第22回 韓日歴史座談会

「加藤清正の13歳の捕虜」

要約紹介

拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。 平素は、当館に格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、第22回歴史座談会のご案内を申し上げます。
日本と韓国には”隣がいとこ(遠くの親類より近くの他人)”という諺があります。 遠く離れている親類よりも、近所に住む 仲のよい他人の方が頼りになるという意味です。しかし国家間でこのような関係でない場合、平和に暮らす人々が相手国の 侵略により、殺されたり捕虜になったり、拉致されてしまうこともあります。しかも13歳の幼い子どもがそのような悲劇に巻き込まれるのは、 昔も今も人々の胸を痛めます。400年前、加藤清正が韓国の河東で13歳の男児、余大男を日本へ連れて行きました。 家族と離れて遠いところへ連れてこられた彼の人生のつらさと、彼の親の哀痛はどんなに大きなものだったでしょうか。
豊臣秀吉の7年間の朝鮮出兵は、朝鮮の人的物的損失だけでなく、多くの朝鮮人を当時人手不足であった日本へ強制的に連れて行き、 労働力として使ったり、長崎等で外国人に奴隷のように売ったりしました。壬辰倭乱(文禄・慶長の役)が終わった頃、1605年 、朝鮮の松雲大師と日本の徳川家康の交渉によって、1607年「回答兼刷還使」が活動を始めて以来、1624年まで3回に渡り 6000余名の朝鮮人捕虜が故郷に戻ることができましたが、様々な事情で戻れなかった人も多くいました。ジェームズ三木氏の ミュージカル「つばめ」は、夫と子供と離され強制的に日本へ連れてこられた”つばめ”が、刷還使の活動にも関わらず故郷に帰れなかった ことを悲観、自殺してしまうという悲劇です。
熊本の本妙寺の3代目十色日遥上人が、13歳で拉致された朝鮮の少年、 余大男であり、79歳で人生を終えたこと、また余氏家族が痛烈な人生を送ったことが、偶然発見された彼と彼の父との3通の 手紙からわかりました。
韓半島と日本列島は離れようにも離れられない隣国です。21世紀末に未来志向的な韓日関係を築くためには、"隣がいとこ"の諺が似合う 仲の良い隣同士として歩んでいくことが、何より大切です。今までの両民族に残されているわだかまりが"一朝氷釈"のように なることを期待します。
つきましては、第22回歴史座談会は、韓国KBS放送が放映した「加藤清正の13歳の捕虜」を御覧いただきながら、 韓日間の歴史を振り返ってみる時間を設けたいと思います。ご多忙な折恐縮ですが、 ぜひともご拝観いただきますようご招待申し上げます。 なお、出欠のご予定を別紙様式にて、10月15日(水)までにFAXにて送信していただければ幸いに存じます。

敬具

駐名古屋大韓民国総領事 柳洲烈

◆とき 2003.10.20(月)17:30-19:30
ビデオ上映  17:45-18:45

◆ところ 駐名古屋大韓民国総領事館 会議室2F
〒450-0003 名古屋市中村区名駅南1-19-12

◆内容 1) ビデオ「加藤清正の13歳の捕虜」
上映(60分)(要約紹介 別添)
2) 討論会(30分〜45分)
  ※司会進行 当館職員 金河永(キム ハヨン)

以上