[社会] 外国人雇用許可制、その後 1年(韓国)
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"我が工場は元々職員が 25人だったが、今は 10人だけが残っている。 人手不足で社長である私も直接作業をしている。
私たちのように人手がひどく足りない零細業者は、時間のかかる雇用許可制を利用する余裕がない。"
首都圏にある纎維業者 S社の洪社長は "外国人勤労者を雇用出来ず、工場稼動率が 50〜60%にしかならない"と訴えた。
雇用許可制による外国人力雇用申請を諦めた彼は、 "零細な事業場は一日も早く労働力の割当がされなければならないので、
政府で業者の需要に合わせて産業研修生制でも雇用許可制でも、外国人労働者を速かに割当しなければならない"と述べた。
去年 8月 17日に導入された雇用許可制が施行 1年を迎えている。 雇用許可制は不法滞留者の減少と外国人勤労者の人権保護の
側面で寄与したものと評価されている。 しかし労働力の導入速度が遅れ、産業の現場で深刻な労動力不足がもたらされている。
今年2万人に減った産業研修生クオーターが先月、枠を使い切り、滞留期間が延長された産業研修生たちも今月中に期限が切れる
ので出国しなければならない状況だ。 それに法務省は今年中に不法滞留者を 16万人程出国させるという計画なので、下半期には
深刻な労働力の空白事態が懸念される。
今年 3月から、国内人求人努力期間を 3ヶ月から 3〜7日に縮め、雇用許可制と産業研修生制の中で一つだけ選択するようにした
'1社 1制度'の原則を廃止するなど、手続きを簡素化した後、 1日平均雇用許可書の発給件数は去年より 3倍程に増えた。
しかし雇用許可制を通じて今年 7月末までに入国した労働力は、ベトナム、インドネシア、.フィリピン、タイ、モンゴル、スリ
ランカなど 6ヶ国の 1万4835人に過ぎない。 こんな状況のままでは、今年導入する事にした最小目標人員である 3万9000人にも
遠く及ばない見込みだ。
政府関係者たちは雇用許可制がなだらかに定着することができなかった決定的な要因として、該当国家の行政処理引き延ばし問題
を挙げている。 雇用許可制導入の実務を引き受けている産業人力管理公団の関係者は、 "勤労者を選抜した後、勤労契約を結ぶ
ために現地国家に連絡を取っても、まともに繋がれない場合も多い"として、 "行政処理と通信、交通などのインフラに問題が多
い"と不満を述べた。
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そのため、労動部は一歩遅れて現地国家に職員を派遣、労働者導入が円滑にできるように支援する方案を準備している。また雇用
許可制が活性化されるまでに発生する労働力の空白を埋めるため、現在、建設業とサービス業で就業が制限された中国同胞など
外国国籍同胞特例制の勤労者の就業範囲を、労動力難がひどい製造業で拡大する方案も検討している。 我が法務省がビザを発給
するのにかかる期間も、今年の初めは平均 20日位だったが、手続き簡素化以後、導入労働力が増加する中、最近では 40日と長
くなった。
外国人勤労者を 3人程追加で雇う計画の D社の辛社長は、 "労動部では雇用許可制で労働者を割り当てるのにかかる期間が
2〜3ヶ月位と言うが、業者の体感する期間は 4ヶ月以上"として、"待つ余裕もないので、賃金の高い国内人勤労者を使わなけ
ればならない状況"と語った。 外国人雇用許可を申請して待っている間、緊急な事態にやむを得ず不法滞留者を採用してから取
り締まりにかかり、雇用許可制適用が取り消しされる事例も発生している。
首都圏の金属組立業者である S社韓社長は、 "労動部で雇用許可制労動者が来る時まで猶予期間を与えると言ので、不法滞留者
たちを雇ったら、法務省の取り締まりにかかって前科者になり、雇用許可制の適用さえ取り消された"と不満をぶちまけた。
彼は "現在は赤字を甘受して泣く泣く国内人を使っている"とし、 "業者に猶予期間を充分に与え、以前の労動者と新しい労動
者がスムーズに引継できるようにしてくれなければならない"と主張した。
(中央日報 チョン・チョルグン、パク・ヒョンア記者 2005年8月10日)
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