第18回 韓日歴史座談会

「土偶に見られる新羅人の暮らし」

要約紹介

拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。 平素は、当館に格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、第18回歴史座談会のご案内を申し上げます。
万葉集を読んでみると、古代日本人の自由で率直であった恋愛を感じ取ることができます。万葉集に 収められている歌の作者の大半が渡来人であるという学説があり、そのため万葉集の一部には、当時の作者らが 居住していたとされる韓半島の新羅、百済の雰囲気が映し出されているという学者もいます。 一方、最近新羅の首都であった慶州では土偶が多く発見され、古代新羅人の性生活や文化生活、経済生活などが推測できる ようになりました。土偶を見ると、新羅版万葉集を読んでいるような気がします。
土偶の発見は、大きな壁画を発見したのと同じくらいの意味がありました。高句麗は古墳の壁画を通じて、墓の被葬者が 楽しんでいたのと同じくらいの意味がありました。高句麗は古墳の壁画を通じて、墓の被葬者が楽しんでいた一生を描いていましたが、 新羅は土偶を死者と一緒に葬る副葬品の飾りにして表現することによって、被葬者の生前の姿を表したのです。
今の韓半島は、14世紀から伝わった中国の朱子学(儒学)の影響で、人の生活が大きく変わりました。 500年以上続いた朱子学の習慣は性に対する表現を厳格にし、多神教的精神生活を迷信と言って制限しました。 また、朝鮮王朝の排仏思想により、仏教に関連のあるものは全て排斥されました。新羅時代から流行っていた茶文化が 消えていったのも、このような理由であると考えられます。
新羅の土偶を通じて見られる新羅人の文化と社会生活が、韓国人の本来の姿ではないでしょうか。 土偶から見た新羅人の生活を通じて、同時代の日本人の生活を垣間見ることもできると思います。
つきましては、第18回歴史座談会は、韓国KBS放送が放映した 「土偶に見られる新羅人の暮らし」を御覧いただきながら、 韓日間の歴史を振り返ってみる時間を設けたいと思います。ご多忙な折恐縮ですが、 ぜひともご拝観いただきますようご招待申し上げます。 なお、出欠のご予定を別紙様式にて、5月16日(金)までにFAXにて送信していただければ幸いに存じます。

敬具

駐名古屋大韓民国総領事 柳洲烈

◆とき 2003.5.16(水)17:30-19:30
ビデオ上映  17:45-18:45

◆ところ 駐名古屋大韓民国総領事館 会議室2F
〒450-0003 名古屋市中村区名駅南1-19-12

◆内容 1) ビデオ「土偶に見られる新羅人の暮らし」
上映(60分)(要約紹介 別添)
2) 討論会(30分〜45分)
  ※司会進行 当館職員 金河永(キム ハヨン)

以上