江戸時代に朝鮮通信使が立ち寄った呉市下蒲刈町で十七日、住民たち約二百人が、通信使行列の歴史絵巻を再現した。同町にある通信使資料館の開館十周年、市と韓国・鎮海市の友好都市五周年を記念して招いた鎮海子ども国楽芸術団が行列を盛り上げた。
旗手や軍官にふんした住民、正使役の韓国広島総領事館の金演権総領事は、色鮮やかなチマチョゴリ姿の下蒲刈小児童や在日本大韓民国民団の女性たちと市下蒲刈支所を出発。同芸術団の演奏が当時の雰囲気を醸し出す中、下蒲刈中までの約一・二キロを約二時間かけて練り歩いた。
下蒲刈中では、金総領事と蘭島文化振興財団の竹内弘之理事長が日韓友好などを約束する「国書」を交換した。
通信使行列は、同資料館など三展示施設での特別展を中心にした「文化と歴史の祭典」(同財団、市教委、中国新聞社主催)の関連イベントで、祭典は十一月二十八日まで続く。財団TEL0823(65)2029。
【写真説明】通信使行列に加わって、練り歩く鎮海子ども国楽芸術団たち |