唐人踊りQ&A


.「唐人」とは中国人のことではないのですか。

.江戸時代は、中国人も朝鮮人もどちらも「唐人」と呼ばれました。鎖国前に来日した南蛮人についても、「唐人」と呼んだ記録があります。江戸時代の庶民にとっては、中国とか朝鮮を区別する意識は、あまりなかったのかも知れません。

 

.唐人踊りでは、なぜ仮面をかぶっているのですか。

.はっきりとは分かりませんが、たぶん、分部町の人が外国人に扮しようと考えたとき、化粧をするよりも似せることができると思ったのかもしれません。鈴鹿市東玉垣町に残る唐人踊りも仮面をかぶっています。今の保存会のメンバーに尋ねると、「素顔で踊るのは恥ずかしいから」「仮面で子供やかわいい女の子を追いけるのが楽しいから」という答えでした。

 

.どんな人たちが唐人踊りをしているのですか

.昔は、分部町に住む18歳から30歳の男子と決まっていました。今は、町の外に住む人や女性も加わっています。商売をしている人が多く入っています。踊りはみんなが覚えますが、なかでも上手な踊り手は、白い衣装(ロッペ)を着ることが許されます。でも、黄色や赤色の衣装の人の踊りを見て、「幸せになれる踊りだなあ」と喜ぶ人もいます。