朝鮮通信使特別展

平成15年11月8日(土)

平成15年9月27日(土)〜11月23日(日)
於:大垣市郷土館



会場の大垣市郷土館。大垣城公園の隣です。

大垣は朝鮮通信使の宿泊地で、竹島町の朝鮮山車や十六町の豊年踊りに 見られるように、大きな影響を受けたといわれています。

大垣城近所の竹島町の人々は、朝鮮通信使の一行に感銘し、 1648年から1873年まで大垣祭りに朝鮮山車を繰り出し、喝采を浴びました。 山車の大将官人形衣装や美しい金襴の朝鮮服は京都西陣に発注したとされます。 明治維新後、廃仏毀釈運動の一環として、神道に関係ない祭りの排斥も進められました。 竹島町の人々は何とか朝鮮山車を残そうとして、「朝鮮王 竹島町」の幟を 「猿田彦大神」と変えたりしましたが、1874年、ついに禁圧されてしまいました。



大将官人形


また、大垣市十六町では、豊年の秋に紀州徳川家と朝鮮通信使を模倣した「豊年踊り」と 呼ばれる大行列を繰り出しました。ススキの穂や切り紙などで日常着を着飾り、 異国情緒をかもし出そうとしました。津の唐人行列同様、清道旗も携えています。 1955年以降、途絶えていましたが、2001年より復活しました。(詳細



1955年頃の豊年踊り


財力を尽くした町人による竹島町と、身近なものを利用した農民による十六町では 大きな格差を見ることが出来ます。しかし、ともに朝鮮通信使に憧れ、模倣しようとした点では 共通した想いを持っていたのです。

(※)館内撮影禁止のため、画像はパンフレットより転載しました。


唐人さんの家