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[特集] 同胞生活の現場報告書(6)−瀋陽西塔

新しい朝鮮族文化胎動の現場−西塔



韓国人の商圏生活圏形成、中国語が分からなくても不便なく暮すことが出来、韓国文化、 現地朝鮮族文化、中国文化、お互いにぶつかり、融和し、相互変化

“平壌館”、“七星食堂”、“シムフン天屋サウナ”、“ドレミルームサロン”、“景福宮”、“慶会楼”、“百帝園”、“新羅城”...

西塔の町に入れば一目で見渡せるのが、道の両側に列をなしている朝鮮語の看板で、耳に聞こえて来 るのはソウルの言葉、慶尚道、全羅道、咸鏡道の方言が入りまじった朝鮮語だ。まるで延吉の西市場 やソウルの盛り場に来ているような感じがする。絶えず押しのけては押し寄せる通行人たちの大部分 が朝鮮語を喋り、身なりや容貌のみを見ても朝鮮族であることが判る。

あちこちに並ぶ店を見回したら、韓国産の化粧品、衣服、食品、装身具、電子製品など、ないものはな かった。韓国人を相手にした物産市場、不動産業者、仲介奉仕業者、貿易取引先そして韓食店、 サウナ、カラオケ、ビリヤード店、按摩店、ルームサロンみたいな大規模な遊興業店までがズラリと 立ち並んでいる。 “朝鮮族百貨”を含めたすべての店、料理店、ホテル、遊興業店で朝鮮語で対話 が可能だ。大部分、現地の朝鮮族が就職していて中国語にも堪能で、朝鮮語も韓国語の影響がまじっ ている。街角で屋台に果物を並べた漢族のおばさんたちさえ“果物如何?ぶどう良いよ、美味しいよ。高 くないよ!”とやたら“韓国語”を使って寄って来る。

西塔の夜の通りはもっと誘惑的だ。けばけばしいネオンの燈色は恍惚の場を演出し、店頭スピーカーで は耳当りが良くて嬉しい朝鮮歌謡、韓国人トロット、新世代歌謡が昼から途切れることなく夜まで続く。

8日午後、西塔の遊興業者たちの間に挟まっていて、捜すのがさほど大変ではない在中国瀋陽韓人会を 訪ねた時、許キョンム会長は“中国で私のように中国語を一言も分からなくても不便なしに生活出来るのは、 多分西塔ぐらい”と言いながら、現在西塔には韓国人の商圏と生活圏が形成され、ますます拡張している趨 勢だと明らかにした。

“日曜新聞(チャイナ)”瀋陽支社の李ドングク社長は、西塔の面積はおおよそ45万平米に達し、常住韓国人 は2万名余、大部分が西塔の近所で生活し、西塔外郭と市中の多くの商圏に韓国アパート団地も建設され ている状況であり、第2、第3の“西塔”ができる趨勢だと紹介した。西塔から西の方に少し外れると、邯鄲城 (1256世帯の韓国式アパート団地、韓国同仁グループ投資建設)が目下、建設中である

紹介によれば瀋陽全域に韓国投資企業が500社余に達し、三宝、LGなど大企業はそれぞれ200戸余り、 70戸余りが進出しており、残りは規模が小さな遊興業者とサービス業、零細業者などが西塔に集まって いると言う。西塔には1992年から韓国人が奉仕業に投資し始めた。

西塔には韓国業者が大部分を占めているが、現地の朝鮮族が投資、経営する業者も少なくなく、北朝鮮が 国家的に投資、経営する七星食堂などの料理店もあって、漢族の業者もたまにある。

西塔では誰が投資し誰が経営するかを問わず、すべての販売、サービス業者が韓国人を主に対象として商売を する。ここを訪ねる顧客を見れば、大部分が韓国人だ。次が漢族と現地朝鮮族、ここの風変わりな食べ物の味 と遊興を楽しもうと、毎日かなり多くの数の漢族が西塔を訪ねて来る。小さな料理店に入って行けば、半分以 上は漢族が占めているところを容易に見つけることができる。

紹介によれば、西塔に来る韓国人の大部分は観光客と荷担ぎ商人たちで、事業のために来る人は推し 量ることができるほどに少ないそうだ。



韓国人の商圏、生活圏が形成されて韓国人を対象として商売をしているわけだから、西塔の物価は市 中よりいくらか高い。現地人たちは“寒天一斤の価格が8元する時もある”と言いながら、西塔の物価は 韓国人が来て引き上げたのだと言う。

瀋陽市の朝鮮族の人口が12万名と集計されているが、西塔地区を中心に8万名が暮しており、残りが瀋陽 市の周辺に暮していると、遼寧省朝鮮族経済文化交流協会の黄キヨン主任が紹介した。ところが、西塔で暮 す現地の朝鮮族が徐々に西塔を去ると言う。その主たる原因は、西塔地域の住宅が大部分古く、新しい住 宅の場合は価格が非常に高く、また物価値が高いと思えば昼も夜も煩雑で煩く面倒だから西塔を去るの だと黄キヨン主任は解釈した。

西塔には韓国人を相手にする民宿が非常に多い。少なく見ても50〜60軒ははるかに越えるはずだ。 主に西塔に立つ紡績庁舍(25階) A、B、Cの3洞に集中している。大部分は現地朝鮮族たちが経営す るものだが、たまに韓国人たちもいる。こんな民宿で雑事を引き受けているおばさん達は、大部分が 牡丹江、延辺、吉林、梅河口などの外地から入って来た朝鮮族の女性達だ。

ここはまさに韓国人、現地朝鮮族、漢族の文化が相互衝突して相互に融和して行く現場に違いない。去る 10余年間、西塔はお互いに違う文化、意識、観念、ビジネスなどがお互いに排斥しお互いに受け入れつつ 変化する歴史を続けて来た。

西塔は変化している。町が変わり、看板が変わり、店の中の商品が変わり、業者の主人、,顧客た ちもいつも変わる。それだけではない。ここで生活する人々も変わっている。韓国人も現地朝鮮族も漢族たちも...

遼寧省朝鮮族経済文化交流協会の黄キヨン主任は、“ここの韓国業者に多くの現地朝鮮族が就職し 、また韓国人たちと商売の取り引きをしながら、初めは矛盾が多かったが、多くの事を学んで成熟した。 現在、韓国業者で代理経営になった人々が相当に多く、貿易合作パートナーとして大成功した企業人も 多い。”と明らかにした。在中国瀋陽韓人会の許キョンム会長も、“昔、ある時期におよそ7〜8年間、文 化の違いなどが原因で現地朝鮮族との葛藤がひどかったが、今は取引成功率が随分高くなっただけで なく、多くの現地朝鮮族が事業で成功して、変化をもたらしてくれた”と、よく似た話をした。それとともに 彼は、“私もここで10年余りの歳月を過ごして来ながら随分変わったんです。ソウルへ行けば友達がび っくりします。言語や事由や習慣がすべて変化しているのです。”と率直に言った。瀋陽市朝鮮族企業家 協会の吉キョンカプ会長は、発展しようと思うのなら学ばなければならないと言いながら、韓人会議と 積極的に接触し交流を持っていると述べた。今度5月15日から一週間開かれる韓国週間の活動をき っかけとして、二つの団体が協力して主役として走りつつ交流を強化し、これからは親密に付き合わ なければならない、遅ればせながら今からでも瀋陽市の朝鮮族企業人たちが姿勢を変えなければならないと打ち明けた。

“学ぶ”、“成熟した”、“変わる”、“姿勢を変える”ということは、一ヶ所に集まって暮す韓国人と現地 朝鮮族がお互いに近くなり、お互いに似て行き、全く同じ一つのモデルを求めてそれぞれ“進化” しているという意味ではないのか?

今度の取材中に会った、ある知識人はこう予言した。 “現在、中国に定着して生活する韓国人が30万名 に達するが、遠からず100万名に達するようになるでしょう。その時に行くと、中国の200万人の朝鮮族と 100万人の韓国人が第2の朝鮮族を形成するだろう”と...

すると今日、西塔の変化がまさしく第2の朝鮮族、新しい朝鮮族文化を生み出そうとしていることを示唆 してくれているのではないだろうか?!     

(アリランジャーナル  チ・チョルホ、キム・リョンジャ、ユン・ヒョンギュン記者 2005年4月23日)
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