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[経済] 朝鮮族企業家・崔龍吉、中央テレビ放送に出演

中露国境貿易のレベル向上、経済貿易科学技術合作拡大の談論

編集者:
12月8日夜、中央テレビジョン第2チャンネル「経済班時間」という番組で、中露 辺境貿易の次元向上というテーマで、「中国経験」黒龍江編を放送した。 省委員会書記・宋法棠、綏芬河市の企業人・孫来君と東寧県の朝鮮族企業 人・崔龍吉が、この放送に一緒に出演した。 宋法棠書記は、対ロシア経済貿易合作戦略をもう一段階高めるための具体的 な措置を話した。そして2人の企業人は自己の直接的な経歴とあわせロシア貿易合作 の発展と変化を回顧した。これは実に朝鮮族企業家にすれば珍しいことで、民族の誉 れともいえる。以下に中央放送の関連内容を抜粋して掲載する。

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本日の「2004中国経験」は、黒龍江省に関心を向けた。黒龍江省の地図を見れ ば、ロシアと国境を接しているが、その国境線は3038kmにもなる。 最近の200年余り、この国境では中国の労働力・技術・市場資源とロシアの豊富な 自然資源が相互合作する機会を持って来た。いかにして両国間のビジネスチャンスを 把握して国境貿易を進めたのかについては、黒龍江省の多くの人々が関心を持つテー マである。 崔龍吉は黒龍江省東寧県のある国有企業の工場長だった。1991年、 崔龍吉が工場長職を辞した後、ロシアへ行き、中露の物々交換を始めた。

崔龍吉:
私は服屋から商売を始めた。大したことは出来ず、力の出る限り袋をかついで回 った。初めての商売では3000元ほどをもって回ったが、純益が6000元にもなった。

崔龍吉が住む東寧県とその近隣の綏芬河市は、いずれもロシアと国境を接 するところである。中露国境貿易が回復した後は、東寧県と綏芬河市には、崔龍吉 のように「袋かつぎ商売」をする人々が多い。中露国境貿易初期の物々交 換期の「袋かつぎ商人」達は、ロシア市場に軽工業製品が非常に不足していることに 目をつけ、国内から品質が良く価格が安い軽工業製品をロシアに持ち込み、販売し た。当時、黒龍江省とロシア国境地帯の住民は、ほとんど皆がロシア袋かつぎ商売を やった。しかし初期のブームは長続きしなかった。中国の軽工業製品がロシアに大量 に流れ込み、中国の袋かつぎ商人がロシアで値引き競争を始め、ロシア市場に模造品 が大量に流入した。 中露国境貿易は、一部の個別的な不法商人が水を濁したことにより、瀕死の状態に 陥った。これはあまりにも残念なことである。黒龍江省の省委員会書記・宋法棠 は、2004年の黒龍江省の対ロシア貿易の盛り上がりを確かなものにするため、 対ロシア国境貿易合作の戦略を高める必要があると指摘した。

宋法棠:
対ロシア経済貿易合作は、1983年から始まった。最初の頃、発展は非常に早 かった。しかし問題が少なくなかった。一部の小企業と介在人が模造品 を大量に輸出したのである。製品の質が低下の一途を辿った。比較的良い解決方 法、あるいは最も重要なのは、対ロシアの合作を強化し、拡大すること。まず 我々は、確かに製品の質が良くないということを認めた。次に、しかし全ての製 品に質の問題があるというわけではないことを強調した。三番目には、我々がい かなる方法で現存の問題を解決しているかを相手側によく説明した。このような 交流を通じて、信頼を構築する一方、我々は確実に製品の品質問題を解決した。品質 が次第に向上するや、信認度も次第に高まり、お互いに理解し合えるようになった。

宋法棠書記は、黒龍江省の対ロシア戦略を「次元向上」という4文字で総括 した。即ち、ロシアに対する貿易合作のレベルを向上させ、合作の質を高めることを 通じ、黒龍江省の経済を振興するのである。当初、崔龍吉や孫来君 のような「袋かつぎ商人」達は、蟻が山を動かす物々交易で黒龍江国境貿易に活気を 与えた。つまり崔龍吉や孫来君などは、初期の国境貿易を通じて初 めて金鉱を掘り当てたのである。

崔龍吉:
当時、我々は約1億元を貯めた。

しかし崔龍吉のような「袋かつぎ商人」達は、一旦物々交換がストップし た後、どのようにしてロシアで引続き発展出来たのかという点が新しい問題になっ た。黒龍江は木材資源が豊富な地域である。しかし、目の前の黒龍江省には山林工業 局が40もあり、そのうち30は欠損状態の企業であり、労働者の月給はわずか20 0元に過ぎなかった。建国初期の広大な山林が何十年かの間に伐木され、今は資源が 枯渇しつつあり、企業運営が難しくなっているためだ。 その結果、中国の木材需要量の大部分は輸入しなければならないという状況になった。 ところでシベリア地域の天然林はまだ眠っている。黒龍江省の山林面積の20倍にも なる天然林の木材資源をどのように利用出来るかが黒龍江国境貿易において 集中的に考慮される問題であった。

記者:
ロシア政府は、山林資源は、外国から山林企業を誘致して開発することを期待しているのではなかったか?

宋法棠:
彼らは中国企業を含め、外国企業を誘致し、山林資源を開発することを歓迎している。 しかし単純に木材資源を開発することだけを望むわけではない。 木材加工企業を発展させることを希望している。木材を伐採した後、現地で加工し、 輸出することを希望している。そうすれば、彼らのメリットがより大きくなり 、またより多くの税金を徴収出来るようになるからである。

記者:
ロシアの州長や幹部が、このような要求を宋書記に直接提出したのか?

宋法棠:
直接提出した。一度や二度ではない。私もそういう方法に賛成する。即ち、我々の企業家達がロシアに進出して木材を切るだけでなく、 現地で現地で囲うすることを奨めた。つまり現地に木材加工基地を建設するということだ。

黒龍江省委員会、省政府の依頼を受けて、初めて動いた人物が崔龍吉であった。 2000年、崔龍吉の東寧吉信工業貿易集団が初めてロシアに木材加工基地を 設立した。崔龍吉は自分が建設した ロシアの木材加工基地では、ロシアの原木を加工して 国内の運輸部隊がその加工品を国内に運んだという。崔龍吉が先鞭を付けると、 他の企業も未来の発展について確信を持ち、大挙してロシアに進出した。 孫来君がその代表的な一人である。

宋法棠:
今、ロシア貿易は単純な国境貿易だけではない。国境貿易は対ロシア経済合作の一面に過ぎない。 その他にも、投資合作がある。ロシアでは、単純な貿易よりも自分の地域に来て投資してくれることを望む。ゆえに国境貿易だけとはならない。 我々はこれを対ロシア経済貿易科学技術合作と呼ぶが、国境貿易を除いて投資合作、科学技術合作、経済技術合作など、内容は網羅されている。 わが省では過去の基礎から次元を高める戦略を立てた。過去は対ロシア経済貿易合作レベルを高めることに限定されていた。今年、 黒龍江省から提出した法案は、ロシアの経済貿易合作レベルを高めると同時に投資合作、科学技術合作、経済技術合作を強化するものだ。

2004年12月5日、記者は、当時「袋かつぎ商人」だった崔龍吉に会った。黒龍江省東寧県にある木材加工基地で面会した。 彼はロシアにて荒仕上げして来た木材を再度精密に加工し、米国・日本・韓国に輸出する貿易をしている。これは彼の「両側とも外国と合作する」という 経済貿易形式である。つまり原資材はロシアから輸入し、完成品は外国へ輸出するという意味である。 彼は今また、南方の技術をロシアに紹介してロシアに観光用履物を生産する工場を作った。製品は全てロシア投資で販売する。崔龍吉は、 これを「南方と手を結び、北方を開発する」と表現した。

崔龍吉:
南方の技術を借用して、ロシアとの関係を利用して半製品を輸出し、現地で完成品にした後、現地で販売するものである。

この形式により対ロシア経済貿易を推進し、たった3年で綏芬河市と東寧県の少なからぬ企業がロシアに渡り、創業した。中露辺境貿易は、 簡単な物々交換に産業変化が発生し、黒龍江省の対外貿易輸出総額が大幅に増大した。最初の物々交易から現在の加工貿易に至るまで、 黒龍江省では中露国境貿易を発展させると同時に不断に新しい突破口を模索した。黒龍江省には、全国で2番目に大きな国境貿易税関がある。

宋法棠:
我々はいつもレベルアップのために力を尽くした。しかしついこの前まで、具体的で明確な戦略を打ち出すことは出来なかった。 明確にレベルアップの戦略を打ち出したのは先月のことである。今後の対ロシア経済貿易合作を研究するとともに、その戦略を実施する 具体的な措置を策定した。政府は主に合作条件を策定し、具体的事業のための支援を改善するところであり、具体的な合作は企業が担当する。

専門家達は、今後5〜8年は中露両国間貿易が継続的に発展するものと見ており、黒龍江省ではこの機会を充分に活用して省全体の経済発展を推進するであろう。

(黒龍江新聞 リム・ククウン記者 2004年12月14日)
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