02/11/06
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県支援、津港に一本化 中空海上アクセス   予算決算特別委

 県議会予算決算特別委員会(辻本進委員長)は五日開き、総務局、生活部、地域振興部の三部局が来年度当初予算編成に向けての基本的な考え方を報告。この中で、井ノ口輔胖地域振興部長は、中部国際空港海上アクセスの津・松阪港について、津港との競合で共倒れの恐れがあることなどから、松阪港への支援は困難との見方を示し、県の支援を津港一本に絞る考えを示した。

 井ノ口部長は海上アクセスの支援を津港一本にする理由について@距離的に近い津と松阪港が競合することにより共倒れする危険性があるA松阪港は物流が中心の港湾で、客船の運航には安全性に問題がある―ことなどを示した。

 福山瞳委員(新政みえ)は、松阪市が運航事業者を公募しようとしていた矢先に、県が松阪港に支援しないと決めたことを批判。「競合や港湾の問題は前から分かっていたことだ。なぜ今になって松阪市に(海上アクセスから)降りろというのか分からない。(松阪港が)無理ならもっと早い段階で言うべきだった」とした。

 井ノ口部長は、津港の運航事業者が決まり、本年度の国家予算に津港の港湾整備が盛り込まれたことなどから、「熟度が高まる中で、最終判断をする時期にきていた」と述べ、すべての条件が整った津港への一本化に理解を求めた。早い段階で松阪港に支援しないと表明しなかったことについては、「可能性があるものを早い段階で『これは駄目だ』と言えず、状況判断しにくかった」と釈明した。

 海上アクセス問題については、津・松阪港のほか、四日市港、鳥羽港がアクセス港に名乗りを上げていたが、これまでに運航事業者が決まり、本格始動したのは津港だけ。県では、松阪港のほかに運航事業者が決定した四日市港についても、鉄道や道路などの陸上アクセスと競合するとして支援は厳しいとの見通しを示しており、県の支援は事実上、津港一本になる見込み。




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