コリアン・マイノリティ研究会 第57回例会 [2008.02.28]
[場所] = 陰★陽☆連絡線セッパラム文庫
〔フリースペース〕築60年以上の平屋の民家です(無料宿泊可)。
阪急京都線「淡路駅」下車、東へ徒歩5分(大阪市東淀川区菅原5-3-4)
[日時] = 3月15日(土) 14:00(開場)〜18:00
[問合せ先] = masipon@nifty.com
[URL] = http://white.ap.teacup.com/korminor/
■資料代:一般500円/学生・院生200円/高校生以下無料(どなたでも参加できます)
[内容] =
【報告@】 「積水ハウス在日社員本名裁判、和解とその後」+ビデオ上映
徐文平(ソムンピョン)さん(「積水ハウス在日社員本名裁判」元原告) 積水ハウスに
勤める徐文平さんは、2005年2月、客に民族名の名刺を渡したところ、2時間にわたって
露骨な民族差別発言を受けた。会社に帰って、上司に報告したところ、客の発言が
あまりにも悪質であったため、上司が連絡をとって話し合おうとしたが、客は全くとりあおう
としなかった。最終的に会社は、徐さんに裁判で訴えることをすすめた。徐さんは相手と
話し合って理解を求めようとしていたが、他に方法がなく、このままでは泣き寝入りする
しかないことから、裁判を決意し、2006年7月に大阪地方裁判所に提訴した。
この裁判の社会的意義はつぎの3点に集約される。 @民族差別発言を訴えたはじめての
裁判。A企業が社会的責任を果たす観点から、裁判を支援。B本名で働くことを否定する
行為を法廷で問う初のケース。
その後、2007年8月、「被告が行った発言により、原告の在日コリアンとしての名誉感情を
害する結果となったことを謝罪する」という謝罪文と30万円の解決金を支払うことで和解した。
今回の報告は2007年1月の第43回例会についで2回目で、裁判の経過と和解以降について
話していただく。http://koreanshr.jp/sekisui/index.html
★3月22日(土)18:30〜20:30
「積水ハウス在日社員本名裁判和解勝利報告集会」八尾プリズムホール
【報告A】 「第2次不二越強制連行・強制労働訴訟について」
中川美由紀さん(第2次不二越強制連行・強制労働訴訟を支援する北陸連絡会)
日本は戦時中、国内の労働力不足を補うために植民地下の朝鮮から100万人を超える
朝鮮人を強制連行し、強制労働させた。この時期、富山の工作機械メーカー「不二越」は、
女子勤労挺身隊1090人、男子報国隊540人を強制労働させた。とりわけ、女子勤労挺身隊
は、12〜13歳くらいの少女たちだった。学校で「日本の女学校に行ける。お金も稼げる」など
とだまさて連れて来られた。実際には食事も満足に与えられず、暖房もない寮に監禁され、
昼夜2交代の重労働を強いられた。その上、賃金は1銭も払われなかった。
1992年9月、被害者3人が謝罪と賠償・未払い賃金を求めて、不二越を訪問したが、門前払い
を受け、裁判に訴えた(原告団長の金景錫[キムギョンソク]さんは、戦時中、「日本鋼管」に
強制連行され、そこでストライキに立ち上がった。彼が日本鋼管を相手に起こした訴訟が
日本における戦後補償裁判のはじまり)。1・2審とも強制連行・強制労働・賃金未払いに
ついては認めたものの、時効を理由に棄却。しかし、原告らのハンストなど命がけの
たたかいによって、2000年、最高裁和解を勝ち取った。03年、原告23人による第2次訴訟が
始まった。昨年9月の1審判決では、65年の日韓基本条約を根拠に棄却されたが、現在、
控訴審がたたかわれている。http://www.fitweb.or.jp/~sksr930/
■第58回例会■
4月19日(土) 14:00〜18:00 報告
「夜間中学に学ぶ在日朝鮮人女性―作文とライフヒストリーにみるポスト植民地問題―(仮)」
山根実紀さん(龍谷大学大学院) ほか
〔報告・書評等、ご希望の方は事務局まで〕
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