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[社会] 中国市場を開く人々−根付く韓国料理

北朝鮮の金正日総書記が去る 4月中国を訪問した時だ。 北京の天安門広場西南の方には中国と 北朝鮮の警護要員が立ち並んだ。 その間をくぐって金委員長が中国料理の店である全聚徳に入った。 ここは金日成主席が中国を訪問した当時、食事した所でもある。金委員長が目が回るほど忙しい日程の 中で暇を作り、世代を引き継いで全聚徳を訪ねた理由は何だろうか。

全聚徳は北京料理の代名詞である鴨(北京ダック)で有名な飲食店だ。鴨と言うのは鴨の焼き物料理で、 その皮を小麦粉で作った皮で包んで食べる味が別味だ。 モンゴルのフビライ・ハンが中国に元を立てた後 ‘皇帝の都市’として 800年以上の伝統を持つ北京だから、中国人は ‘北京料理は世界最高の料理’とい う自負心を持っている。 その中でも北京料理を代表する鴨の最高ブランドが全聚徳だ。

鴨の壁を飛び越えて=韓中修交 15年目、韓国料理が鴨の壁を越えつつある。鴨が鋼鉄の城の如 く聳え立っている北京の料理市場には、 ‘カルビ’を中心とする韓国料理が高級料理として位置付き始めた。 北京では接待文化が特に発達している。 そんな北京だが、韓国料理でもてなしを受けた中国人はほとんど例 外なく ‘実に良いもてなしをいただいた’と言う。 韓国の味が中国に根付き始めたのだ。

北京の韓国料理店は 400ヶ所を超えるものと推定されている。 北京に常駐する韓国人も 5万名を越えた。 しか しこれらの韓国料理店は韓国人のみを相手としているわけではない。 高級韓国料理店であればあるほど、特に そうだ。 世界的な競争力を持つ中国料理に対抗して、韓国料理ブームが吹き始めたのは、ある面では奇蹟だ。

北京で右に出るものはない最高級デパートといわれる燕莎。 北京でも値段が高いとの噂が立つ所だ。 このデパ ートの地下にも韓国料理店である ‘徐羅伐’が入っている。 ホールの面積は 1000坪に近い。 しかし予約をしな ければ席を取るのが大変だ。 さらに驚くべきことは、お客 10人のうち 7人以上が中国人という事実だ。 カルビと ヒレを焼くにおいが漂い、おかずとして各種のキムチが出るが、 中国人の客は神秘の味を味わうかのように念入 りに箸を動かす。

料理もブランド時代だ。 徐羅伐が中国人で埋め尽くされたのは、韓国料理店のブランド化に成功したからだ。 徐 羅伐の中国での経営を引き受けた白クムシク社長は、 “中国に進出してから 15年が経つが、今では中国人が韓 国の味を認め始めた”と言う。このために 1990年初まででも燕莎と亮馬河にだけあった徐羅伐が、王府井と西単、 金玉大厦、望京、方荘 など 9ヶ所に増えた。 北京以外にも上海、天津、大連、瀋陽、長春 などにチェーン店が出来た。 韓国人はもちろん、朝鮮族さえあまりいない内蒙古自治区の呼和好特の メイン・ストリートにも徐羅伐の看板が掛かっ ている。

山東省青島市にある韓国料理店は 900ヶ所。 しかし青島市対外事業処の李浜処長は、 “青島にも徐羅伐のような所 を入れることができないか”と言う。 料理も料理だが、中国人の胸深く刻まれたブランドの力が生んだ結果だ。

徐羅伐だけではない。 斗山が投資した寿福城と水原カルビ専門店である華春屋も中国市場に打って出た韓国料 理のブランドだ。 寿福城は中国内に 83個しかない国家特級食堂のうちの一つだ。 寿福城が中国に進出したの は 12年前の 1993年。 韓国の大型食堂が金融危機にあって一つ二つと撤収する中でも最後まで持ち堪えた寿 福城は、胡錦涛国家主席まで食事して行った。 今も中国の有名な高位幹部たちの足が途切れない。寿福城は 去る 7月、北京女人街周辺に最高級ホテルや食堂も顔負けするほどの高級韓国料理 2号店を開いた。 3代にわ たって 60年の間水原で水原カルビを作って来た華春屋も中国に進出し、味の競争に出ている。 去る 4月、天津 に 2号店を出して市場拡張に乗り出した。

◆入り口の高い中国市場=中国内の韓国食堂が全て成功しているというわけではない。失敗の苦汁を舐めた所 も数知れぬ程多いのだ。 1990代中盤、中国に進出した真露酒家とボベウォン、高麗苑など大型韓国料理店は大 部分、金融危機以後に門を閉めた。 小さな韓国料理店の不振は続いている。 韓国人がたくさん居住する望京の 近所にもがらんとした席ばかりの食堂が一、二ヶ所ではない。 中国市場の入り口がそれほど高いからだ。 韓国料 理の最大の盲点はメニューが多様ではないという点だ。 北京料理は差し置くとしても広東・四川・上海料理など世 界的な競争力を持った中国料理の店の献立には推し量れないほどの多くの料理が上がっている。 徐羅伐の白ク ムシク社長は “食べ物の種類の限界をどう乗り越えるかが最大の難題”と言う。

誰に食べ物を売るのかということも問題だ。華春屋の李クァンイル社長は、 “中国では韓国人を相手に食べ物の 商売をしてはならない”と言った。 “それで潰れなければ運がいい”という言葉も付け加えた。 外食文化が発達し た国で、中国人に背を向けていたのでは、中国で金儲けするのは最初から無理という意味だ。 信用も最高徳目 のうちの一つだ。 寿福城の温デソン社長は “ 中国では信用を損なえば、全てが終わる”として、 “肉一つでも誤 魔化してはならない”と述べた。 高級韓国食堂は皆同じだが、寿福城は福星と華安という中国の国営企業から一 斤 150元位のの牛肉だけを仕入れている。 一般市場で売る肉の値段より 15倍も高い価格だ。

鴨の壁’は高いが、壁を飛び越えるための挑戦は続く見込みだ。

(延辺通信 2004年10月1日)
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