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[社会] ニューヨークタイムズ、「中国、北朝鮮の崩壊を恐れ、圧迫不能」


▲ニューヨークタイムズは18日の分析記事を通じ、中国の北朝鮮核問題での役割論に批判的視角を展開した。

北朝鮮が核兵器の保有及び6ヶ国協議無期限参加中断を宣言した後、中国の役割論が沸騰している。 韓・米・日の大多数のマスコミは、北朝鮮の核保有宣言に驚愕した中国が北朝鮮に相当な圧力を加えるはずだと報道している。 王家瑞中国共産堂対外連絡部長が19日午前、北朝鮮高麗航空便で北朝鮮を訪問した。 外信は"中国の官吏が北朝鮮を6ヶ国協議に復帰させるために平壌へ行った"と報じた。

しかし18日(現地時間)の米<ニューヨークタイムズ>は、中国上海発で相当に異なる視角の記事を出した。 '中国は,アメリカを信用しないから朝鮮半島での役割を憂慮する'と言う題目のこの記事は、 "中国が北朝鮮に圧力を加えるはずだという楽観的なシナリオを共有する中国人はほとんどいない"としている。

以下は<ニューヨークタイムズ>の記事を要約したものだ。

経済と軍事力が急成長している中国が、これまで50年間支援した北朝鮮に対して、 朝鮮半島の核脅威状況に終止符を打つ'外交的クーデター'を敢行するはずだというシナリオがある。 問題はこのような楽観的なシナリオを共有する中国人がほとんどいないということだ。

中国は長年の同盟国である北朝鮮が決して自国に対抗するわけがないと確信しており、 北朝鮮に対する外交的危険を冒すことを憚っている。中国外交の最優先順位は朝鮮半島での安定維持だ。 北朝鮮とアメリカの間の緊張が本当に深刻になる時には、中国はもう少し攻勢的な方法を取るだろう。

さらに言えば、中国が北朝鮮の核危機の解決に主導的に出ない理由は、根本的にはアメリカに対する不信のためだ。 匿名希望のある中国人専門家は"もし我々が北朝鮮に対する援助を中断すれば、朝鮮半島は韓国によって統一 されるだろう"としつつ、"これは中国にとって大きな災いだ。アメリカは統一された朝鮮半島の北部に 米軍基地を置くだろう"と述べた。 もう一人の専門家は、"アメリカが中国の役割を強調するのは、中国を国際的な秩序に縛りつけて影響力 を制限するため"と冷笑的に評価した。中国の専門家たちは、米軍を国境線にしっかりと縛りつけている 友好的な国家(すなわち韓国)を持つことで中国軍を自由に他の問題、特に台湾問題に集中できるようにすると見る。

北朝鮮に対する視角の差があることも、中国が北朝鮮の核問題解決に積極的に乗り出さない理由の一つだ。 北京にいるアジア太平洋研究所のピァオ・ジェンイは「多くの人々が北朝鮮を核兵器を持つ失敗した国家と見ているが、 中国は異なった視角を持っている」「北朝鮮はまだ弱いものの、開放に踏み出している。毎年状況がよくなって来ている。 北朝鮮の政権は経済改革を追い求めている。したがってアメリカはこれを考慮しなければならない」と述べた。 北朝鮮がたとえ苦しくても少しずつ改革の道に出ているということで、多くの中国の知識人と政策決定者から 同情を得ている。北朝鮮の現在の状況は中国の不安定だった改革開放の時期に似ている。

外交関係で出来る限り混乱を避けるのが中国の外交の主眼点であり、これは経済的な野望を実現するためにも必要だ。 アメリカの前東アジア担当情報官吏だったロバート・シューターは、「中国人にとって最後の譲れない線は安定だ。 彼らは朝鮮半島での戦争の危険性を非常に憂慮している」「北朝鮮に対して圧力を加えることは中国の立場では難しい。 私は彼らがそんな危険を冒すとは思わない」と強調した。 上海浦東大学国際関係研究所のソン・ディンリ副所長は"中国の対外政策における優先順位は明確だ。 北朝鮮の崩壊を防ぐことで、米軍を38度線に維持させること"と述べた。 しかし彼は、中国が6ヶ国協議で自国の役割を限定する消極性に対しては不満を見せつつ、 "中国はまだ全世界を導いて行くためのマインドがない。我々の外交水準を高めなければならない"とした。

'中国の役割'に全てを賭ける韓国の役割は?

<ニューヨークタイムズ>は「多くの中国の国際専門家たちは、アメリカは北朝鮮核問題を解くことが できる重要な鍵を握っている」「北朝鮮の政権を転覆させないという実質的な確信を提供さえすればよいと言った」と伝えた。 これに先立ち、去る15日、アメリカのUSAトゥデイも"中国は北朝鮮の6ヶ国協議復帰拒否に不満はあるが、 6ヶ国協議に復帰するよう説得することを超えて経済的圧迫を加えることはないだろう"と中国専門家たちの言葉を引用して報道した。 この新聞は北京発の記事で"中国は北朝鮮の燃料と食糧の主たる供給者であり、北朝鮮の支えであるが、 北朝鮮の崩壊や激しい反発により逆風を受ける可能性もあるため、口頭圧力以上の措置を取ることを憚っている"と伝えた。

このような報道が出たのは、北朝鮮が核保有を宣言した後、中国の役割論が沸騰してから時間が流れ、 もう少し冷静に状況を認識したところから出たものと思われる。一方で、これまで米朝両者の対話を 拒否して6ヶ国協議に固執するブッシュ政権の態度を'時間稼ぎ'と批判したのと軌を一にする。

問題は韓国政府の態度だ。 '中国の役割論'に'全てを賭けた'状態であるだけに、北朝鮮の核問題を 韓国が主導的に解決するという話を実現する手段がない。

さらにはアメリカよりもさらに中国の役割論を強調するような向きもある。 去る17日、金夏仲駐中韓国大使は、"中国には我々が考える以上のカードがある"と中国の役割論を強調した。 現在の韓国政府の雰囲気は、19日北朝鮮を訪問した王家瑞が北朝鮮に"韓国政府の意向をきちんと伝えてくれる こと"を期待するという程度の水準だ。 去年7月、金日成主席10周忌の民間弔問団の派遣が中止され、東南アジア第三国にいた脱北者460人余りを 連れて来た後、南北当局者対話が中断されたことが大きい。北朝鮮核問題を虚心坦懐に話し合う対話チャンネル自体がないからだ。

(オーマイニュース キム・テギョン記者 2005年2月19日)
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