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三重 |
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津の海に「新港」のツチ音響く
津松阪港、急ピッチで建設
「ゴワーン、ゴワーン」。鋼のくいが、海の底に打たれる音が響く津市の贄崎(にえざき)海岸。九月十一日に着工した津松阪港の建設工事は二〇〇五年二月の中部国際空港開港までに完成をと、急ピッチで進められている。着工後四週間たった工事現場を訪ねた。 (石原 真樹)
海岸の沖約百メートルにクレーン付き作業船が停泊し、埋め立て海域の外枠作りが進められいた。長さ九メートルから十三メートルの鋼のくい「鋼矢板」(こうやいた)を、クレーンで一日三十本ペースで海底に打ち込み、鋼の壁を作る。港の土台を作るための重要な工事だ。
着工は、当初予定より一カ月ほど遅れた。今後の見通しを尋ねると、「天候次第で作業が進んだり進まなかったり。今はとにかく波が怖い」と、工事を請け負うセルフ社・朝日丸特定建設工事共同企業体の副所長、岡本典之さん(45)。風が強く波が荒い日は作業が難航する。これからの季節、台風も気掛かりだ。
現場では、中部国際空港の開港に間に合わせるべく、約三十人の作業員らが日曜を除く連日、午前八時から午後五時すぎまでフル稼働。岡本さんは「工期を遅らせるわけにいかない。今、頑張らないと」と口元を引き締めた。
外枠は今月中旬に完成させ、枠の内側に土砂を運び込んでの埋め立て作業に入る。その後、防波堤の延長や、新たな防波堤工事が行われる予定という。
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