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[経済] 大豊作、所得増大につながるか?

黒龍江省の大部分の朝鮮族農民は米販売がまだ受身

今年、黒龍江省は、97年に続き省全体が大豊作となり、コメの生産だけでも1000万トンに達する見込みである。 大豊作に農業税の減免と補助政策が重なった今年、大豊作が果たして所得増大につながるのか、また米価はどのように変動するのかなどの問題について、 黒龍江省の朝鮮族の郷鎮をいくつか回り、実態を調べてみた。

9月中旬、五常市民楽朝鮮族郷、尚志市河東朝鮮族郷、蘿北県東明朝鮮族郷、さらに綏化、チチハル地域の朝鮮族農村からは、既に大豊作の知らせが届いており、 秋の集荷を終えた寧安市臥龍郷、渤海鎮の農民も30年ぶりの大豊作であるとソロバンをはじいている。 民楽郷では、ムー(畝)当たり(1ムーは約6.667アール)の米生産量を570〜580kgと推定、国家から目標として与えられていた550kgを超過し、 河東郷の農民はヘクタール当たり平均1500kgの米増産をしたという。水村のリ・チャンボム農業技術員は今年、自身の米生産実験基地で ムー当たり600kgの米を収穫した。寧安鎮柳林村の農民もムー当たり米生産量を600kgと計算した。これを見ると、 黒龍江省の朝鮮族農村の米作りが大豊作だったことは間違いないようだ。

政府の農業税減免と、ムー当たり15元の補助政策により、農民は1ヘクタール当たり900〜1000元余り、収入が増えることになった。 それでは、今年春、農民の意欲を高めるために引き上げた米価は、大豊作となった秋でも変動なく農民の所得増大に花を添えることになるのか? 農民達は旧盆から10月17日までの米価を次のように説明した。旧盆を迎えてから新米を出荷した寧安市渤海鎮水村のリ・チャンボム氏は、 1750kgの新米をキロ当たり4元で販売していたが、最近は周辺の7つの精米所の購買価格から見ると、他の米はキロ当たり3〜3.6元で販売されているといい、 江西村はキロ当たり2.8〜3元、水村と同様に岩盤農業をしている隣の上官村の30ヘクタールの水田を扱った漢族の農民も、キロ当たり3元を得ているようだという。 やはり旧盆を迎え、新米をキロ当たり3.2元で加工販売した尚志市河東郷の太陽精密米加工工場、キム・グァンシク経理は、旧盆の後、徐々に下がる 米価の下限を1.1〜1.2元とした。20ヘクタールの大きな面積を持つ河東郷太陽村のベ・ソンチョル氏は、すぐに加工されて出る23.4万斤の新米をキロ当たり 2.4元と見当をつけ、寧安鎮の農民も今年の米はキロ当たり平均2.4元となるものと予想した。 農民達の反応を総合して見ると、彼らが考える米価は地域により異なり、契約栽培であるかないかによっても異なり、契約栽培や特殊地域を除けば 一般の米はキロ当たり2.4元程度になるようで、これは昨年、キロ当たり1.75元から最高2.8元まで上がり、平均2.2元程度であったのに比べると、 高い価格である。今年は例年にない豊年に比例して農民の所得増大が可能であると予想される。

市場の需要により起伏を見せる米価が、今年の春には価格の上下が激しく、米を備蓄していた一部の稲作農家にかなり良い収入をもたらした。 もし農民達がこの例に習って米を売らずに貯蔵するのではないかという疑惑に、水村の農業技術員、リ・チャンボム氏は次のように語る。 彼の実験によると、収穫を終えた直後に加工したイネは、精米率は7割であるが、6ヶ月経ってから加工したイネは5割であった。水分が減ったイネで加工した米は、 潤沢ではなく、加工過程で壊れやすい。加工の効果を高めるために前日に水を撒いたが、やはり効果がなかったという。 また10年近く精米会社を経営して来た尚志市太陽精密米加工工場のキム・グァンシク経理は、自身の経験よると米を貯蔵しておいて利息を得るのは難しいと答えた。

記者が見た地域の朝鮮族農民は、販売において一部が特別に親戚を通じて販売している以外は、ほとんどが村に来る商人を選択していた。驚いたのは、 有名な水米を生産する水村の農民も家にいながら米を売っていた。もちろん水米を仕入れようとやって来る商人は多いが、価格は当然に 農家自ら売り先を探した場合よりも安くなる。これに対処すべく、村の幹部は、純粋な水米をブランド化することで十分な対価を取ろうと努力しているものの、 いまだに多くの困難を伴っているという。

今年から穀類買付市場と穀類価格を全般的に開放するという国家の穀物政策により、米価は完全に市場化され、市場原理に従って変動する米価は市場動静を鋭敏 に反映する。波動は小さくとも頻繁に変動する米市場において、農民は最大限正確な情報により販売時期を掴むことが望ましい。

(延辺通信 2004年10月20日)
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