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[社会] 延辺−北朝鮮を繋ぐ‘緑色経済’ 力強い拍動

間島の心臓部・延吉‘蓮花村’ドゥレマウル共同体の現場



中国吉林省延吉市 依蘭鎮蓮花村は間島の心臓部のような所だ。山に囲まれた盆地に位置し、 天然の要塞であるここには、かつて洪範図将軍が司令部を置き、金佐鎮将軍もしばらく駐屯した事が ある。蓮花村の北には東北抗日連軍・金日成部隊の新兵訓練所の遺跡地がある。 東北抗日連軍の活動 舞台の中の1ヶ所だった汪清県とも至近距離だ。 作家・朴景利さんの大河小説 <土地>の背景である古城 村も歩いて一時間の距離にある。 深い山すそには抗日武装隊員の墓と推定される石碑もたまに目立つ。

抗日武装闘争の要衝地だった蓮花村が今日では ‘緑の価値’を伝える心臓に変身して、新しい拍動音を鳴 らしている。 緑の心臓が形態を備え始めたのは 1998年からだ。 ドゥレマウル(代表・金鎮洪牧師)は 97年、 延吉市と契約を結んで蓮花村の 130万坪を 50年間賃借し、翌年 ‘延辺ドゥレマウル’の門を開いた。

チョン・ビョンソク(50) 延辺ドゥレマウル社長は、ここにドゥレマウルを開いた目的が三つあると説明する。 第一は、 96年以後、多くの困難を経験していた北朝鮮を支援するための食糧基地の役割をするためだ。 二番目は韓中 修交以後、韓国と中国の大都市に人手が抜けて行き、共同体の瓦解現象を見せている朝鮮族社会に新しい 活力を吹き込む共同体運動を展開するためだ。 三番目は、韓・中・日三国が北東アジア経済共同体に向けて 進むしかないという長期的眼目で、その実現のための民間次元の共同体運動基地の役割をするためだ。

ドゥレマウルは、この昔の独立運動家たちのねぐらに、今まで 250万ドルを投資し、本部の建物と食堂、 共同 浴湯、キャンプ村、 ビニールハウス、運動場などの基盤施設を備えた。 地域農民など朝鮮族同胞 40人余りも 共同体の家族として入って来た。 新しい共同体建設は順調ではなかった。 冷害被害地域だから稲作は収穫が 少なかったし、布教団体と疑う中国政府の干渉も困難を加えることとなった。 試行錯誤を経て、今は作物を豆に 特化した。 付加価置を高めるために味噌玉麹工場を作り、北朝鮮に毎年、味噌玉麹を一定量送っている。 また、 みすぼらしい北朝鮮の禿山に植えるための五葉松の苗木を 3000坪の基盤で育てている。 延辺ドゥレマウルは 苗木畑を来年には 3万坪に拡大して、北朝鮮に苗木支援を本格化する計画だ。

生態農業を模索、在中同胞の生活場所を夢見て
豆・味噌玉麹生産特化‥黄太干しも計画
五葉松苗木事業は北朝鮮の山林保護に連携

北朝鮮の炊き釜改良のための技術開発も推進中だ。 いくら多くの苗木を支援しても、山林資源を “炊き釜がすべて 食ってしまうから”だ。 韓ウンスの前ドゥレマウル本部長は、北朝鮮と中国東北地域に有煉炭がたくさん出るので、 これを薪の代わりに使うボイラーを開発して北朝鮮と中国東北地域に普及する計画だと言う。 このボイラー開発に 成功すると、北朝鮮の山林資源保護と農家住居環境の改善、中国内需市場開拓など一石三鳥の効果が挙げられ ると前本部長は説明する。

延辺ドゥレマウルは 130万坪の敷地のうち 30万坪を今年の秋から段階的に ‘朝鮮族発展基金’に出して朝鮮族の リーダーたちが自ら運営して行くようにする計画だ。 チョン社長は、まず今年の秋に 1万坪規模の黄太干台を造成し、 ここで黄太とたらこ・チャンランジョッを生産する予定だ。 ‘朝鮮族発展基金’に出した敷地から出る利金は 10%を 積立して朝鮮族の子供達の奨学金として使う。

韓国の北東アジア緑色経済発展ネットワークと中国の中国朝鮮族発展研究会は、 27〜28日 ‘緑色経済’を通じた 朝鮮族共同体の再建を模索して来た延辺ドゥレマウル村で ‘北東アジア緑色経済文化発展シンポジウム’を開いた 。 この行事には環境活動家、平和活動家を含め東北 3省の朝鮮族農村リーダーなど 250人余りが参加した。 △ 国際論壇 △郷村幹部論壇 △教育・文化人論壇 △企業家論壇 △青年学生論壇など五つの分野に分けて進めら れた今度の行事は、北東アジア平和共同体という長期的な目標から具体的な生態農業・有機農業の実践のための 模範事例と経験交流に至るまで、環境と平和共同体を結合させるための多様な実践方案が討論の場に上がった。

イム・ジンチョル中央民族大客員教授は ‘21世紀の北東アジア・グリーンルネサンス時代を開こう’という発表で、 92年、有機農業の果敢な導入を通じてアメリカの経済封鎖と食糧危機を乗り越えたキューバの事例を伝えて注目 を集めた。イム教授は “‘都市の農業化’が世界の新しい潮流”として、 “北京に緑色大学とテクノ−エコポリスを 造成し、延辺に緑色大学とエコポリスを造成するのが延辺ドゥレマウルの未来像”と提示した。

今度の大会のある参加者は “緑色経済と北東アジア平和共同体はまだ模索段階だが、私たちが行かなければな らない未来であるのは間違いないだろう”と語った。



蓮花村を訪問した ‘ドゥレマウルの設立者’ 金鎮洪牧師
“6万ウォンあれば五葉松 1000株
北朝鮮の禿山を ‘平和の森’に”

延辺ドゥレマウルで開かれた ‘北東アジア緑色経済文化発展シンポジウム’に参加するため、 27日、蓮花村へ来た ドゥレマウル代表・金鎮洪(63) 牧師は、 “緑色経済こそ朝鮮族社会に新しい凝集力を与えることができる未来 指向的な価値であり、中国も必然的に緑色経済の価値に目を向けざるを得ないだろう”と述べた。

彼は “今度のシンポジウムを土台に、来年には北朝鮮の同胞を含めて米州・ロシア・日本の同胞たちまで大規模に 招待し、もう少し本格的に北東アジア緑色経済と平和共同体運動を論議して推進したい”と、青写真を明らかにした 。 彼はまた延辺ドゥレマウルの北朝鮮支援事業を本格化するため、 ‘北朝鮮に五葉松 1千株を送る運動’を展開す る方針だという。 “五葉松 4年もの 1千株に 6万ウォンがかかる。 各学校と教会・聖堂・寺院が小さな誠意だけでも協 力してくれれば、北朝鮮の禿山を ‘平和の森’に変える奇蹟を起こすことができる。” 今まで 30億ウォン近い資本を 投資した延辺ドゥレマウルの収支展望を聞くと、 “ドゥレマウルは商売をする所ではないので、お金が残ったかどうか よりも目的を果たしたかどうかで収支展望を計算しなければならない”とし、 “緑色経済と北東アジア平和共同体のた めの小さな基地の役を果たし始めたら、充分に良い商売をしたことになる”と述べた。

1971年、清渓川貧民村に活貧教会を開いて貧民運動を展開した金牧師は、 74年に 13ヶ月の獄苦を経験した後、 76年、南陽湾にドゥレマウルを作り、共同体運動を本格化した。

(延辺通信 2004年8月29日)
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