第16回 韓日歴史座談会

「古代国家の外交信任状−環頭大刀」

要約紹介

拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。 平素は、当館に格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、第16回歴史座談会のご案内を申し上げます。
刀の国日本は、江戸時代までの主要輸出品のひとつが日本刀でした。日本の古墳の中から多く発見されている大刀 の中で、環がついていることが特徴の環頭大刀は日本刀の源です。また、その日本の環頭大刀の根源を調べると、 驚くことに百済武寧王陵で発掘されたものと同じ系列のものであることがわかりました。
ここで今一度、あの2001年12月23日、当時68歳の誕生日を迎えた今上天皇の、周囲を驚かせた会見が 思い起こされます。
"私自身としては、桓武天皇の生母(高野新笠)が百済の武寧王の子孫であると「続日本書紀」に記されていることに韓国とのゆかりを感じています。"
武寧王(斯麻王)は実際日本生まれ(長崎県加唐島)で日本との関係が深く、日本に五経博士が招聘されたのもこの時期でした。 そして武寧王の子、聖明王は弐本に仏教を伝えたことで有名です。このような事実を考慮してみると、当時の全ての分野の 技術が技術が集約された先端産業の象徴ともいえる環頭大刀が、百済から日本に渡ったということは、ある意味当然であったと思えます。 また古代、環頭大刀は命のように思われ扱われていたため、伝授者は自分の命を預けるのと同様の意味(相互信頼)を持つほど、 その政治的意味は大きいものでした。
古代国家の中で環頭大刀によって地方豪族勢力を糾合、さらに統一国家へと連結する鎖の役割を果たしました。つまり 環頭大刀は、今で言えば上下関係の外交新任として、あるいは忠誠誓約であったともいえるでしょうか。環頭大刀を通じて、 古代韓半島と日本の深い絆を感じることができます。
つきましては、第16回歴史座談会は、韓国KBS放送が放映した「古代国家の外交信任状−環頭大刀」 を御覧いただきながら、韓日間歴史を振り返ってみる時間を設けたいと思います。 ご多忙な折恐縮ですが、ぜひともご拝観いただきますようご招待申し上げます。 なお、出欠のご予定を別紙様式にて、3月20日(木)までにFAXくだされば幸いです。

敬具

駐名古屋大韓民国総領事 柳洲烈

◆とき 2003.3.27(木)17:30-19:30
ビデオ上映  17:45-18:45

◆ところ 駐名古屋大韓民国総領事館 会議室2F
〒450-0003 名古屋市中村区名駅南1-19-12

◆内容 1) ビデオ「古代国家の外交信任状−環頭大刀」
上映(60分)(要約紹介 別添)
2) 討論会(30分〜45分)
  ※司会進行 当館職員 金河永(キム ハヨン)

以上