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[特集] “望京”−首都に立ち上がるコリアタウン



北京の東北に位置した、現在開発中の望京新城第3、第4区域アパート団地に行くと、通りに朝鮮語で 書かれた看板、広告、ポスターが貼り出されていて、随所で朝鮮語を聞くことができ、会う人の半分、 飲食店、 店のお客さんの半分以上が朝鮮語が出来、到底北京とは信じられないほどだ。瀋陽の西塔に でも来たような感じだ。

調べによると、望京新城は 4区域で造成されており、居住人口が 15万名に達する。 第3、 4アパート団地 には人口が 1万名が居住しており、韓国人と朝鮮族が 80〜90%を占めると言う。北京で朝鮮族や韓国人 が集まって住んでいるところはどこかで言えば、誰もが “望京! 望京!”と言う。 北京人には韓国人や朝鮮 族が一つで通じるのだ。 私たちは韓国人であり, 現地朝鮮族であるなど区分しているが...

現地のメディアによれば、ここに住む韓国人と朝鮮族は 13年前から集まり始めたが、今は言語、文化、生活 習慣などがお互いに違う漢族との葛藤、矛盾が非常に多く出ていると言う。お互いに揉まれながら生きて行くと いうことは良いことだ。 矛盾、葛藤があればあるほど、相互理解もできるようになるのだ。

望京総合市場では、野菜を売る北京人の店の両側で韓国人と朝鮮族たちが韓国産台所用品と日用品、物産 、キムチ、餅、白米などを売っている。延吉の西市場を彷彿とさせる。

統計によると北京市ではここの住宅賃貸価格が他の地域より高く、去年の住宅賃貸が前年同期比 19% 上昇 したが、さらに増える傾向にある。その主要原因が日に日に増える韓国人のためだという。

北京には望京新城以外にも韓国人や朝鮮族がたくさん集まっている所がもう一つあるが、そこが五道口だ。 ここは北京市でも大学が集中しているところで、中関村と IT業者の集中地域から遠くない。ここには主に韓国の 留学生たちが居住しており、望京新城とあまり変わらない。

中国に定着する韓国人の増加について、多くの人々が肯定的な態度を見せている。 金チョル詩人は、 “今は 多くの人々が中国にいる朝鮮族は旧朝鮮族と呼び、新たに入って来る韓国人は新朝鮮族と言う”と述べ、黄ユ ボク教授は韓国人の増加とそれによる朝鮮族の増加は、中国に住む朝鮮族のパワーを大きくする役目を果た す指摘した上で、チャン・チュンシク研究員は、韓国人と朝鮮族が合同で朝鮮語を教える学校を設立することも 可能になると見通した。 望京新城は北京市政府でコリアタウンとして正式の許可はしなかったが、実のところ “新朝鮮族”の不断の増加により、名実共にコリアタウンが形成されているのと同じだ。

冷麺で有名になった北京 “華天延吉”

民族伝統の食べ物をそのまま伝える努力が必要

北京市故宮西方の西四通りには、 50年代の末から冷麺で有名な食堂がある。 その食堂の名前が華天延吉だ。

5月 26日の蒸し暑い日、通行人に道を聞きながら訪ねたのが華天延吉第3分店だった。 食堂の職員から本店の 位置を教えてもらい、直ちに本店を訪ねた。 食堂正門でチマチョゴリをきれいに着飾った女性店員が嬉しそうにし ていた。 分かってみれば朝鮮族ではなかった。 2階の食堂の中はやはり座席がなくて、待つ顧客が多かった。

北京に長く住んでいる朝鮮族たちは、この食堂の冷麺が有名になった由来をよく知っている。金チョル詩人の紹介 によれば、60年代の初めに北京の朝鮮族たちが朝鮮族冷麺がなければならないという考えから、和龍で冷麺が上 手なおばさん一人を招いてこの食堂で朝鮮族冷麺を作るようにしたと言う。 かくしてこの食堂は北京で唯一、朝鮮族 の食べ物を出す食堂になり、北京の朝鮮族たちが外食をする時には必ず訪ねる食堂として顔が売れたと言う。

この食堂が繁盛したので、冷麺おばさんの労賃もあげてやらなければならなくなり、欲の深い食堂主人は朝鮮族の 冷麺おばさんを追い返して自分が直接冷麺を作って売った。 それまで、食堂主人は朝鮮族おばさんの冷麺技術を 見よう見まねで学んでいたのだ。 しかしその時からこの食堂の冷麺は朝鮮族冷麺ではなく漢族冷麺になったと言う。

ずいぶん長い間待って、ようやく二人が座れる席が空いた。 従業員が持って来たメニューには普通冷麺は 5.50元、 7元、 精製冷麺は 10元、15元のものがあり、高級冷麺は 25元のものがあった。 白菜キムチ一 皿と 10元の精製冷麺二杯を注文した。美味しそうによく食べるお客さんたちを見回しながら、私たちはよだれ をしきりに流していた。しかしやや遅れて出て来た白菜キムチと精製冷麺の味は良くなかった。 キムチに粉末 唐辛子パウダーを使い、味が渋くて到底食べることができず、冷麺も味がなく、スープも不味く、朝鮮族伝統冷 麺の味が全然しなかった。 冷たい冷麺で暑さをしのごうという期待が外れ、食欲を失った私たちは気分も悪かった。

朝鮮族冷麺が漢族にも人気があるというのは喜ぶべきことだが、こんなに改悪された味で朝鮮族伝統冷麺が 知られるというのは、まことに胸の痛む事だと思う... そして他の人達に我が民族の伝統の食べ物を正しく認知さ せるために私たちの努力が必要なのではないかと自ら疑問を投げて見たりした。

個性ある基礎教育に期待する

取材チームは現在、北京の多くの大学で在学中の朝鮮族の学生たちと席を同じくして、民族教育と人生観、 価値観、卒業後の進路などについて耳を傾ける機会を持つようになった。下に彼らとの座談会の要旨を書く。

一般に現在の大学生たちは進取の心が不足しており、これという人材が少ないと言う意見があるが...

金クァングン(北京航空航天大学 宇宙航天学院 誘導弾設計学部 修士研究生): そんな問題が確かに存在する と思う。 その原因を大学生たち本人が捜さなければならないだけではなく、大人たちも反省が必要だと思う。 す なわち北京に今進出している学生たちを正確な道に導いてくれる人々がいないという話だ。 若い学生たちは後進 地域から首都の北京に来て見たら、すべてのものが不思議であり、また朝鮮族の学生たちは翻訳などのバイトを 通じてお金もある程度儲けることができるから、学業に興味を失う場合が多い。 まさにこの時、責任感ある先輩た ちや大人たちが、岐路に立つ学生たちを正確に導く必要性がある。

金ウンシル(北京師範大学中文学部ニュース学科): 我が民族の基礎教育から考えてみなければならないと思う。 延辺の場合、中学校と高中時代の大学に行く道だけが唯一の出口という、圧力的な丸木橋教育方式であり、よっ て学生たちは大学に進学さえすれば精神的に緩む現象が多発している。 学生たちが大学に入れば中学校時代の ように目を輝かせる人がおらず、自分で自分を管理しなければならない環境になってから迷ったり慌てる朝鮮族の 学生が多い。

現行の我が民族の基礎教育に対する意見と建議は?

金クァングン: 民族に対する認識は必ず基礎教育段階で実現しなければならない。 大学や社会に進出さえすれば この面に対する自習習得が全くない状況だ。 適当に我が民族の歴史、伝統などの教育を強化する必要性がある。

延辺の学校に見学に行ったが、我々の学生たちが漢族学校の学生たちに比べて活発ではないという感じがした。 修業時間に質問を要求すればぐずぐずしながらためらう場合が多い。 私が思うには、自分の提起する問題があまり に幼稚なのではないかと危惧する気持もあるのだろうが、もっと重要なのは、何を問えば良いのか判っていないよう だ。 基礎教育の段階から圧力ばかり加えず、自分の個性を充分に発揮することができる自信感を植え付けてくれれ ばこそ、社会にも早く適応できる人材に成長することができると思う。.

洪アム(中国農業大学 工学院農業工程学科): 朝鮮族学校で日本語教育を完全に廃止したというが、正しくないと 思う。 朝鮮族は言語的な強みで日本語を学びやすく、中国でも日本語の人材がたくさん求められていると聞いてい る。 私たちが漢族より英語の習得能力が多少落ちるということを勘案すれば、日本語習得能力が強い朝鮮族学生 の競争メリットは明らかだ。 一番良いのは、中学校の段階に日本語と英語の両方を学び、高中に上ってから自分で 二つのうちの一つを選択するようにしてはどうかと思う。

チョン・ボンリョン(北京交通大学 電子情報工程学院 通信工程学科): 延辺で 二重言語教育により漢語に対する教 育を強化すると聞いた。 延辺から来た学生たちは漢字の掌握や文法などには問題がないが、漢族たちとの直接的 な対話が出来ないのが問題だ。だから課外時間7856に漢族とたくさん接触することができる環境を用意してやるこ とが重要で、教育時間を増加して学生たちを疲れるようにすることは逆効果をもたらすこともあり得ると思う。 むしろ社 会に進出してはっきりと使うことができる標準朝鮮(韓国)語に対する教育を強化する必要性があると思う。

卒業後の進路についてどう思うか?

金ウンシル: 個人的には、自分の専業に適当な職業を北京で捜したい。 故郷に帰るつもりはしばらくないが成功し て故郷の人民に報いたいという考えは切実だ。 あまり具体的な人生目標はないが、何歳頃になればどの位にな らなければならないという青写真は頭で描いている。

洪アム: 大学教育過程では教育内容そのものが重要だったりするが、学習する習慣と学習に対する態度を学ぶの が特に重要だと思う。 一つの新しい事物に対する接触、調べる過程で思考方式と人間関係のこなし方を学ぶのも 重要だ。これらの全てが卒業後の社会実践でしっかりした基礎になると思う。 個人的には北京で活路を捜したい。

手を取り合って行く創業パートナー

中関村創業庁舍で会った金ヨン・厳チュンヨン夫婦

金ヨン氏と厳チュンヨン嬢は、合コンで結婚した北京の朝鮮族夫婦だ。 ご主人金ヨン(1963年)は長春生まれで 延辺大学まで出た純粋の朝鮮族だ。 親に付いて北京へ来て生活した厳チュンヨンは、父の紹介で当時吉林大 学数学学部を卒業、 中国人民大学で経済予測碩士課程を終え学校に残って教鞭を取っていた金ヨン氏に会い、 1996年に結婚をすることとなった。

取材チームは彼ら夫婦を北京市行政区域にある中関村創業庁舎の事務室で会った。 彼らの紹介によれば今まで この創業庁舎の中にいる朝鮮族は自分らだけだと言った。 厳チュンヨンはここの事務室では主にご主人が知能的 な商品説明プログラムの研究をしており、プリント用インク再活用工場は行政区高新開発区にあると言った。

“我々二人は 1998年にプリントに使うインクカートリッジ、 トナーカートリッジなどをリサイクルする加工工場を立て ました。 今は hpインク連続供給装置も新たに開発し、多様な品種のしっかりした技術力を備えました。.” 現在、 韓国、シンガポール、トルコ、ロシア、アラブ、 ドイツに OEM(注文者商標付着生産)形式にて輸出されており、中 関村の数十の売場に商品を供給しているが、さらに国内の多くの地域に代理店を作る計画だと厳チュンヨンが紹 介した。 “夫は私が反対したにもかかわらず 2002年に籍を置いて大学を出て、 IT分野に入りました。 今 IT研究 部門は夫が引き受け、工場側は私が引き受けています。 子どもは実家の親たちに任せて仕事に没頭しており、 二人ともあまり休む間がないです。”

“私は活動、集会が好きで、参加するのが好きですが、夫は違います。 元々研究型の性格だから、賑やかな所 を嫌がる上、朝鮮語が下手だからあまり出ようと思わないです。 北京の朝鮮族たちの各種の集まりに私が無理 やりに連れて出るのです。 私が家で朝鮮語を教えてあげるので、今はかなり良くなりました。 朝鮮族として朝鮮 族たちと交流をしなければならないと、耳にタコが出来るほどに小言を言うんです。”

厳チュンヨン氏の話は、切なさというより暮す楽しさを語っているように聞こえ、漢族になった朝鮮族をまた朝鮮族 に変えるという一種の矜持の表現にも聞こえた。 創業の道で一心同意、一身になってお互いを大切にし、愛し、 美しい夢を成して行く彼ら夫婦が輝いて見えた。

“鮫は永遠に動いて初めて生き残る”

北京 IT業界の新星・金ソルソンのインタビュー

取材の約束地である北京市中関村付近の友誼賓館に到着すると、背の低い体つきに赤褐色肌の若者が賓館 本館で取材チームをにこやかに出迎えた。ネットワーク・ソリューション業界を牛耳り、 IT業種の新星として浮上 している金ソルソン(33歳)であった。

1996年に清華大学精密機械学科を卒業した金ソルソンは、図們生まれ、韓国仁荷工科大学で修士学位を受け 、 1999年、韓国の (株)メディアリンク中国支社に就職して IT業に足を踏み入れた。 学生から社会人に変わり、 試行錯誤をたくさん犯したが、やがて中国データ通信の 10万世帯に ADSL通信装備を供給する 1000万ドルの契 約を取る成果をおさめた。2003年からは (株)タサン・ネットワークの総経理に就き、任職期間中に年間売上高 700 0万元を果たす業績を挙げた。 好調なタサン・ネットワークをドイツ屈指の電子業者シーメンスが見込み、高い価格 で引受け、金ソルソンは自分自身の事業を開拓しようとタサンを辞職した。

金ソルソンが今取り組んでいる事業対象は、ネットワーク産業の高次元にある品質サービス(QOS)だ。 すなわち、 銀行、証券会社、移動通信会社などの次元の高い顧客を中心に、彼らの保有しているネットワークの円滑な連結 を担保とする品質向上サービスだ。 金ソルソンは、現在、韓国のネットワーク会社 NSTEKをパートナーにして本格 的な事業を推進中だ。 “何年間も外国系会社で中堅として勤め、しっかりと構築した人的ネットワークと市場流通構 造についての理解は、これからの事業で大きく役に立つでしょう。” 金ソルソンはまもなく開拓することになる事業に 楽観を示した。

IT業種の現況に対し、金ソルソンはこのように分析した。

“ITベンチャー企業が市場競争で勝とうと思うなら、他人が思い付かないことを見出し、先進的な対象を選定するの が何より大切だ。 すなわち、これから形成される市場をあらかじめ見通し、大型の業者たちが取り組むには市場が 小さくて物量が少ないものの利益部分が多いアイテムを選定することがカギだ。”

大学を卒業して社会にすぐ進出した後輩たちに対し、金ソルソンは “現実を直視して冷静に判断した後、果敢に行 動に移しなさい”と助言しながら “一日も早く象牙の塔にいた優越感を捨て、現実の世界で自分の位置を見つめる こと”とアドバイスした。   

(アリランジャーナル ジ・チョルホ キム・リョンパ ユン・ヒョンギュン記者 2005年6月18日)
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