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[社会] 中国キムチではなく韓国政府が問題だ

中国産全てを不良農水産物扱いするのか

"鉛キムチ・発ガン物質うなぎ… 食卓、中国産に '恐怖'"
"中国産茶に基準値の 23倍の鉛検出!... 寄生虫キムチ"


中国産のため韓国全体が揺れている。 連日、中国産農水産物に対する恐ろしい話が行き交う。 他のこととは違い、 食品だから敏感になるのも当然だ。

一方、韓国と違い鉛キムチ報道にも動揺しなかった中国は、今やっと火が付いた。 最初、中国は過去中国産ビールで 過度なホルムアルデヒドを使うというニュースが出た時、騒然として対策を立てたのと異なり、非常に静かだった。 ビー ル問題が中国のプライドがかかる自国の大企業の問題だったのに対し、キムチ問題は中国で極めて些細な部分を占め ている韓国企業の問題だったからだ。

ところが去る 21日、 韓国食品医薬品安全庁(以下食品医薬品安全庁)が市中に流通している中国産 16、 韓国産 18の キムチ製品を検査した結果 9つの中国産製品から回虫、鉤虫、線虫、胞子虫などの寄生虫卵が検出されたと発表し、 状況が急変している。

中国、キムチ工場の稼動中止命令... 反撃用意


▲ 韓国食品医薬品安全庁の食品微生物チーム研究員たちが 21日午後、
食品医薬品安全庁実験室で中国産キム チの寄生虫検査をしている。

中国政府は 21日食品医薬品安全庁発表直後、山東省と遼寧省のすべてのキムチ工場に稼動中止命令を下した。 19日、記者が訪問した威海外郭のある韓国人キムチ工場は鉛騒動で既に半月前に門を閉めた状態だから、何の衝撃 もなかったが、市内にある中国人運営の大型キムチ工場の衝撃は大きかった。 現在、中国内のキムチ産業はほとんど ストップした状態だ。

現地のある工場主は、今度の事態でキムチ工場の半分以上が倒産状態と伝えた。 大部分が零細な韓国企業等だ。 3億ウォンほどを投資したというあるキムチ工場の工場主も、半月ほどの生産中断で大きな打撃を受けた。 家内手工業ほ どの中国下請工場や大企業に属する中国キムチ工場はまださほど打撃がひどくない状態だが、寄生虫騒動はこの事態が 決して短く終わらないことを予告している。

韓国から近い山東と遼寧にはそれぞれ 120、40余りのキムチ工場があると推算されている。 宗家や河善貞なども進出しているが、これらのキムチは韓国への逆輸出が禁止されている状態なので、今度の事態と大き な関係はない。 もちろん中国政府が調査を理由に内需市場に対する検査を始めれば、これらの工場も皆止めなければな らないかも知れない。 最大の被害を被った都市はキムチ工場が多い威海や青島等の工場だ。 中国政府の稼動中止命令 で、それまで稼動中だった工場は止め、倉庫には在庫が貯まっている。 この在庫は 1週間以内に出庫しなければ、全て 廃棄しなければならない。

鉛騒動の時までは対応をしなかった中国政府も、寄生虫騒動には積極的に対応する姿勢を見せている。 威海市のある 関係者は、今度の事態に対して不満の口ぶりを隠さなかった。 彼は "今まで韓国政府はキムチの輸入に対する何らの ガイドラインも決めなかった。 国際基準にも鉛や寄生虫などは別にないのに、一方的な発表で中国に対する否定的なイ メージばかりを植え付けている"とし、 "中国政府としても対策を講ずるだろう"と述べた。

既に中国政府は韓国の化粧品についての資料を要求している状態だ。 彼らは韓国政府が何らのガイドラインも与えな いまま一方的にキムチ騒動を起こしたという理由で、韓国化粧品の輸入品に対する全面攻撃を敢行する態勢だ。

中国政府の反撃、理由がある?

今度起きた鉛や寄生虫騒動は、いずれも企業の零細性によって起ったことと推定している。 現地では鉛の場合、近海で 採れた海老を原料に使ったアミの塩辛の問題と見ている。 韓国では天日塩ではない岩塩を使った工場で鉛問題が起こ ったものと推定したが、それに対する根拠は発見されなかった。 ただ、アミの塩辛を分析した結果、鉛が検出された。

また寄生虫の場合、原料である白菜がもたらした問題と見ている。 人糞を使った零細な農場で収穫した白菜のためだと いうこと。 大企業の場合、直営農場で種子や肥料、農薬などを管理する一方、製造過程での洗浄強化、原料の事前検査、 生産品検査などで未然に問題発生の可能性を防ぐが、零細企業には易しくない事だ。

こんな状態で中国政府が衛生基準や原料基準など政府の許可条件を強化すれば、生きて行ける企業はほとんどない。 上のような基準を満足させることができる所は、極一部の韓国企業と中国農業の大企業が全て。 零細規模の韓国工場は 倒産しか道がなくなる。

こんな中、今度のキムチ騒動は根本的に韓国自らが起したという見解が出ている。 韓国政府がキムチに対して、鉛など の重金属や寄生虫に関するガイドラインを作らなかったということ。 輸出の時に 1次的に残留農薬や色素、防腐剤を検 査して、通関すれば良く、韓中のキムチ生産業者はこの規定を守るところにだけ気を使った。

しかし鉛と寄生虫に対する報道が始まると、韓国政府が中国側だけにすべての責任を押し付けることに中国側が反発し 始めた。 中国内のキムチは最高級品質から最下品質まで多様なのに、ガイドラインも与えない状態で一番安くて質の低い ものだけを輸入して来た韓国側が今になって中国産全体をひっくるめて責めるのは不当だというのだ。

中国政府の対応以後、中国言論の攻勢も始まった。 25日付<東方早報>は、 'キムチ戦争一触即発'という題の記事で、 韓中交易の状況を説明し、突然の韓国からの攻撃に対応する中国の立場を詳らかに紹介した。

キムチ問題は中国内で苦労して企業を立てた韓国の企業人たちにも大きな衝撃を及ぼしている。 苦労して生産して韓国 に輸出した中小規模の韓国のキムチ工場は、大部分門を閉め、その立場を大規模資本を投資した中国企業たちが占め ることになるはずだという憂慮だ。 青島でキムチ工場を運営する李サンホ社長は "低質農産物を韓国に輸出した企業等 は問題だが、今度の措置ですべての工場が門を閉めることになった"と訴えた。


▲ キムチを展示する、北京のある韓国料理店の姿。

食卓危機は私たち自らが呼び込んだ

外国輸入商品に対する安全度は輸入国のガイドラインとバイヤーたちの輸入基準が牛耳る。 しかし中国内の韓国企業や 中国企業の全てが、我が国へキムチを輸出する上で一番難しいのが価格の問題だと言う。 日本やヨーロッパ、アメリカの バイヤーたちは品質や安全基準を優先する一方、韓国のバイヤーたちは価格から考えるというのだ。

今度の取材に立ち寄った中国企業のかなり多くの数は、冷凍野菜や新鮮野菜はもちろん、水産加工物、 2次食品を日本 等に輸出していた。 これらの企業は徹底的な管理と施設で、気難しい日本側を満足させながらも毎年 40% 以上の成長 をしているという。

一方、韓国の輸入業者たちには価格が最優先だ。 去年 1億2千万ドルの輸出を記録した煙台龍大は、 97年を最後に、 韓国にはるさめの輸出をしなかったが、韓国の輸入業者たちが望む価格に合わせることが出来なかったからだと述べた。

実際、今度の取材で会った韓国や中国現地企業も、過剰なまでに価格から下げようとする韓国の輸入業者たちの問題を 一番多く指摘した。 最も端的な例が、健康に最大の影響を与える漢方薬の輸入。 中国最大の漢方薬卸売り市場であ る安国で、韓国の漢方薬輸入商は低価品を求めることで定評がある。 輸入商たちは、甘草や枸杞の実のような基礎 薬品も最高品から最下品の差が大きいのに、農薬や肥料使用の可否に対する確認すらせずに無条件に購買すると いう。 同仁堂や天士力 などの中国の製薬会社が徹底的な農場管理を通じて薬剤を管理するのとは雲泥の差だ。 こ んな過程を通じて輸入された薬剤が韓国の卸売り市場を含めて漢方薬商を通じて流通するのだ。

輸入業者の問題を差し置くとしても、中国政府の輸出通関や韓国政府の輸入通関がもっと厳格にならなければならな いという指摘も出ている。 現在、中国政府は農水産加工物は主力商品ではないと言う理由で、後手に回っており、 結 局、韓国人の食べ物の問題だから韓国政府がもっと関与しなければならないというのだ。

今度の困難に直面した企業は、今までキムチの通関の場合、韓国内にはほとんど制約がなかったと指摘する。 抗生 物質は勿論、農薬残留量も何の基準値も提示しなかったのに、今になってこんなに事件が起これば、当惑するしかない。

中国農水産物騒動の犠牲者は韓国の消費者


▲ 農水産物流通公社キムチマーケティング

結果的に今度のキムチ騒動は、韓国政府側の無意図的な輸入基準、政府のいい加減なガイドラインだけを信じて衛生 問題に真剣に対処しなかった中国進出の零細企業たちの衛生不感症、安値でキムチを売ってしまおうと思った輸入商た ちの三拍子がきっちり揃った結果だ。

こんな状況で中国産農産物にだけ責任を押し付けるマスコミ報道は、農産物の相当部分を中国産に依存しなければなら ない現実に照らして見ると、得よりも損が大きい。 現在、韓国内の市場に流通する唐辛子粉や胡麻、ニンニクなどのかな り多くは中国産だ。 国内の農産物に比べて安い中国産を全て国産でまかなうには、時既に遅い。

あるキムチ輸入業者は "現在、韓国産の白菜やキムチで作ったキムチチゲ(鍋)は原価だけでも 1万ウォンを超えるが、 それが現実問題として可能なのか"と即興的な韓国側の対処を憂慮した。 こんな事態が続けば、キムチチゲ(鍋)はステ ーキに劣らない最高級メニューになる可能性もある。また零細食堂の場合、無償で提供するキムチの原価が、とても大き な連鎖危機を呼ぶ可能性もある。

それでも中国産の農産物に対する輸入障壁を強化した場合、2002年のニンニク騒動のように国産先端製品の足を引っ 張りかねないと言うのが両国の現実でもある。 中国側の '化粧品反撃'が代表的な例だ。 我が国は農産物を除いた工 業産品の大部分を中国側に輸出している。

それなら一番早い解決策は何だろう。 中国産全体を '不良農水産物扱い'するより、政府側がキムチの農薬残留量や 抗生物質、寄生虫、重金属などの詳細なガイドラインを作成して、中国などの輸出国家に知らせなければならない。 またこれを管理するための検疫政府の検査が強化されなければならない。 中国山東や遼寧など、食品の輸出が多 い地域に対しては、韓国食糧庁の分店を出すことも一つの解決策になり得る。 こんな次元で、遅ればせながら政府か ら出ている輸入キムチの安全認証制などは望ましい。

中国産はすべて不良品? 実はかなり多くの数は '環境農業'


▲ 2005 国際果物野菜博覧会に龍の形に展示されたリンゴ

金製の便器と仕切りもないトイレ、神舟 6号と壊れやすいおもちゃが共存するのが中国だ。 野菜や魚も例外ではない。 韓国と近く、韓国の輸入農産物の大部分を生産する山東省。 その中の青島で、莱西(野菜中心)、莱陽(梨・ 野菜中心)、 煙台(ぶどう、 野菜)と続くラインと龍口(はるさめ、野菜、果物等)、栖霞(リンゴ)、蓬莱(ぶどう、野菜)、 威海(果物)につな がるラインは、中国の果物と野菜の指折り数えられる生産地域のうちの一つだ。

こんな山東省の農業は、普通 9月 23日頃に始め、五日頃に行われる '国際果物野菜博覧会'を通じて披露される。 頭ほ どの梨、拳ほどのナツメを含め、果物や野菜の品種改良が日一日と発展している。 莱陽梨、栖霞リンゴ、龍口はるさめな ど、地域を一つのブランド化するブランド化作業も活発だ。 特に 2年前からは環境農法を大規模に導入しており、 今度の 博覧会にはモットーとして '緑食品' の概念を含ませたりした。

山東だけではない。 '邯鄲之夢'という故事で有名な河北省邯鄲は、 1990年から全中国を対象にした緑色食品基地を建設した。 230万畝(1畝は 100 平米ほど)の巨大な面積を緑色食品基地にした邯鄲では、乳製品を含め て果物、野菜などは勿論、飲み物、硬果類などを生産している。天津市も 無公害農産物生産戦略である '10-15 計画'を立て、 2010年までに 400万畝の地域を 無公害野菜団地化すると発表した状態だ。保定の中国幹部用有機農農 場では一般人の接近も許さぬまま、最高級の有機農野菜を生産している。

これ以外に主要消費市場である上海など華東地域や広州など広東地域は、既に主 要マートやスーパーマーケットの主要ブースで環境農法や有機農技法を宣伝しながらマー ケティングする所が少なくない。

もちろんまだまだこんな環境農法の影響を受けない所が多い。 しかし中国での農産 物は費用の問題により、農薬や肥料を使う上で少なからぬ限界がある。 中国の農作 物価格は韓国の 10〜30%の 水準なのに比べ、農薬や肥料の価格は韓国の 50% 水準 なので、費用負担が大きいためだ。中国では農薬の問題よりは標準に到達することができな かった農薬が流通しながら発生する低水準の農薬問題が発生する場合が多い。

(延辺通信  チョウ・チャンワン記者 2005年10月26日)
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