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![]() [経済] 国内無公害生態有機農業の新紀元開く 新賓満族自治県 紅升郷 張家村 農民技術者・金ヨンソンさん 10万元余りの個人資金を投資して、 10年間のたゆまぬ実験のあげく遂に国内で初めて生物有機農法で 大面積の平地人参を栽培するのに成功した農民がいる。 彼こそが新賓満族自治県 紅升郷 張家村 農民 技術者・金ヨンソン(48)さんだ。 彼は平地高麗人参の栽培に成功しただけなく、農薬と化学肥料の使用によ り不毛で養分のなくなった農土の構造成分を生物活性菌肥料の使用により改良、 改変させる実験にも成功し 、生物活性菌肥料産業を開拓することで無公害生態有機農業の新紀元を開いた。 金ヨンソンさんが平地高麗人参栽培に関心を持つようになったのは、 80年代初期からだ。 集団農業時代、生 産隊長の職を受け持った彼は、くるみ農業が始まると個人的に山に入って高麗人参農業を始めた。 個人で高麗 人参農業を始めながら高麗人参収穫高は集団時代の町歩当り 17〜18斤から倍に増え、 1989年度には最高収穫 高が町歩当り 100斤を越えるまでになった。 高麗人参農業をして見た農民は分かるが、高麗人参栽培は土質から生態環境、 栽培場に必要な農業資材、畑の 造成から栽培技術、 そして数年間の栽培期間の盗難防止に至るまで、かかる費用と物資、努力が大変なもので、 並大抵のものではなかった。 なぜ高麗人参だけは必ず山で栽培しなければならないのか? 高麗人参を家の周辺 の平地田畑にて栽培することが出来ないか。 これは金ヨンソンさんがずいぶん以前から腹中に抱いて来た疑問点で あり、解こうと努力して来た宿題だった。 これはまた東北地域を主とした国内農業大学と関連農業科学部門で解決 しようと努力して来た課題でもあった。 金ヨンソン氏は、 1986年から家の裏の畑に実験的に高麗人参を5〜6町歩植えた。 土地の成分を改良させるため に山から客土を持ち込んで、日照、水気などの栽培環境を厳格に管理した。 実験はある程度の成果をおさめた。 当時 35年間の高麗人参栽培経歴を持つ隣家も一緒に実験したが、土壌の水気を統制することができず、 結局失敗してしまった。 数年間の平地栽培実験と土地化学肥料実験を経て、金ヨンソンさんは平地での高麗 人参栽培が成功することができない原因は、まさに土質であるということに気付いた。 今まで数十年間農業をして来た田畑は、長期的な化学肥料と農薬の過剰な使用で、土地の有機成分が損なわ れ、無機化されているため、土壌、水分、日光、気候などの成長環境に対する要求の高い高麗人参が育つわけ がないのだ。 高麗人参を平地で栽培しようとすれば、山から移して来た置き土だけでは不足だ。 必ず土壌構造 成分から改変させなければならない。 かくして彼は、土壌構造成分分析研究に入って行った。 彼は生態有機農業の研究を始めた吉林省高麗人参研究所と、南開大学などの関連専門家たちに諮問を求め、ま たそれらを通じて高麗人参平地栽培に成功した日本、 韓国の経験を分析研究しながら、日本から生物活性菌肥 料を取り入れて実験を始めた。 2000年に 50町歩余りの高麗人参を平地畑にて試験的に栽培し、一定の成功をし た後を引き継いで、彼は 2002年には実験面積を 800町歩(約 30畝)に増やし、今はまた 1,500町歩(約 50畝)へと 二倍ほどに増やした。 彼が平地高麗人参畑に日本から取り寄せた生物活性菌肥料を使用した後から、土壌成分 は画期的な変化を見せ始めた。 元々山で栽培する時は 1年に農薬を約 10回位使わなければならなかったが、 生物活性菌肥料を利用した平地高麗人参栽培には、年間に農薬を 2回しか使わなくなり、今年からは農薬を全 然使わなくなり、山で栽培していた時より原価が半分以上下がった。 一方、長期的な無機化により不毛で養分がな くなった土壌がぼろぼろになり、ミミズが多くなり、有機化で高麗人参の成長も山で栽培した時より回復したことを目 で確認できるようになった。 土壌の有機化でネズミハエが増えたのは玉に瑕といえば玉に瑕だが、これはまた土壌 成分改造に成功したことを反証する有力な根拠になる。 現在、国内で平地高麗人参を栽培する所は金ヨンソンさんの “緑色農場”と安図県一ヶ所しかない。 安図県では 南開大学農業研究の関係者と連係して、金ヨンソンさんより早く平地高麗人参を栽培し始めたが、いまだに高麗人 参畑に部分的に農薬と化学肥料を使わなければならない一方、金ヨンソンさんの高麗人参畑では今はどんな化学 品も使わず、国内高麗人参生産分野で無公害緑色食品の空白を補い、ここで生産される高麗人参は、無公害有機 農産品として将来、国際市場で強い競争力を見せるものと見込まれている。 金ヨンソンさんの家には、田舎の農民の家に似合わず、顕微鏡を含めてさまざまな実験器具が揃っている。 普段、 実験を楽しむ彼は畑と山林にさまざまな薬草と蒲公英、苦菜など食用の山菜を実験的に栽培しながら、自分自身で 実験と研究を繰り返して来た。 近隣で農業技術博士として通る彼に、高麗人参を含めた栽培技術に関する何かの 問題が起これば、誰もが訪ねて来て、最近は彼が平地高麗人参栽培に成功したという噂を聞いて各地の専門家た ちや高麗人参栽培希望者たちまで出入りするようになり、彼の家は常に行列が出来るようになった。 一方、およそ 20年余りの間、彼がこのような実験用にばかり 10万元余りを “投資”して “土地”にばかり気を使うのを横で不満気 に見て来た夫人・白スンファさんも、今では主人を理解しており、肩越しに得た知識で半分博士になって助手の役目 をたっぷりとこなしている。 現在、彼は平地高麗人参 1,500町歩を含めて山地高麗人参 500町歩余り、その他様々な薬草を扱っており、それだ けで一つの現代的な緑色農場を形成している。 来年、彼は 1次的に平地高麗人参を 4,000町歩にまで増やす計画で 、将来その規模をさらに増やして行く計画を立てている。 2年前から彼は新しい実験を進めている。 それは日本から取り寄せた一種の草を植木鉢栽培に実験する最新緑色 技術実験であり、この草を高麗人参畑に使う場合、高麗人参栽培を必ず総入れ替えしなければならないという既存 の観念を打破し、総入れ替えなしに持続的に栽培することができ、土壌の活用率を大幅に高めることができる技術だ 。 この実験も一定の成功を見せており、将来、大面積に活用することができるものと見込まれる。 金ヨンソンさんの究極的な目標は、平地高麗人参栽培でひいては稲作を含めた全般的な農業生産に無公害緑色有 機生態化を普及することだ。 このために彼は去年、日本側の関連会社と合作して生物活性菌肥料工場を建てたが、 第1次として 100万元を投資し、瀋陽・蘇家屯に約 40畝の敷地の工場を作った。 日本側から特許技術を取り入れたこ のプロジェクトは現在、工場の建物を完工、省農業科学研究所の鑑定だけを残している状態だ。 このプロジェクトは現 代農業が志向する緑色生態農業の方向と一致しており、その発展可能性と消費市場が大きいと見込んでおり、今年 の 7〜8月には生産に投入できるものと予想される。 (遼寧朝鮮文報 キム・チャンヒ、ユン・ジェユン記者 2005年6月7日)
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