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［社会］　抗日の満州、朝鮮族が去っている ▲ 青山里戦闘記念碑。 中国政府の憂慮のため、やっと立てることができたと言う 汪清遊撃根拠地を見た後、私たちは汪清の町から東北方向に 7〜8里離れた徳源里に行って見た。 徳源里の前にはかなり広 い野原が広がっており、汪清河という川が流れていた。 その汪清河の向こうの徳源里村には家が一軒もなかった。 1932年の日帝の大討伐で全て燃えてしまったのだ。 日帝はこの時、激しく流れる汪清河のこちら側に迫撃砲をかけ、無差別砲撃を加えた。この過程で脱出出来なかったお婆さ ん一人が犠牲になったと言う。 日帝は爆撃後に家ごとに火をつけて村を全焼させた。 徳源里村は 1920年代、徐一将軍が独立軍を率いて闘った根拠地であり、以後、共産党系列の反日闘争の炎が燃えた所だ。 そんな由緒のある 40戸余りの村が今は完全に消えてしまって畑に変わっていた。 その畑の上には幾多の墓が、さらに物寂しい 風景を演出していた。 ▲ 徐一、金佐鎮将軍の活動の中心舞台だった汪清の徳源里。 今は完全に消え、墓だけが残っている。 ▲ 汪清・大坎子村の道路表示板。 朝鮮族がたくさん住んでいるというので表示板にもハングルが書いてあるが、今この村には 朝鮮族がいない。 次に、朝鮮族の同胞が数多く暮しながら独立運動を積極的に支援したという汪清県大坎子村に行って見た。 '反日戦歌'を歌って 日帝と抗日の血戦を繰り広げた名勝地だというので行ってみたが、何の遺跡表示もなく、十字架だけがポツンとささっている教会 だけが目に入って来た。 我が国ではないから、我々が直接その場所に遺跡地を作ることもできない。 和龍に行けば青山里戦闘記念碑があるが、それも 中国政府で随分反対され、ようやく立てることができたと言う。 中国政府としては朝鮮族の抗日闘争記念碑が大々的に作られ、 遺跡地が造成されることを警戒しているのだが、十分理解はできる。 過去、古朝鮮・高句麗だった地に朝鮮族の遺跡地が立つということが、ともすれば韓民族に過去の失地回復の意志を呼び覚まし かねないと憂慮するからだ。 その後の紛争を阻むためにも、中国政府としてはむしろ積極的に中朝連帯と親善の歴史の遺跡地として開発してくれれば良いの にという気がするが、そうならないのは何とも残念だ。 多くの人が海外旅行はタイのような暖かい所に行くが、ここ延辺や汪清にもたくさん来ればよいと思う。まだ汚染されていな いので、川の水も澄み切っており、人々の人情も暖かい。 純粋な我が民族の情が、まだここ汪清には残っているからだ。 汪清の朝鮮族の食べ物はとても美味しい。 汪清の '男前の家'という面白い名前の朝鮮族飲食店で食べた牛肉は、柔らかい 肉質に香も仄かで、本当に格別の一品だった。 汪清の広い野原には牛ちが自由に草を食んでいる姿がよく見える。 野原に出して草を食べさせ、飼料もその地域で生産する とうもろこしや豆で作って食べさせるから、狂牛病もないと言う。 ▲ 汪清の <男前の家> の朝鮮族娘 飲食店の可愛い朝鮮族のお嬢さんは、とても恥ずかしがり屋のようで、何を聞いても返事もせずにくるりと頭だけ向ける。 あの子もいつかはここを発って都会に出ようと考えるのだろうか…。 中国の農産物といえば、安っぽい抗生物質の入った飼料と農薬を思い浮かべるが、東北3省地域はまだ汚染されていないようだ。 米も田植え機ではなく直接手で植える姿がたくさん見られた。. 汪清には今 27万人が住んでいるが、朝鮮族が 7〜8万人位住んでいると言う。 過去には 10万人を超えたが、今は都市にたくさん 出ており、また最近は夫婦が子供をあまり産まないため、ますます人口が減るという。 過去には漢族があまりいなかったが、中国政府の移住政策により漢族が続いて大々的に移住して来たと言う。 南方のある県は 20〜30％が移って来たりした。 東北 3省にいる同胞が、北京や上海に行かなくてもずっと故郷でいくらでもよい暮しが出来るように、経済協力事業もうまく 行き旅行も数多く行って、朝鮮族同胞の店もたくさん利用すれば良いと思う。 そんな日が早く来るように、一日も早く統一されて自動車で私たちが思いきり旅行することができる日が来なければならない だろう。立ち後れた東北3省の朝鮮族同胞のためにも、そしてその地で日帝の犠牲になって今だに恨みを抱いて彷徨っている 我々の先祖たちの魂を慰めるためにも、統一は一時も延ばすことができない切迫した課題に違いない。 汪清県文書局歴史研究所・崔錦哲所長は、 "中国全体の 56の民族の中で最も開化した民族が朝鮮族だ。 本当に誰もが 言うとおり、子どもの勉強、文化修養重視、文化普及度合いが最も高い民族であり、大学生が一番多く、文明水準で見るなら ば我が民族が最高だ" と言いながら、朝鮮族に対する自負心あふれる言葉を力を込めて言った。 そして彼は、統一に対しても "そう、統一は必ずされる。必ずされる。"と言いながら統一に対する強い確信を表した。 　　 （oh my news 　イ・チャンキ記者　２００５年８月１２日） Copyright(C) 朝鮮族ネット