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在日朝鮮人研究会西日本部会第33回例会 [2005.12.08]  


[場所] = ココプラザ(大阪市立青少年文化創造ステーション)
JR新大阪駅東口より東南へ徒歩5分  06-6637-5421 http://www.kokoplaza.net/

[日時] = 2005年12月17日(土)16:00〜18:30〔時間厳守〕
[問合せ先] = masipon@nifty.com

■資料代:会員/学生無料・一般500円(だれでも参加できます)

■報告@:「日本の中の民族学校ー白頭学院建国学校におけるサムルノリ活動ー」
                                                               金宮麻恵さん(大阪大学大学院)    

 <サムルノリ>とは1978年、放浪芸人集団<男寺党>の末裔であった金徳洙が中心となって結成された
グループである。彼らは韓国の農楽や巫楽などの伝統的なリズムを創造的に再構成することで、
コンサートホールなどにおいても演奏可能なある種の芸術作品へと築き上げていった。彼らの奏でる
打楽器の鋭く強烈な音色は、聴く者に強い衝撃を与え、今や<サムルノリ>は世界各地で公演を繰り
広げるほど人気を博している。
 日本における活動については1982年の初来日以降、毎年の如く行われる公演は大成功を収め、
また1987年から現在に至るまで、日本各地でワークショップを実施しているなど、彼らの精力的な
活動面から考察してみても<サムルノリ>の拡がりは単なる一過性のものではないと断言できる。
むしろ彼らの日本における活動意義について様々な角度から捉え直し、より深慮することで
<サムルノリ>の新たな一面が見出せるのではないかと、発表者は考えている。なぜならその背景には、
終戦後も日本に残留せざるを得なかった在日朝鮮人の存在が大きく関与しており、日本で活動している
様々なサムルノリグループは、在日朝鮮人が主となっていることが明らかとなったからである。
「見えにくい存在」とされてきた在日朝鮮人がどのように<サムルノリ>と出会い、日本の地で活動の
輪を拡げていったのかを探ることで、金徳洙率いる<サムルノリ>の活動意義に対しても、新たな認識
が見出せるのではないだろうか。
 このような観点から捉えていくと、在日朝鮮人の子どもが通う学校教育におけるサムルノリ活動に
ついても重要視すべきだろう。そこで今回の発表では最も力を注いでいる大阪の民族学校
「白頭学院建国学校」を取り上げ、1999年に発足した「風物クラブ」がどのような形で誕生し、
どのように活動を広げていったかについて論述する予定である。そして金徳洙との関連を探るために
今年2005年9月30日から10月3日に韓国忠清南道・扶余群で開催された『第14回世界サムルノリ競演大会』
においても触れてみようと考えている。

報告A:「戦後日本の都市における「バラック街=不法占拠地区」の形成とクリアランスを巡る社会・
政治的動向―神戸時長田区湊川大橋「朝鮮人部落」の事例を含んで―」本岡拓哉さん(大阪市立大学大学院)

 戦後日本の都市開発・発展の中で失われた場所は多くある。その一つであるバラック街は,不法占拠
であったことから,居住者は行政によって強制的に立退きを迫られ,その場所の多くは都市開発のため
の用地に転用した。しかし,バラック街は差別やスティグマの目で見られていたものの,バラック街には
多くの人々が居住し,彼/女らの日常生活が営まれ,生きられた空間がそこに展開していたことも事実で
あった。都市開発・発展の恩恵を受ける私たち現代人にとって見れば,バラック街という場所が失われた
ことを「必然的」であったと思いがちであるが,果たして本当にそれは「必然的」であったのだろうか。
 本報告はこうした問題意識にこたえるべく,戦後日本の都市において存在した「バラック街=不法占拠地区」
の形成とクリアランスを巡る社会的状況や政治的動向やその背景を明らかにするものである。
本報告では,バラック街が多く見られ,そのクリアランスが積極的に行なわれていた神戸市を対象地区
とする。具体的な研究手法としては,新聞資料や行政資料などを分析材料とし,バラック街に作用した
外部諸力を動態的に把握する。なお,今回は在日朝鮮人研究会での報告ということもあり,バラック街に
多くの在日コリアンが暮らしていたことを念頭に置き,「在日コリアンがなぜバラック街に住んでいたか」,
「バラック街を追い立てられた人たちはその後どうなったか」という点について,神戸市長田区にあった
バラック街「大橋の朝鮮人部落」を事例に検討してみたい。 
                 (終了後、望年会)

★第13回全国研究大会開催は2006年2月25日(土)
大阪府立桃谷高校を予定。

		

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