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[参考]スペインにおける観光振興の努力 - 【風来坊】 2003年2月12日(水)00:03 No: 10



[参考]スペインにおける観光振興の努力
記事No/ 10 (親記事)
投稿者/ 風来坊
投稿日/ 2003年2月12日(水)00:03
E-Mail/ 未記入
URL/ 未記入
平成10年度 国際観光交流促進ワークショップ報告書から

基調報告「スペインにおける観光振興の努力」

スペイン大使館 観光参事官 アルバロ・レネド
 

まず、私の発表を始める前に、私自身について簡単にご説明させていただきたいと思います。

私は在日スペイン大使館の観光参事官として活動しています。同時に、日本、そしてアジア太平洋地域担当のスペイン観光政府局の所長でもあります。

私は過去40年間にわたって観光分野において仕事をしてまいりました。その中で、短い期間ではありましたが、カスティーヤとレオンの衆議院議員でもありました。その時だけが政治にかかわっていた時期であり、それ以外はずっと観光事業に携わってきました。私の出身地であるブルゴス地方の観光支局長として、宿泊施設ネットワークの副部長として、そしてアメリカ合衆国の西部、南部担当の観光局長としても活動しました。

アメリカのロサンゼルス、サンフランシスコ、ヒューストン、サン・アゴスティンでは、観光に関しての様々な調整の活動を実施し、スペイン政府のトレスパーニャの振興副部長も担当しました。

それらの経験を通じ、スペイン政府が今までとってきた観光に関しての政策を見ることができましたし、またそれらの政策に参加することもできました。

ご承知のとおり、現在、世界においてスペインというのは主要な観光地となっています。同時にそれはスペイン自身にとっても観光が非常に重要なものであるということを意味します。したがってスペイン政府は観光事業に対して常に多くの関心を寄せてきました。

国連の統計委員会が出している定義によると、旅行いうものは「休暇を過ごすため、余暇を過ごすため、ビジネスあるいはそのほかの目的を持って、1年に満たない期間、自分が普段住んでいるところ以外のところに滞在することである」と言われています。また同様に、ツーリストとは「その人が訪問する先において、一泊以上する人である」と考えられています。

過去数年間において、スペインの観光は世界の中でも非常に重要な比重を占めてきたと言うことができると思います。具体的に、例えば1997年について申し上げると、スペインは観光者数に関して、また観光収入の額に関して、世界の第3位を占めるに至りました。それほど世界の中でも非常に重要な観光地なのですが、では特にどういう国から訪れる人が多いかというと、ヨーロッパ、特に西ヨーロッパで、イギリス、ドイツ、そしてフランスがその主要な国です。この西ヨーロッパからの観光客は、スペインヘの観光客の94.5%に達しています。なお、1997年にスペインを訪れた人の数は6.000万人。このうち4.300万人がいわゆる観光者、ツーリストと呼ばれる人でした。この観光者数が、1位アメリカ合衆国、2位フランスに次ぐ、世界第3位の数字です。1998年、これは推定になりますが、スペインを訪れる観光者の数は4.500万人にのぼると考えられています。

次に、観光収入について申し上げると、1997年の観光収入は、3兆9.000億ペセタでした。これは米ドルに換算すると、281億4.700万ドルに相当します。この観光収入に関してもスペインは世界第3位であり、1位アメリカ合衆国、2位イタリアに次いでいます。1998年の観光収入は、4兆2.000億ペセタにのぼると推定されています。

そのようなことから、世界の観光の動きの中でスペインが受け入れる観光者の数は、全世界の観光の8.2%に相当すると考えられており、また世界の中で観光に関する収益の6.4%に相当しているという数字が出ています。

これだけの規模を受け入れるスペインの宿泊施設、ホテルはどうかというと、スペインが占めるホテルの収容能力は、世界の宿泊施設収容能力の5.2%。先ほどの観光収益の数字と合わせて考えてみると、ホテルにおける占有率が高いと言えるでしょう。

このようなことからおわかりいただけるように、スペインにおいては休暇型の観光にいらっしゃる方が非常に多い。これは観光者の数から言っても、それからまた観光者の方のスペインにおける滞在日数から言っても、スペインは世界の上位に位置します。

スペインにおいて観光業は、スペインのGDPの10.6%を占めています。この10.6%という数字は、特に欧州連合の平均の7%と比べた場合に、非常に高い比率であるということがご理解いただけるでしょう。ただ、私どもスペインの観光業界の課題はそのようにGDPにおける観光の占める割合を高めるということではなくて、私たちの観光の質を高めることによってほかの国との違いを際立たせたいということです。

また、先ほど観光収入3兆9.000億ペセタにのぼると申し上げましたが、ではそれに対して観光部門の支出はどれだけかということを見てみると、1997年には6.584億ペセタでした。この2つの数字を比べてみておわかりいただけるように、観光分野における収支は大きな黒字をもたらし、非常によい状況にあると言うことができます。また、観光の年間成長率は4.2%であり、観光収入、観光者数とも増大の傾向にあります。

さて、観光によって雇用が創出されるという非常に重要な側面があります。スペインもその例外ではありません。スペインにおいて、この観光から派生する直接雇用は68万6.000人にのぼっています。そして間接雇用は約50万人にのぼっています。これはまさにスペインの就業人口の9.5%、スペインの経済活動人口の8.1%にのぼっており、観光業がいかに我が国にとって重要なものであるかということがおわかりいただけると思います。

このように重要な観光において、私どもの国がある程度成功をおさめることができた要因は2つあると思います。

まず1つは、国内旅行の面です。日本と同様に、スペインの多くの人々はスペイン国内の旅行に出掛けます。この国内観光が重要な点としてあげることができると思います。

そして2つ目としては、外国からスペインを訪れる観光客の方の満足度が非常に高いということです。外国人観光客の人々は、スペインのホスピタリティー、つまり、どのような扱いを受けたか、スペインの食事がおいしかったか、あるいは宿泊施設の質がよかったかなどの点で、非常に満足されているという結果が出てきているのです。

まさにこのような満足度の高さから、その観光者がスペインに対して非常に高い信頼を寄せているということがあらわれているのです。例えば1997年にスペインを訪れた観光客のうち、60%の人はすでに以前に少なくとも1回はスペインを訪れたことのあったリピーターでした。そしてそのうちの54.5%の人はスペインを訪問するのは4回目という人でした。

このようなことを見ると、スペインが観光国であるということは疑いのないところであると言えます。この内容をもっと細かく見てみましょう。

例えばどのような場所に観光客が宿泊しているのかということを見てみると、バレアレス諸島が41.4%、カナリア諸島21.9%、カタルニァ州15.7%、アンダルシア州11.0%、バレンシア州5.2%、そしてそのほかの12州の割合は5.6%にすぎません。

このような形で宿泊している場所が偏っているということを見てみると、まさにこれはスペイン全体が観光国なのではなくて、世界的にも重要な観光地域がたくさんあるということを示していると思います。

次に、季節別に見てみましょう。季節によってどのくらいの旅行者がスペインを訪れているかというと、第1四半期15.5%、第2四半期24.8%、第3四半期40.4%、この40.4が一番数字が大きくなるのですが、この第3四半期は7月、8月、9月に相当する時期です。そして最後の第4四半期が19.3%。季節変動が非常に大きいというところに、スペインが抱えている観光の問題が示されています。

今まで申し上げた数字に基づくと、主要な3つの課題が浮かんできます。その課題に基づいた形でスペイン政府はいろいろな観光促進のための政策をとっています。

まず1点としては、新しい観光目的地を振興するということ。今まであまり見られなかった観光地をさまざまな振興活動を通じて、新しい観光の商品として売り出すことによって開拓していくというものです。伝統的にスペインは太陽とビーチが売り込み筋でしたが、それにかわる新しいものの開発が望まれていますし、またそれと同時に新しい市場の開拓も必要となっています。今までは伝統的に西ヨーロッパからの観光客が多かったのですが、基本的に言って、東欧、そしてアジア太平洋地域という新しい市場の開拓が必要であると考えています。

第2点は、私どもの観光の品質を今後とも向上していくということです。例えば四つ星とか五つ星のホテルを利用する割合を高めるようにする。つまり、比較的豪華な観光施設をもっとつくっていく。同時にほかの観光用の補助施設もつくることによって、その観光地をより魅力的なものにするということです。例えばアンダルシア州にコスタ・デル・ソルという世界的にも有名な観光地があります。このコスタ・デル・ソルというのは「太陽の海岸」という意味ですが、ここにゴルフ場をたくさんつくって整備することによって、コスタ・デ・ゴルフ、つまり「ゴルフ場の海岸」という名前にまで変えてしまうような観光施設を建設しました。それによって、この地域の魅力を高められ、世界でも最良のゴルフ場がこのコスタ・デル・ソルにできるようになって、昨年は皆様もご存じのようにゴルフの試合が行われるまでになりました。

第3番目が、季節間の変動を少なくするための政策ということです。このために中央政府としては7月、8月以外の時期の観光を促進するためのさまざまな措置を取ってきました。先ほどのデータのように、7、8月期には観光者が年間観光者のうちの40%を占めるほど集中しています。それをどうするか。コスタ・デル・ソルの例を出しましたが、これに関しては中央政府からさまざまな金融支援等もあり、ゴルフ場以外のインフラの整備も行われました。それによってこのコスタ・デル・ソルは従来のバケーション型、つまり7、8月の夏休みを滞在するための場所であったものから、今や一年を通じて観光客が来るところになっています。

次に、過去5年間の我が国における観光の傾向を見てみると・次のような点が指摘されます。例えば先ほど申し上げたように、さまざまな観光の新商品あるいは新市場を開発するための努力を行ってきましたが、それにもかかわらず依然として観光客は主として欧州連合諸国の人々であり、約90%を占めています。ただ、最近新しく見えている傾向があります。それは特に東欧からの観光客が増加しているということ。具体的に言うとロシアとチェコからの観光客が増加しているのです。非常にうまく隙間市場を開発することができたと言うことができるでしょう。

さて、依然としてスペインに来る観光の目的の主要なものは、やはり休暇を過ごす、つまりバケーションタイプということであり、太陽とビーチを求めて来る者が中心です。それからホテルの利用は年3%の伸びを示しています。ホテルのほかにもスペインで観光用アパートと呼ばれている、通常の観光客が泊まれるような宿泊施設もあります。

観光客1人当たりの支出、どのくらいの金額をスペインに落としていくかということを見てみると、今のところ、横ばい状態であり、悪くするとやや減り気味といった状態です。

旅行手段を見てみると、どういう形で旅行を企画して、どういうふうに旅行者がスペインに来るのかという点ですが、これはパック旅行が56%を占めています。パック旅行といっても日本の旅行代理店がつくっているようなパック旅行ではなくて、ヨーロッパ型のパック旅行という意味です。それからスペインを訪れる観光客の80%は何らかの形で旅行代理店を通じてその旅の手配をしています。しかしながら個人的に一人一人が勝手に行う旅行が増加傾向にあり、特に自動車で旅行する人については、その傾向は顕著となっています。例えばイギリス、ドイツ、フランス、イタリアなどの人々がそうです。

旅行の企画についての変化として、私たちが心配している点があります。ホテルの予約についてですが、最近、そこに到着する直前に予約されるという状況が増えており、このことはそのホテルの人たちにとってある程度の懸念材料となっています。

そのほかに、私どもにとって非常によい点を2点あげましょう。

まず第1点は、先ほども若干触れましたが、リピーターが非常に多いということです。我が国の場合は60%以上がリピーターです。これはつまり観光客の人がいかにスペインという観光地に対して信頼感を抱いているかということを示すものであり、ほかの主要観光国にはこのような高いリピーターの割合は見ることはできません。

第2番目としては、滞在日数です。スペインにおける平均滞在日数は14.6日。これはほかの国々に比べて非常に長いものであり、我が国の競争相手である地中海諸国での平均滞在日数は7日間です。それに比べるとスペインにおける平均滞在日数が非常に長いと言うことができるでしょう。

このような状況をふまえて、スペイン観光当局としては、今後とも観光というものは成長していくであろうと予測しています。観光客のスペインに対する信頼性の高さと新しい市場として東欧、例えばロシア、チェコ、ポランドの重要性が高まってきているということがあるからです。

そして、スペイン政府観光当局としては、今まで見てきたようなスペインにおける観光の傾向に鑑みて、その課題をなくすべく努力をしています。例えば季節変動をなくすということについては、従来型の太陽とビーチを求めての観光に偏ることのないように、新しい商品の開発、例えば文化とか、自然を強調したような商品の開発、あるいは補助施設、例えばゴルフ場といったような補助観光施設をつくっての観光の振興に努めています。それによって季節変動をなくそうとしているのです。

それと同時に、新しい市場の開拓も行っており、日本を含めてのアジア太平洋地域における新市場の開拓が非常に重要であると考えています。

さらに、観光政策として力を入れている点は、新旧、つまり旧来の西ヨーロッパ、それから新しいアジア太平洋を含めての市場、そこからの観光客を何とか我が国のより内陸のほうにまで誘致しようということです。

そして、このような形で我が国政府はさまざまな措置を取ってきていますが、この中央政府が取っている戦略についてご紹介しましょう。第1点目は、世界的にグローバルな形でさまざまな観光振興の戦略を進めていることです。我が国にとってまず重要なのは市場の選択です。その意味で先ほど言ったように、アジア太平洋地域は我々の戦略の1つの中心対象地域であると言うことができますし、その中でも特に日本市場に向けていろいろな観光の促進を行っています。

最近の話題としては、政府観光局の事務所が新たに2カ所に設立されたことです。シンガポールとモスクワです。これによって東南アジア市場並びに東欧市場を狙っているわけで、今のところ、これらの市場の比重は大きくはないかもしれませんが、非常に大きな可能性が残されていると考えられています。もう一つの新しい市場となる東欧について見てみると、焦点をロシアとかチェコに絞って観光の振興に努力しています。

第2点目としては、より多様化を図るということ。先ほども申し上げたように、我が国に来る観光客の主な目的は、例えば太陽とビーチですが、それに留まらないで、それ以外に例えばいろいろな形の商品なり、あるいはより多様な市場を開発することによって多様化を図っていくというのが、現在、スペイン中央政府が取っている戦略の1つでもあるのです。

我々としては過去5年間の傾向を見て戦略をいろいろ変化させてきています。例えば私たちのスペインという国は、観光の中でも特に休暇型の観光、つまり太陽とビチを求めて西ヨーロッパからやって来る人たちのための観光という意味では、常にトップでした。そのトップという位置はそのまま維持をしたいと思っていますが、それとは別に新しい商品を開発することによってほかの要素も取り入れていきたいと考えています。また我が国にある観光資源をできるだけ効率的な形で開発・利用していきたいと考えています。

ここまでデータをいくつかご紹介して、それによってスペインが世界の観光の中に占める重要性や、スペインにとって観光は非常に重要であること、だからこそスペイン中央政府は観光に対して非常なる重要性を置いているという話をしてきました。それではその観光行政がどのように仕組みで機能しているかという、その組織の仕方について述べていきましょう。

まず、観光というのはスペインの副首相のもとに置かれています。ご存じかもしれませんが、スペインはほぼ連邦国家のようなものであり、つまり地方自治体の自治のレベルが高くなっています。スペインにおいては17の自治州があり、それぞれの自治州が比較的高い自治レベルを保っているのです。そして各自治州には観光を担当する局長が置かれています。対外的には各地方自治州の観光局と中央政府が協調して、さまざまな活動を行っているのです。

それから、スペインの民間部門もあります。観光にかかわる民間部門は、世界的に見ても非常にプロ的なものであると言うことができると思います。スペインの観光業界というのは、協会とか連合というような形で組織をされています。これは最初は政府に対して圧力をかける、ロビー活動をするようなものとして生まれたわけですが、今はスペインの観光を振興するにあたって、非常に重要な役割を果たしています。

以上のことから、行政の役割というのは基本的に2つであると言うことができます。

まず第1点は、自治州並びに民間部門との調整を行うということ。そして調整をしつつ、さまざまな新しい観光商品の開発あるいは観光の品質の維持を図るといったことです。

第2点としては、外国の市場において、我が国のスペインの観光をプロモーションする、その監督あるいは指揮を行うということです。

このような形で、スペイン政府あるいは行政の観光における役割がありますが、これは商務観光中小企業省が担当しています。観光部門への予算は150億ペセタにのぼっています。そしてこの観光を担当している商務観光中小企業庁に属しているさまざまな機関としては、観光研究協会、ホテルネットワーク、宿泊所ネットワークなどがあります。こういう組織ができているのは、世界でもスペインだけでしょう。そしてそのほかにもちろん観光局というものがあるし、トレスパーニァという名前で知られている観光振興部もあります。

それでは最後に、今、申し上げた各部署のそれぞれの役割について述べていきましょう。まず第1番が観光研究協会です。こちらは基本的に言って、観光に関する研究あるいは調査をすることによって、観光に関する政策立案を支援するというものです。つまり民間部門あるいは自治州が観光に関してどのような必要性があるのかということを把握するために研究して、そして市場を提供するわけなのです。つまり調査を行い、資料を作成し、さまざまな研究を行う非常に専門的な組織なのです。具体的機能としては、

1、需要、そして供給に関する調査を行い、観光から派生する経済に関しての調査を行うこと。

2、観光に関しての統計データを作成すること。

3、民間に対してさまざまな情報を提供することによって支援すること。

4、国際関係、国際機関と協力して、観光に関してのさまざまな研究あるいは調査を実施するというものです。

第2番目がホテルネットワークです。これは80以上の国営ホテル、パラドールによって形成されているネットワークです。このホテルというのは昔の古いお城とか、修道院あるいは宮殿を中央政府が修復して、手前味噌になるかもしれないが、すばらしい形で宿泊所として使用できるようにしたものです。このような形のいわゆる宿泊場のネットワークには多様な目的があります。

1、それを通じて新しい観光地を開発し、振興すること。

2、その地方のさまざまな料理をみんなに知ってもらうこと。

3、スペインのよいイメージをつくるというものであり、このような形で我が国にある観光資源をより合理的でよりよい形で利用しようとするものです。

第3番目が観光局です。この観光局は基本的に自治州あるいは民間部門、そして国際機関との協力と調整を行うところです。そしてそのほかにもさまざまな振興措置をとっており、それによって国際市場における我が国観光業の競争力を高めようとしています。そのために新規プロジェクトあるいは新規観光振興プロジェクトに対してさまざまな融資を行ったり、あるいは補助を行ったりしており、その額は50億ペセタにのぼっています。

それから、ここの中に含まれるもう一つの部署があります。観光学校と呼ばれているものです。これは国立の観光の学校であり、ここにおいてさまざまな観光学を学ぶことができ、将来的には例えば観光会社の管理者になる人を養成する学校なのです。

最後に、トレスパーニャとして知られている観光振興部について申し上げましょう。

これは基本的に国外においてスペインの観光の宣伝あるいはその支援を行うといったものです。だからトレスパーニャにとって非常に重要なのが世界の中のキーポイントとなる市場において宣伝キャンペーンを行っていくということです。そしてそれを通じて世界の観光市場の中で、そこから派生する供給と我が国が提供できる需要とを、できるだけマッチさせるということです。そのために、観光に従事する人々を連れてのツアーを組織しています。ここには在外の29の事務所があり、これらの事務所では、それぞれ観光振興の活動が行われています。最近のことですが、世界の中でも最も重要と考えられている英国のツアオペレーター協会の会長さんが、我が国の観光振興のための在外事務所が最も有能で最も効率的な業務を行っていると語ってくださいました。

以上、スペインの観光についてお話させていただきました。ありがとうございました。

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