の老臣”という評価を受けるという話も聞いた。

中国朝鮮族、 13億の人口の中の 200万の少数民族で、 1949年 10月 1日、中華人民共和国が創建される前から 今日の中国になるまで、中心と外れを行き交いつつアイデンティティを守って来た民族だ。 正しく、その名残が延吉の あちこちに息づいていた。 延吉には朝鮮族の 3大自慢として通じる延辺大学、延辺テレビジョン放送局、延辺歌舞団が あり、新聞では延辺日報がある。

延辺は韓国情報が常に身近にあった。 家ごとに衛星放送を設置し、韓国放送を簡単に聞くことができる。 延辺の 同胞たちは韓国の情報をソウルにいるかのように接することができ、むしろ現地の放送や新聞より韓国放送の影響をよ り多く受けると言う。

これは朝鮮族の言論出版界にも大きな影響を及ぼした。 6日に訪問した延辺朝鮮族自治州新聞雑誌出版局の方勇善 局長は、 “延辺は文化の故郷といわれるほど、新聞雑誌がたくさん発行された所だが、 韓国の影響で人口が減り、 当然に読者が減るから新聞と雑誌の発行部数も減っている”と説明した。

一つの例が、延辺日報は 85人の記者を置く大規模な新聞社だが、発行量が 5000部を下回り、 月刊誌延辺女性は 94年に最高 4万8000部以上を発行して、現在 2000部とのことで、 方勇善局長は “読者層が農村に多かったが、 韓国など海外に出たり都市に移動して、また学歴が高くなって、中文を好む読者層が増え、朝鮮語の新聞や雑誌を 見る読者層が減っている”と言う。


▲ 延吉市内新聞仮売場の姿。 延辺日報で発行する総合新聞と家庭保健など、ハングルの新聞が目立つ。

6日夜、飛行機で到着した長春。 600万の人口に朝鮮族 8万名、韓国人 5000人余りが現在居住する所だ。 元々 朝鮮族は 2万名ほどが居住していたが、最近、農村から移住して来る朝鮮族が増え、韓国人の中には老年を楽に 暮そうとして来る生活移民者が増えているという事実がある。ドイツのフォルクスワーゲン自動車会社と提携した中国 最大の第一自動車会社がある工業都市で、韓国企業としては錦湖タイヤが入って来た。

韓ジョンイル吉林新聞主任(編集局長)は “長春は大学が多くて、教授で朝鮮族の人材だけでも 200人余りにもなり、 省級朝鮮族の指導者たちが集まって住む”と紹介する。 吉林省朝鮮族経済科学技術振興総会・李奎光会長は、 “長春市には朝鮮族が比較的集中しており、毎年増加傾向にある”として、朝鮮族カルチャーセンターの機能を果たす ‘長春朝鮮族文化ビル’の設立計画に対しても説明、印象深かった。

長春から汽車で 3時間 30分行くと、ハルピンに到着する。 黒龍江省の省都であるハルピンは、東北3省で一番大きい 北方都市、安重根義士の活動があり、 731部隊がある。 黒龍江省は石炭、石油、黄金、 水資源が豊かな所で、また 氷が多く、 12月には氷雪祭りが開かれる。 しかし韓国企業の進出が低調な黒龍江省の朝鮮族の人口はますます 減っている。

黒龍江新聞の李振山社長は “東北3省の中でも黒龍江省への韓国企業の進出が遅れた理由は、国有企業が多くて 開放が遅くなり、また大企業が入って来なければならないという環境的条件のため”と説明する。 したがって李社長 は “黒龍江発展のために、黒龍江新聞の役目が重要”と強調した。

おもしろいのは、李振山社長が持っている黒龍江新聞の発展戦略だ。 読者を失う危機に置かれた黒龍江新聞は、 早くから韓国人や朝鮮族が寄り集まる青島、上海などの沿海地域に目を向け、地域版を発行して全国紙を宣言して 出た。 それに黒龍江省に韓国企業の投資を誘引する目的で、インターネットサイトを新しくし、韓国に海外版を出す 計画まで立てている。   

(在外同胞新聞 キム・ヨンピル記者 2005年12月16日)
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