江戸時代、毛利藩が朝鮮通信使の来航などを伝えた狼煙(のろし)場跡と番小屋跡が上関町練尾地区で見つかった。二つともに確認されたのは県内で初めて。19日、郷土史家らによる現地説明会があり、愛好家ら約30人が訪れた。
現場は皇座山の南側で、標高約260メートル付近の尾根部分。幅約3メートル、奥行き約2メートルのコの字形に囲まれた石組みで、黒く焦げたり、熱で砕けたりした石跡が見える。番小屋跡は狼煙場跡の南側付近にあり、礎石が確認できる。
地元の郷土史研究グループ「かみのせき郷土史学習にんじゃ隊」(井上敬二代表)が昨春、地元住民の案内で発見。柳井市文化財保護指導員の松岡睦彦さん(64)が確認した。文献資料や現場で見つかった瓦などから、狼煙場は江戸中期〜後期のものとみられる。
現地で解説に当たった松岡さんらは「狼煙の機能や仕組みを推測できる重要な資料」と語った。
【田原和宏】
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