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韓国歴史座談会に誘われて

今村和子


ある日、尊敬する知人が「毎月名古屋で開かれている韓国の歴史座談会に行ってるんだけど、あなたも行く?」と 聞いてくだいました。"歴史かぁ〜"自国の歴史さえ知らないこの私が?と重いながらもお隣の国の歴史から自分の国の 歴史を見てみるのもひとつの方法かも、なんて動機で参加させていただくことにしました。

10年程前から、桑名国際文化交流委員会という団体で世界の国々と文化交流をし、韓国では、慶尚南道の馬山市の演劇団体・合唱団・ 美術家のグループそれに舞踊団との交流を続けてきました。その関係で、韓国にも友人が沢山出来ました。また、私の所属する 合唱団と馬山市立合唱団とジョイントコンサートが3回目の直前に教科書問題で、馬山市の意向で中止になりました。

お互いその時、楽しくお付き合いできればそれでいいと思っておりましたが、また、この問題が起きたときも最初は私たちに関係があるとは思ってもみずに 呑気にしておりましたが、まさかコンサート1ヶ月弱前になって演奏会が中止になるとは。
市立合唱団の団長さんからは丁重なお詫びのお便りをいただきましたが、当合唱団員の中には旅行代金のキャンセル料の問題もあり、 せっかく練習してきたのにとがっかりもしたりして、少数ですが怒り出す人も出てきました。

市民レベルの交流を深めるために計画をしたことが、かえってアダになることもあるのだと思いました。お互いをもっと深く知って、 ゆるぎない友好関係が出来ていればそんなことはお互い様と笑い話で済んでいくのにと悲しくなったことを覚えております。
お互いの歴史を知ること、相手の立場にたってその歴史を見ることは相互理解の第一歩のような気がします。
とはいえ私のような何も知らない、勉強も好きじゃない、記憶力も衰えているものにとってこの歴史座談会の内容は忘れているか、 知らなかったことばかりで、何を聞いても新鮮な感動を感じることが出来ました。

その上大勢の方々と知り合いになれたという素敵なおまけがついてとっても楽しい経験をさせていただきました。出来れば今後も 長く続いていってくれることを祈っております。

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