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[経済] 延辺明太、売り先は?(1)-凍らせ溶かす明太村、どこに行くのか

去年、干し明太200トン、今年の生産量6000トンを目指す延辺干し明太の現況を透視

“取れば明太、凍らせれば凍太、乾かせば干物”私たちが誰でも知っていて、また楽しんでいる食材の一つが明太だ。

香ばしくてしこしこする特有の味と人体に有益なアミノ酸、脂肪酸、無機質などの含量が多くて 私たちの食べ物のメインメニューの一つに位置づけられ、消費量も何年間も続けて増えて来た。 去る4〜5年間、延辺便のいくつかの村で生産した干し明太は毎年8000トンほど、海のない地方と しては本当に驚くべき数字に違いない。延辺では明太を「北魚」と呼び、今や新しい業種として浮上し、 それによっていわゆる明太農家もたくさん出来ているのが現実だ。延辺の龍水、土山子、朝陽川、和龍、 琿春など地方にある村は既に北魚の干し明太の本場で、国内はもちろん韓国にも広く知られた状態だ。

先日、取材のため干し明太の本場で延辺の干し明太生産“発源地”といわれる和龍市 頭道鎮 龍源村へ行って見た ことがある。毎年厳しい寒さが来ると殆どの家々の干竿に鈴なりにかかっている凍太が一番素敵な農村の風景と いわれて来たが、今年は驚くべきことに少なからぬ農家が干竿に一匹の凍太もかけないまま、ぽつんと酷寒に震えていた。

“去年には凍太の値段が1トン当たり7000元の線だったが、今年はもう1万元、1万2000元まで上がりました。 原資材がこのように暴騰して商売にならないのに、どうして乾かしますか?1年間辛抱してから、来年にまたや ってみようかと思います。”明太をかけない干竿主人たちの殆ど等しい返事だった。

去年1000万元分の干し明太が在庫?

去年10月、延辺の干し明太を輸入しに来た韓国の貿易会社で、新聞に干し明太を買い付けるという 広告を一度だけ出したところ、3〜4日間、現物があるから干し明太を売るという明太農家からの電話 が数十本かかって来たという。ざっと計算しても百トン余りの干し明太が彼らの手に在庫として残っていた。 干し明太の専門貿易をする専門家によれば、去年延辺内で売れずに在庫として残った干し明太は、不完全な統計 でも200トン余りになるという。当時、最低売値で売却しても1000万元相当の干し明太が在庫として残っていたのだ。

明太の主要産地である北朝鮮、ロシア、韓国の漁獲量が減っているにもかかわらず明太の在庫が増えた原因を よく調べると、大部分、品質が輸入商たちの要求に達しなかったことと、経費かさみ売り値が高くなったこと、 そしてこれまで売り先を開拓できなかったことなどだ。今年の明太価格の暴騰と去年の大量の干し明太在庫は、 明太農家たちの前に大きな難題を投げかけている。

“市場は大きいのに販路開拓が難しい”

90年代初頭、農民たちの冬季副業として始まった干し明太生産も、今や10年余りの歴史が出来た。 家庭の小さな副業から主要な収入源になり、地域の主要業種としてずっと貢献して来た。多くの明太農家が 干し明太生産で十分な収入を挙げ、一部の明太農家は20万元ほどのマイカーを揃えて干し明太生産をするほどに大きな富を得たりした。

延辺の消費者を対象にしたこの小副業は、管内と韓国等の地を対象としながら既に完全な産業として浮上し、 自然需要を満足させる生産にとどまらず世界市場とリンクされるほどに様変りしてしまった。世界市場とのリンク、 これが私たちの明太農家が知らなければならない今日の現実で、干し明太生産が以前より“難しくなった”原因である。

調査によれば今年の延辺の干し明太生産量は以前より2000トンほど落ち、6000トンと見込まれている。毎年延辺産干し 明太の10%は州内で消費し、20%ほどは広州など国内で消費、70%ほどが韓国などの国へ直接・間接的に輸出されている。 韓国は延辺干し明太の主要消費国で、干し明太消費の半分を輸入しており、今年も6000トンほどに達するという。 広州、上海など大都市の乾魚類食品生産にも大量の干し明太が需要されている。つまり、延辺の干し明太生産はまだ 開拓出来る広範な市場があるということである。

まだ“門を閉ざしている”

記者はこの1年に200〜500トンずつ明太を干している和龍、龍源、朝陽川等の明太農家、1年に幾千トンずつ干し 明太貿易をしている社長たちにインタビューを要請したが、いずれも丁重に断られた。原因はただ一つだった。 “言論にて報道して良いわけない”だった。製品を広報して彼らのぶつかった問題を反映すれば悪いはずがないが、 彼らは一様な返事を繰り返した。 “助けてもらえる以上に、雑音が増えるだろう”だった。

“第7回麟蹄黄太祭り”という韓国の新聞記事を読み、大きな感銘を受けた。韓国の雪岳山へ行く道にある麟蹄 龍大里に黄太村という所があり、もう何年も前から干し明太が出る時に祭りを開くという。黄太料理試写会、 グァンテ大会などの内容で政府該当の部署と民間で一緒に祭りを準備し、製品を宣伝して製品イメージを高めて いる。祭りを通じて黄太のイメージを高めて黄太を高値で売れる名品としてクローズアップさせながら、黄太村 も真冬特有の観光地として浮上したという。私たちとはあまりにも異なる状況ではないか。彼らの目的はただ一つ、 黄太村を宣伝して黄太を多く、高く売ることなのだ。

干し明太産業は低収入の農民たちから見れば立派な産業だ。 10余年間、政府と社会では貸付金により環境の建設に力 を入れ、明太農家をクローズアップして今日のような規模産業にまで大きく発展させた。しかし市場発展の早いテン ポと世界市場は価格、品種と質、多様な販路など、情報サービスのような市場に近いサービスと斡旋を要求している。

また産業があれば正常品産業として、製品があれば製品として作り出す長期的で効率的な立体的市場発掘を必要としてい る。ところが私たちは言論を避け、広報を避け、自分の苦情を社会に知らせないようにしながら各自好き勝手な道にだけ 行こうと考える。産業は世界市場とリンクしたが、実態はまだ小農経済にとどまっているため、市場競争で落語するのが 当たり前である。

延辺干し明太−大規模化市場開拓の要請

“一日も早く主導的企業主を中心に延辺干し明太生産者協会のような組職を作らてなければならない。明太農家は 情報がとても少なく分散しているから、市場で支える力が弱い”。龍源村の責任者の深刻な言葉だ。凍太品種選定問題、 加工品質問題、販路情報統一問題、延辺干し明太イメージ向上問題などは既に大きな産業的問題になっているが、現在、 明太農家は目の前にある自分の問題だけ自分なりに辛うじて立ち向かっている状況だ。

凍結と溶解が28回以上反復すれば良い干し明太が出来るという原理のように、凍結と溶解を繰り返す市場の流れを予見、 判断し、協力しなければならない。

誰かが組織してくれて誰かが導いてくれれば、発展を続けることが出来、大きな産業として生き残れるのが延辺の干し 明太産業であるということを私たちは認識しなければならない。   

(吉林新聞 パク・クムリョン記者 2005年3月26日)
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