xxxxxxx
朝鮮族通信 中国の朝鮮族に関するニュースポータルサイト Search by Google:
ホーム 朝鮮族概要 地域紹介 政治 経済 歴史 観光 ショッピング コミュニティー お問合せ



[特集]丹東を行く(終)

チャンスの場で繰り広げられる三国商人の角逐戦

中国最大の国境都市・丹東は、対北朝鮮観光、貿易の架け橋として、中朝貿易において莫大な比重を占めている。 丹東税関検疫部門で入手した情報によると、丹東の今年の対北朝鮮観光が平年に比べて40%も伸びたという。 今年1月23日から10月28日まで、バスを利用して鴨緑江を渡った対北朝鮮観光客は、年間2万9000名で、 昨年同期比40%増加、そのうち日帰り観光客は1万5800名余りで昨年同期比30%の増加、2〜7日の観光客 は1万3200名余りで昨年同期比60%の増加、汽車を利用した観光客は2400名余りである。 そして丹東市対外貿易局で入手した情報によると、1〜10月までの丹東の対北朝鮮輸出入総額は、2億8000万ドルで、 昨年同期比で約13%増加した。丹東の対北朝鮮輸出品は動力電気製品、家電製品、紡織品、日用百貨が主流であり、 輸入品としては、水産物、鉱産物が主流である。これは1〜10月の中国の対北朝鮮貿易総量の30%以上に達する数字で、 それだけ丹東の重要性を如実に反映している。

最近、北朝鮮開放説が出ている中で丹東は中国・韓国・北朝鮮の3国商人の対北朝鮮貿易の角逐の場になっている と同時に、チャンスの場と呼ばれている。北朝鮮に物品を送る韓国商人、丹東と新義州を行き来して辺境貿易を 仲介する中国朝鮮族・朝鮮華僑を主軸にした朝鮮の輸入商達が集まり、忙しくなっている。 韓国仁川−丹東を結ぶ東方明珠号を利用して物品を運ぶ袋かつぎ商人も急増している。 現在、丹東で直接間接的に北朝鮮と取引している中国朝鮮族と韓国商人は、少なくとも1000名を越えると推定される。 彼らのうち大部分は三馬路一帯のコリアタウンに集まっている。丹東に出入りする韓国の袋かつぎ商人が商機をつかむのも ここである。

丹東の対北朝鮮貿易の先頭を走る中国朝鮮族としては、丹東の500余りの対北朝鮮貿易商社の中でトップクラスにある 丹東金剛山貿易会社のチェ・ミョンクィ理事長、丹東東方国際貨物運送有限公司のチャン・テス理事長、丹東金達貿易公司 のパク・デヨン社長などを挙げることが出来る。 丹東金剛山貿易会社のチェ・ミョンクィ理事長は、北朝鮮平安南道貿易管理局と14年間合作をして来ており、 信用と粘りで対北朝鮮貿易で成功した事業家である。現在、平安南道平城市に北朝鮮との共同運営にて 銀鉱山と硅素鉄工場及び段ボール工場を運営しており、毎月、北朝鮮から珪素鉄200トン、銀200トンを中国に輸入している。 そして北朝鮮から輸入する土状黒鉛を原料とする黒鉛工場も丹東郊外に建て、全国各地に供給している。 現在、傘下に黒鉛工場、段ボール工場、紙工場、貿易会社など実態を伴った数千万元の資産のグループに浮上している。 丹東東方国際貨物運送有限公司のチャン・テス理事長は、黒龍江省タンウォンの生まれで、丹東進出後10年で奇跡を 生み出した事業家である。東方国際貨物運送有限公司は主に韓国と北朝鮮の貨物運送と輸出入を代行しており、 国家商務部で発給した辺境少額貿易券と大額貿易券を同時に所有している丹東の実力業者である。 現在、平壌に事務所を設立し、投資誘致も積極的に進めているが、平壌光復百貨店を賃貸してスーパーマーケット を運営する事業も具体的な談判日程に入った。その他、新義州−平壌間の旅客・貨物運輸も該当部門と協商中である。 現在、同社のパク・デヨン社長も対北朝鮮水産物、農産物、自動車、冶金、鉱石など輸出入で手腕を発揮している 企業人で、最近、該当部門から輸出入企業資格証書を獲得し、再び跳躍を期している。

北朝鮮に直接入れない韓国の企業家達は朝鮮華僑と中国朝鮮族を押し立てて丹東を根拠地に対北朝鮮投資、貿易をしている。 履物、衣類、ライター、手拭、文房具のみならず、農産物栽培などの委託加工に至るまで投資業種も多彩である。 丹東で対北朝鮮貿易をしている代表的な韓国人としては、5年間、北朝鮮貿易を続けているデフン商会のチョン・ インチョル社長、農産物輸出入をしているコ・チョルヨン社長、北朝鮮に4つの軽工業品加工基地を設立して軽工業品を 委任加工しているチョン・ドファン社長などが挙げられる。

丹東で物品を調達している北朝鮮人としては、中国に出張している北朝鮮の幹部から平壌−新義州−丹東を出入りする 朝鮮華僑に至るまで、多様な階層である。その中でも注目されるのは北朝鮮の貿易商、丹東では北朝鮮の クァンミョンソン、ボンファ総局、デソン総局、ヌンラ総局、スンジン貿易など北朝鮮政府貿易会社の役職員が常駐している。 彼らはコンピューター機材とテレビ、DVD、医薬品、履物、衣類、タイル、菓子など、必要な物品を調達して 北朝鮮に搬送している。中朝友誼橋を通って、丹東から北朝鮮新義州に入る物量は、一日8−10トントラック20台余りに達する。 丹東の物品が通関すれば、北朝鮮では15−30%高い価格で飛ぶように売れているという。

ユーラシア大通路の中心に位置する丹東で、対北朝鮮投資貿易時代に備える中国、韓国、北朝鮮商人達の角逐戦は、 既に始まっている。北朝鮮の開放具合により、今後こうした競争はさらに熾烈になると思われる。 現在、浙江・福建などの商人も対北朝鮮貿易のために丹東に集まっており、意欲的に仕事を推進している。 莫大な資金と実力を持つ温州、義烏商人、福州商人が北朝鮮で一つ一つの大事業を起こしている事実 がいろいろな媒体を通じて伝えられている。今後、チャンスの場が丹東でなく北朝鮮になるのも時間の問題であろう。 では、どうすれば処女地である北朝鮮市場を先取し、この千載一遇の機会を民族社会の経済振興の機会とすればよいのかが、 中国朝鮮族社会に台頭するもう一つの宿題として残る。

(黒龍江新聞 ユン・ソンイル記者 2004年12月18日)
Copyright(C) 朝鮮族ネット