第21回 韓日歴史座談会

「謎の製鉄王国:大伽耶」

要約紹介

拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。 平素は、当館に格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、第21回歴史座談会のご案内を申し上げます。
古代日本における製鉄技術の導入は、生産の一大革命を起こしました。弥生人によって大陸から伝来した稲作は、水を貯められる 水田が必要であり、その水田を作るには鍬が必要でした。製鉄技術の導入前は木製の鍬が使用されていたが、鉄の鍬の使用により 稲作は大革命を迎えたのです。貯水池を作り山野や荒蕪地を開墾するなど、鍬は土木工事に必要不可欠な道具であったからです。
米の生産量が増えるにつれ日本列島の人々の生活は潤い、人口も大幅に増えました。現在の日本を作り上げる元となった稲作は、 製鉄技術などが大陸から伝わったことにより大いに発展したといえます。
特に製鉄技術は、韓(朝鮮)半島の南側にあった大伽耶で発達しました。当時の韓半島の山は老齢期で木が少なく、製鉄の燃料に 必要な木が少なく、製鉄の燃料に必要な木を一度切ると、復元するのに長い年月が必要でした。そのため繁栄していた製鉄業が 燃料不足により生産が一時躓き、大伽耶の数百名の製鉄技術者たちが職を失いました。失業状態に陥った彼らが家族を連れて 移住の地として向かった先は、復元力に優れスポンジのような若い山を持った日本でした。こうして日本は、伽耶人の高い製鉄技術と 豊富な木炭燃料により、安くて丈夫な農機具を作ることが出来たのです。伽耶から渡って来た彼らは、日本古代製鉄業の founding fatherといえるでしょう。大伽耶の最後の太子である月光太子が王位を奪われ伽耶山の月光寺に隠遁し、大伽耶が滅亡 するまでの間、多くの伽耶人が日本に集団移住したと考えられています。
つきましては、第21回歴史座談会は、多くの歴史を残す当時の韓半島の高句麗、百済、新羅に比べ、記録が少ないため謎 の歴史とされている伽耶について、 韓国KBS放送が放映した「謎の製鉄王国:大伽耶」を御覧いただきながら、 韓日間の歴史を振り返ってみる時間を設けたいと思います。 ご多忙な折恐縮ですが、ぜひともご拝観いただきますようご招待申し上げます。 なお、出欠のご予定を別紙様式にて、9月19日(金)までにFAXにて送信していただければ幸いに存じます。

敬具

駐名古屋大韓民国総領事 柳洲烈

◆とき 2003.9.24(水)17:30-19:30
ビデオ上映  17:45-18:45

◆ところ 駐名古屋大韓民国総領事館 会議室2F
〒450-0003 名古屋市中村区名駅南1-19-12

◆内容 1) ビデオ「謎の製鉄王国:大伽耶」
上映(60分)(要約紹介 別添)
2) 討論会(30分〜45分)
  ※司会進行 当館職員 金河永(キム ハヨン)

以上