年産2万トンMEK(メチルエチルケトン) プロジェクト
1.事業概要
MEK(メチルエチルケトン)は一種の優良な溶剤であり、精密化工の重要な原料でもある。 主にペイント、
溶剤、ワックス除去剤、テープ洗浄剤、ペイント剥離剤、インク生産と皮革生産などの領域に使われる。
現在、この会社には毎年緊急に総合利用あるいは再加工に投入される C4油分が 3.06万トンにもなる。
市場の供給と需要との矛盾を緩和するため、この会社では広範な市場調査を経て原料供給元と資金源
及び共用工程などの条件を総合研究した後、中国石油化学総公司撫順研究院で開発した新技術を
採用して年産 2万トンの MEK 生産設備を建設する事とした。
2. 事業総投資額及び資金調達経路
総投資額: 2,406万元 外資誘致: 1,006万元
3. 協力方式: 合資、合作、融資
4. 市場分析
現在、国際的に MEK の生産能力は約 120万トンに達する。 しかし間接水合気相脱気法を採用して
おり、技術が相対的に落ちるため、汚染がひどく、また生産コストも高い。 現在、国内には五組のMEK
生産装置があり、総生産能力が 9.7万トンにしかならず、国内市場の需要とはまだ非常に大きな差が
ある。 特に近年には MEK 消費増加率が 10%ほどに達している状況だ。 今後、混合C4油分を原料
に高濃度ブチレンの逐出と廃棄回収の先進的な生産技術を採用する本事業が生産コスト節約などの
メリットで、非常に明るい市場展望があるといえる。
5. 収益性分析
販売収入: 2,680万元 利潤: 449万元
税金額: 438万元 投資回収期間: 7年
6. プロジェクト推進状況:
現在、前期資金1.1億元がすべて使用に投入され、 398台の生産設備を設置、設備及びパイプ
ラインの防腐保温、水圧試験、気体密封試験などを終えた。 まだ一部の固定資産と流動資金が
不足で、一部の設備の重要な部品を購入することができず、回転設備の単独試運行が出来ず、
安全工程の試験もできない状況である。
7. 担当会社概要
会社名称: 延辺龍鉄石油化学有限公司
法人住所: 吉林省図們市曲水南路1号
担当者: 朴昌龍、1962年生まれ、大慶石油学院卒業、大慶石油化学総工場研究所で勤務経歴、
続いて延辺精油工場触媒場作業長、総工程師、現在、延辺図們江石油化学有限責任公司副総
経理兼、総工程師
企業概要: 延辺龍鉄石油化学有限公司は元国有の延辺図們江石油化学公司の体制改変以後の
民営企業である。工場の敷地面積は 29.66万平米で、 3.3億元の固定資産を持っており、主に
90#ガソリン、各種規格のディーゼル油、潤滑油などを生産している。
8. 本事業に提供できる条件:
本事業は下のような優遇政策を享受することができる。
● 企業所得税 2年免除、3年 50%減免して徴収。
● 2001年から 2010年まで 15%の税率に企業所得税を減免して徴収。
● 新たに購入した機械設備に含まれる増値税を免除することを認める。 (中発【2003】11号)
その他提供可能な条件: 工場建物、敷地、共用施設
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