2004/06/11
   津、松阪市 見解にズレ / 中空アクセス 旅客船ターミナル共同使用 [ホーム]     [戻る]
【松阪】来年二月開港予定の中部国際空港(愛知県常滑市沖)に建設する津、松阪両海上アクセスルートの旅客船ターミナルをめぐり、津市と松阪市のさや当てが激しく、「松阪が開港したときに共同使用できるよう、津市との調整を進めている」とする県交通室の苦悩が深まっている。関係者の中には「県の二枚舌では」と、調整能力を疑問視する声もある。

 旅客船ターミナルは、旅客の待合室、発券所、トイレなどを備えた施設。県などによると、空港側のターミナルについては、愛知県側からことし一月末までに建設する場所などを明らかにしてほしいとの申し入れがあったため、同月二十二日に、県、津、松阪、両市の運航事業者の五者が初めて県庁内で会談し、建設場所などを協議。ターミナル建設については、両運航事業者の応分とし、津、松阪の二ルートが一つの施設を共用することを確認した上で、立地条件の良い土地を確保したという。

 「両市(津、松阪)で建設し、両市の運航事業者が使用する施設だ―と県から説明済み」と、県の見解を素直に受け止めている松阪市に対し、既に予算確保も終え、ターミナルの基本設計に着手した津市は「津ルートに必要なターミナルを市が造るという決断を下した。県にも伝えてある。松阪との共用は現時点ではない」と、けんもほろろ。 <つづく>


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